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Div, Grad, Curl, and All That: An Informal Text on Vector Calculus(div・grad・rot入門:ベクトル解析の気軽な教科書) cover

物理学

物理学

Div, Grad, Curl, and All That: An Informal Text on Vector Calculus(div・grad・rot入門:ベクトル解析の気軽な教科書)

H. M. Schey

英語原題: Div, Grad, Curl, and All That: An Informal Text on Vector Calculus

静電気学を一貫した例として用いる、ベクトル解析の短く肩の凝らない入門書。定義を抽象的に提示する代わりに、電場をどう記述するかという問いから発散・回転・勾配の必要性を示し、面積分と線積分、ガウスとストークスの定理を展開する。各章には問題が組み込まれている。

前提知識: 1変数の微積分と偏微分。電場に触れたことがあると役立つ。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
vector calculusdivergencecurlgradientelectrostatics

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Schey, H. M. (2005). Div, Grad, Curl, and All That: An Informal Text on Vector Calculus (4th ed.). W. W. Norton.

章の要約

本書は短く、図書館の記録では約163ページで、4つの章と問題の解答からなる。各章の末尾には問題が付いている。目録の目次には各章内の節が挙げられており、明確な構想が見て取れる。静電気学が物理的な舞台を与え、新しい演算子や定理はいずれも電場を記述する手段として導入される。

第I章:序論、ベクトル関数、静電気学

第1章は、序論、ベクトル関数、静電気学の3つの節からなる。ベクトル場の言葉と、本書が繰り返し立ち返る電場を整える。

第II章:面積分と発散

この章はガウスの法則と単位法線ベクトルから始まり、面積分を定義して計算し、流束を導入する。ガウスの法則を使って場を求めた後、発散を定義し、円柱座標と球座標での形を示し、Del記法を導入して発散定理を証明し、その定理の簡単な応用を2つ与える。

第III章:線積分と回転

第3章は仕事と線積分から始まり、ベクトル関数を含む線積分と経路に依存しないことを扱い、回転(カール)を、円柱座標・球座標での形とその意味も含めて定義する。続いて循環の法則の微分形、ストークスの定理、その応用、単連結領域の役割、経路に依存しないことと回転との関係が述べられる。

第IV章:勾配

最後の章は線積分に戻って勾配を導入する。勾配を使って静電場を求め、ラプラス方程式を扱い、さらに方向微分、勾配の幾何学的意味、円柱座標・球座標での形を扱う。

問題の解答

本書は問題の解答で終わる。

主要概念

第I–II章:場、流束、発散

  • ベクトル関数と電場:第I章の舞台。
  • 流束と面積分:第II章の道具。
  • 発散と発散定理:局所的に、続いて積分の形で表されるガウスの法則。

第III–IV章:循環、回転、勾配

  • 線積分と経路独立性:第III章の出発点。
  • 回転とストークスの定理:発散の内容に対応する循環の部分。
  • 勾配とラプラス方程式:第IV章の内容。

批判的分析

長所

  • 簡潔で順序立っている。 4つの章が発散、回転、勾配を順に扱い、それぞれが積分定理か積分量に結びつけられている。
  • 物理的な例が通底する。 目次には、静電気学(第I章の電場、第II章のガウスの法則、第IV章の場の導出とラプラス方程式)が一本の糸として現れており、演算子は抽象的に扱われる前に、場を記述する道具として出会う。
  • 座標系を後回しにしない。 発散、回転、勾配のそれぞれに円柱座標・球座標での形を扱う節があり、学生が物理の授業で出会うのはしばしばこの形である。
  • 問題と解答がある。 各章末に問題があり、巻末に問題の解答があるので独習に向く。

短所

  • 範囲が狭い。 目次は発散、回転、勾配と関連する積分定理に限られ、一般の曲線座標、テンソル、微分形式は挙げられていない。
  • 静電気学だけが舞台。 流体や力学のためにベクトル解析を学ぶ読者は、自分の分野の例をあまり見ないだろう。
  • 意図的にくだけた書き方。 副題は本書を非公式な教科書としており、厳密な多変数微積分の授業の代わりにはならない。

コースにおける位置づけ

Schey の本は、より大きな数学的方法の教科書への、短く的を絞った補助であり、授業全体に代わるものではない。Riley と Hobson の Foundation Mathematics for the Physical Sciences は、はるかに長く幅広い本の第11・12章で同じ演算子と定理を扱っており、2冊を並べて読める。Boas の Mathematical Methods in the Physical Sciences と Hassani の Mathematical Methods はベクトル解析を他の多くの話題とともに含み、Schey の各章はそれらの節への集中的な準備になる。

Arfken、Weber、Harris は後に使う参考書・大学院向けの教科書であり、Strogatz の Nonlinear Dynamics and Chaos は別の主題の教科書である。このリストの中では、発散、回転、ストークスの定理が目前の障害になっているときに最初に開く本が Schey である。

本書の使い方

ページのメタデータは、1変数の微積分と偏微分を前提とし、電場に多少なじみがあると役立つとしている。本書は、電磁気学をこれから始める、あるいはつまずいている物理・工学の学生に向く。

実践的な進め方は次のとおり。

  • 順に読む。 4つの章は積み上がっており、第IV章での勾配の使い方は第III章の線積分に依拠する。
  • 問題を解く。 問題は各章末にある。巻末の解答を見る前にまず自分で試す。
  • 授業と組み合わせる。 ガウスの法則を学ぶときに第II章を、循環とポテンシャルを学ぶときに第III・IV章を読む。
  • 授業の範囲と照らす。 目次には3つの演算子とその積分定理以外の内容が挙げられていないので、ベクトル解析のシラバスのうち別の資料が必要な部分(たとえば一般の曲線座標)に注意する。
  • 先へ進む。 読み終えたら、残りの方法については Riley と Hobson、Boas、Hassani のようなより広い教科書を使う。