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Language and Culture(言語と文化) cover

人類学

人類学

Language and Culture(言語と文化)

Claire Kramsch

英語原題: Language and Culture

Oxford Introductions to Language Study シリーズの一冊で、言語が文化的現実をどのように表現し、体現し、象徴するのかを短く紹介する。カリフォルニア大学バークレー校の言語学者クレア・クラムシュが、言語学・人類学・社会学の知見を用いて、意味、アイデンティティ、共同体が言語を通じてどう形づくられ、争われるのかを示す。

前提知識: 不要。言語学や人類学を学んだことは前提としない。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
language and culturelinguistic relativitycultural identitymeaningsociolinguistics

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Kramsch, C. (1998). Language and Culture. Oxford University Press. (Oxford Introductions to Language Study, series editor H. G. Widdowson.)

章の要約

本書はOxford Introductions to Language Studyシリーズの一冊で、x + 134ページのごく短い入門書である。全体は4つのセクションに分かれている。セクション1は概説で、3ページから84ページまでの7つの短い章から成る。セクション2(85ページから)は読み物集、セクション3(115ページから)は参考文献、セクション4(125ページから)は用語集である。ある読者のレビューは概説の後に読み物、参考文献、用語集が続くことに触れており、後の研究は本書を、選ばれた読み物、学習用の問い、解説付きの参考文献を伴う概説として引用している。出版社は本書を、社会的・政治的変化によって言語と文化の関係をめぐる議論が注目を集めるなかで、言語学、社会学、人類学の知見を用いて、社会的文脈や文化的真正性といった鍵となる概念を概観する、読みやすい本として紹介している。Google Booksの記録に挙げられた本書の頻出語には、言語相対性とサピア=ウォーフ仮説、言語記号、文脈化の手がかり、フェイスワーク、会話スタイル、ディスコース・コミュニティ、リテラシー・イベント、コード・スイッチング、ランゲージ・クロッシング、文化的アイデンティティ、ネイティブ・スピーカー、英語の拡散、言語帝国主義があり、マリノフスキ、ゴフマン、ガンパーズ、タネン、レイコフ、ヴィェジュビツカといった名前も見られる。

第1章:The relationship of language and culture(言語と文化の関係)

約12ページの冒頭の章は、題名に掲げられたとおり、言語と文化はどのように関係しているのかという、本書全体が取り組む問いを設定する。概説の最初に置かれていることで、続く章の基準点となっている。

第2–3章:Meaning as sign(記号としての意味);Meaning as action(行為としての意味)

意味を扱う2章である。前者は言語記号、すなわち語とそれが指すものとの関係を通して意味を扱い、後者は意味を人々が相互行為の中で行うこと、つまり言語の語用論的な側面として扱う。二つの題名を並べて読むと、文化的な意味は言語が表すものと、言語がどう使われるかの両方に宿るという見方がうかがえる。

第4–5章:Spoken language, oral culture(話し言葉、口承文化);Print language, literate culture(印刷された言語、リテラシーの文化)

話し言葉と書き言葉を対比する一対の章で、口頭のコミュニケーションと印刷によるリテラシーにそれぞれ結びついた文化を扱う。約16ページの第4章は、概説の中で最も長い章である。

第6章:Language and cultural identity(言語と文化的アイデンティティ)

言語が社会的・文化的集団への帰属をどのように示し、アイデンティティが言語を通じてどのように主張され、争われるのかを扱う。

第7章:Current issues(現在の論点)

約6ページの短い締めくくりの章で、本書刊行当時の論争を扱う。出版社の紹介文と本書の頻出語からは、文化的真正性、英語の拡散、言語帝国主義などがそこに含まれることがうかがえる。

セクション2–4:Readings, References, Glossary(読み物、参考文献、用語集)

シリーズの形式をなす残りのセクションで、精読のための他の著者からの抜粋、さらなる読書のための解説付き参考文献、用語集から成る。合わせて本書の約3分の1を占める。

主要概念

第1–3章:言語、意味、文化

  • 言語と文化:第1章と本書の題名に掲げられた関係。
  • 記号としての意味:言語記号とそれが表すものとの関係から捉えられる意味。
  • 行為としての意味:話し手が文脈の中で言語を使って行うことから捉えられる意味。

第4–7章:話し言葉、書き言葉、アイデンティティ、論争

  • 口承文化とリテラシーの文化:話し言葉と印刷にそれぞれ結びついた異なる社会的世界。
  • 文化的アイデンティティ:言語において表現され交渉される集団への帰属。
  • 文化的真正性:出版社が挙げる鍵概念で、言語とその文化は誰のものかをめぐる論争の中心にある。

概説全体に繰り返し現れる用語

  • 言語相対性(サピア=ウォーフ仮説):言語の構造が話者の思考に影響を与えるという考え方。
  • ディスコース・コミュニティ:言語の使い方を共有する集団。
  • コード・スイッチングとランゲージ・クロッシング:言語や変種のあいだを行き来すること。他の集団の言語や変種に入り込むことも含む。
  • 言語帝国主義:一つの言語、とりわけ英語が他の言語を支配すること。

批判的分析

長所

  • 短く、よく整理されている。 概説の7章は約80ページで、議論全体を一晩で読み通すことができ、シリーズの形式によって、さらに学ぶための読み物、参考文献、用語集が加わっている。
  • 学際的。 出版社は本書が言語学、社会学、人類学に依拠していることを強調しており、サピア、ウォーフ、マリノフスキからゴフマン、ガンパーズ、タネンに至る頻出の名前は、そこに集められた伝統の幅を示している。
  • 明快な概念の順序。 章題は意味(記号、次いで行為)から媒体(話し言葉、次いで印刷)へ、そしてアイデンティティと現在の論争へと論理的に進み、学生がこの分野を整理するための枠組みを与えてくれる。
  • さらなる読書のための構成。 読み物のセクションでは学生が一次文献の著者に直接触れることができ、後の文献による引用によれば参考文献には解説が付いている。

短所

  • 分量の割に密度が高い。 ある読者はBernard Spolskyの Sociolinguistics と比べてKramschをやや読みにくいと感じつつも、よい入門書だとしている。別の読者は、短い章に概念が詰め込まれていると感じた。
  • 内容が古い。 本書は1998年のものである。デジタル・コミュニケーションやソーシャルメディアとそれ以降の研究は範囲外であり、第7章の論争もその後大きく動いている。
  • 応用言語学寄りの性格。 本書は、出版社が英語教育(ELT)の分野に分類する言語研究のシリーズに属し、Google Booksも言語学や人類学と並んで第二言語としての英語の分野に分類している。言語人類学を学ぶ学生には、社会的行為としての言語についての、より本格的な人類学的論述が必要になる。

コースにおける位置づけ

言語人類学のリストの中で、Kramschは最も短い入門書であり、言語と文化の関係を最初に見渡すのに適している。Laura Ahearnの Living Language はこの分野のより充実した入門教科書で、言語を社会的行為として扱い、多機能性、言語イデオロギー、実践、指標性といった概念を軸に構成されている。James StanlawとNobuko Adachiの Language, Culture, and Society は、構造、変異、変化、アイデンティティ、思考を扱う包括的な教科書である。どちらかが自然な主教材となり、Kramschはその予備的な概観あるいは短い復習として使える。

Alessandro Durantiの Linguistic Anthropology は、この分野を文化的資源としての言語と文化的実践としての話すことの研究と定義する大学院レベルの教科書であり、Asif Aghaの Language and Social Relations は、話し手が言語を用いて社会生活をモデル化する仕方を論じ、レジスターとエンレジスターメントの概念を展開する理論的なモノグラフである。どちらもKramschの概観をはるかに超えている。Ahearnの Invitations to Love はネパールのラブレターについてのエスノグラフィーで、Kramschの第5–6章のテーマであるリテラシー、社会変化、アイデンティティが一つの共同体の中でどのように展開するかを示している。

本書の使い方

本書は言語学や人類学の予備知識を必要としない。言語学、人類学、言語教育、異文化コミュニケーションを学ぶ1年生や、この分野の見取り図を手早く得たい人に向いている。

  • 概説(第1–7章)を1、2回で通読し、 議論の全体像をつかむ。
  • 次にセクション2に取り組む: 各抜粋を対応する章と並べて読み、学習用の問いがあればそれを使う。
  • 用語集を 語彙リストとして使う。言語相対性、ディスコース・コミュニティ、コード・スイッチングといった本書の鍵となる用語は、コース全体を通じて繰り返し出てくる。
  • 参考文献を レポートの文献選びに使う。

本書は教科書ではなく最初の地図として扱うとよい。各章の後に、より本格的な言語人類学の教科書の対応する章を読み、第7章の論争をグローバルな英語やデジタル・コミュニケーションについての最近の研究で更新する。