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The Mediated Construction of Reality(メディア化された現実の構築) cover

社会学

社会学

The Mediated Construction of Reality(メディア化された現実の構築)

Nick Couldry; Andreas Hepp

英語原題: The Mediated Construction of Reality

デジタル・プラットフォームとデータの時代に、日常の社会的現実がメディアを通じて、またメディアのなかでどう構築されるかを論じる理論書。ニック・クドリーとアンドレアス・ヘップは、バーガーとルックマンの『現実の社会的構成』を再訪し、シュッツやエリアスらの理論に依拠しながら、空間、時間、データを社会的世界の次元として扱う。

前提知識: メディア社会学またはコミュニケーション理論の授業を修了し、社会理論の基礎を備えていること。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Couldry, N., & Hepp, A. (2016). The Mediated Construction of Reality. Polity.

章の要約

本書は256ページで、11の章(序論、各三章からなる三つの部、結論)に、注、参考文献、索引が続く。出版社によれば、出発点は、データの過程に駆動されるデジタルメディアとソーシャルメディア・プラットフォームの世界では、社会理論を根本から考え直す必要があるということだ。バーガーとルックマンの『現実の社会的構成』から50年を経て、著者たちは、日常世界がメディアの中で、またメディアを通じて構成される過程を社会理論がどう理解できるかを問い直し、シュッツ、エリアス、その他の社会理論家やメディア理論家に依拠する。その結果が、安定して住みうる社会世界なのか、それともますます不安定で住みえない社会世界なのかを問う。

第1章:序論

序論は問題と本書の系譜を述べる。現実の社会的構成についての古典的な議論と、メディア、とりわけデジタル・プラットフォームやデータがその構成に関わるとき何が変わるのかという問いである。

第I部、第2〜4章:社会世界を構成する

第I部は理論的な土台を築く。第2章「コミュニケーションによる構成としての社会世界」は、社会世界がコミュニケーションを通じて構成されるという考えを展開する。第3章「メディア化の波としての歴史」は、現在をより長い歴史の中に置き、相次ぐメディア化の波として整理する。第4章「メディアとともに生きる」は、メディアとともに暮らす日常の経験に向かう。

第II部、第5〜7章:社会世界の次元

第II部は三つの次元を扱う。第5章「空間」、第6章「時間」、第7章「データ」である。データが空間・時間と並ぶ社会世界の基本的な次元に置かれていることは、デジタル・プラットフォームを駆動するデータの過程への本書の中心的関心と合致する。

第III部、第8〜10章:社会世界における行為能力

第III部は次元から行為能力へ移る。第8章は自己、第9章は集合体、第10章は秩序を検討する。

第11章:結論

結論は本書を閉じる。出版社は作品全体を、メディアがつくる社会世界が安定して住みうるものか、それともますます不安定で住みえないものかを問うものとして位置づけており、結論は著者たちの答えを探す自然な場所である。

主要概念

第1〜4章

  • 現実の社会的構成:本書が問い直すバーガーとルックマンの枠組み。
  • コミュニケーションによる構成:第2章の題名にある、社会世界はコミュニケーションを通じて築かれるという考え。
  • メディア化:第3章が歴史上の相次ぐ波としてたどる過程。

第5〜7章

  • 空間、時間、データ:第II部を組織する、社会世界の三つの次元。
  • データの過程:デジタルメディアとソーシャルメディア・プラットフォームを駆動する過程で、第7章が社会世界の次元として扱う。

第8〜11章

  • 自己、集合体、秩序:第III部が扱う行為能力の三つの領域。
  • 住みうる社会世界と住みえない社会世界:出版社が提起し、結論で戻る問い。

批判的分析

長所

  • 古典に基づく明快な枠組み。 本書は、バーガーとルックマンという誰もが知る基準点を軸に、基礎(第I部)から次元(第II部)、行為能力(第III部)へと進み、議論の大筋をたどりやすくしている。
  • データを次元として扱う。 データを空間・時間と並べて一章に立てるのは特色ある構成上の選択であり、デジタル・プラットフォームの背後にあるデータの過程を社会理論の中心に引き入れる。
  • 認められた影響力。 イグナス・カルポカスは『LSE Review of Books』(2017年)でこの本を評し、今日のメディア理解にきわめて影響力のある貢献になると予想した。
  • 簡潔。 256ページで、理論的な提示を扱いやすい長さで与える。

短所

  • 理論的な密度。 カルポカスは、理論的な密度がもう少し低い議論のほうが読者にとって取りつきやすかったかもしれないと指摘する。
  • 理論が先。 目次が示すのは理論的な議論であり、一連の事例研究ではない。プラットフォームの経験的研究を求める読者は他の資料が必要である。
  • 前提知識。 シュッツ、エリアス、その他の社会理論家・メディア理論家に依拠しながら、彼らを紹介する専用の章はないので、社会理論の素養があると助けになる。

コースにおける位置づけ

メディアと文化のリストの中で、最も理論的な一冊である。『Media Studies: The Basics』とクロートーとホイネスの『Media/Society』は入門で、前者は簡潔な導入、後者は技術、産業、内容、利用者を軸に組まれた本格的な教科書である。マクウェールの『Media and Mass Communication Theory』はメディア理論の包括的な参考書である。フックスの『Social Media: A Critical Introduction』は、デジタル労働、監視、データを含め、ソーシャルメディアを社会的・経済的・政治的システムとして論じ、ゴフマンの『The Presentation of Self in Everyday Life』は対面的相互行為の古典的研究である。

クルドリーとヘップは、入門書と参考書のあとの次の一歩として適しており、ゴフマンと組み合わせれば、日常場面での相互行為と、メディアとデータによって築かれた社会世界との対比になる。フックスは同じプラットフォームについて、権力、労働、監視という批判的な角度を与える。

本書の使い方

メディア社会学かコミュニケーション理論の授業を取り、社会理論の知識がいくらかある上級学部生と大学院生に向いている。

まず序論と第2章を読む。中心的な主張が述べられているからである。第3章が歴史的な枠組みを、第4章が日常的な枠組みを与える。第II部の前に両方を読むとよい。後の章がそれらの上に築かれているからだ。第II部は選んで読んでもよく、データをめぐる議論なら第7章、空間と時間なら第5、6章を読む。第III部は、アイデンティティ、共同体、社会秩序に関心がある読者に向いている。結論は、自分の見方を試す良い場所である。メディアがつくる社会世界を住みうるものと考えるか、そして本書のどの章がその答えを支えるかを考えてみるとよい。

読みながらの有益な練習として、プラットフォームが関わる日常の行動を一つ選び、空間、時間、データの三つの観点から三度記述し、第III部の各章(自己、集合体、秩序)が何を付け加えるかを問うてみるとよい。ノートを、本書がシュッツ、エリアス、バーガーとルックマンに言及している箇所一つ二つと組み合わせれば、理論的な系譜が具体的になる。