01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Nettle, D. (2007). Personality: What Makes You the Way You Are. Oxford University Press.
章の要約
本書は序論と9章から成り、その後に「ニューカッスル・パーソナリティ・アセッサー」(The Newcastle Personality Assessor)という質問票、注、参考文献、索引が続く。オックスフォード大学出版局の紹介文は、人間のパーソナリティについて現代科学が何を語れるかを一般読者向けにめぐる旅として本書を位置づけている。なぜ心配性の人と放浪者のような人がいるのか、なぜおおらかな人と喧嘩を求める人がいるのか、という問いである。紹介文によれば、パーソナリティは生物学的な構成に由来し、遺伝学と脳科学、さらに異なるパーソナリティの進化的な起源と帰結を取り上げ、中心に「ビッグファイブ」、すなわち外向性、神経症傾向、誠実性、協調性、開放性を据える。中央の五つの章題(Wanderers、Worriers、Controllers、Empathizers、Poets)はこの順序に沿っているため、各章はおそらく順に一つの特性に対応する。以下のコメントは、目次、出版社の紹介文、本書で最も頻繁に使われる用語に基づく。
序論(Introduction)
約14ページの序論が第1章の前に置かれている。
第1章:Character Matters(性格は大切だ)
第1章は約40ページで最も長く、枠組みを整える。題名と本書の頻出用語(相関、測定、パーソナリティの次元、5因子モデル、ゴルトン、コスタとマクレー)から、パーソナリティをどう記述し測定するかを紹介する章と考えられる。
第2章:The Beak of the Finch(フィンチのくちばし)
題名は自然選択による進化を指す。自然選択、突然変異、捕食者、グッピー、集団は本書が繰り返し用いる用語に含まれ、出版社も、異なるパーソナリティの進化的な起源と帰結を考察すると述べている。
第3章:Wanderers(放浪者たち)
紹介文の順序からは、外向性の章にあたる。報酬、ドーパミン、側坐核は本書が繰り返し用いる用語に含まれ、「依存」と「ギャンブル」も同じ用語リストにある。
第4章:Worriers(心配性の人たち)
同じ順序で、第4章は神経症傾向を扱う。心配、不安、抑うつ、否定的な感情は、本書が繰り返し用いる用語に含まれる。
第5章:Controllers(統制する人たち)
同じ順序で、第5章は誠実性を扱う。強迫性パーソナリティ障害、前頭葉、アイオワ・ギャンブリング課題は、繰り返し現れる用語である。
第6章:Empathizers(共感する人たち)
第6章は協調性に対応する。共感、「心の理論」、サイコパス、反社会性パーソナリティ障害が、繰り返し用いられる用語に現れる。
第7章:Poets(詩人たち)
第7章は開放性に対応する。統合失調型、統合失調症、芸術家は繰り返される用語で、創造性や普通でない体験を扱う章という見方に合う。
第8章:The Other Half(もう半分)
題名と、同じ家族の成員がなぜこれほど違うのかという出版社の問いから、環境の分を扱う章と考えられる。共有環境、きょうだい、一卵性双生児、行動遺伝学は繰り返される用語である。
第9章:Singing with Your Own Voice(自分の声で歌う)
最後の章は、出版社の紹介文にある実際的な問いに向かう。最善のパーソナリティとは何か、自分のパーソナリティから逃れられないのか変えられるのか、そして人生はある程度、自分のパーソナリティが活きる居場所を見つけることだという考えである。
ニューカッスル・パーソナリティ・アセッサー(The Newcastle Personality Assessor)
約5ページの質問票で、読者が自己評価できる。
主要概念
序論と第1〜2章:記述、測定、起源
- ビッグファイブ:外向性、神経症傾向、誠実性、協調性、開放性。本書の組織原理。
- パーソナリティの次元:特性を、人が互いに異なる連続的な次元として捉えること。
- 自然選択とパーソナリティ:なぜ変異が保たれるのかについての進化的な考え方(第2章)。
第3〜7章:五つの特性
- 外向性:第3章の「放浪者」。
- 神経症傾向:第4章の「心配性の人」。
- 誠実性:第5章の「統制する人」。
- 協調性:第6章の「共感する人」。
- 開放性:第7章の「詩人」。
第8〜9章:生まれと育ち、パーソナリティとともに生きること
- 遺伝子と環境:パーソナリティがどの程度遺伝するか(第8章)。
- 居場所探し:自分の生活を自分のパーソナリティに合わせること(第9章)。
批判的分析
長所
- 一つの組織原理。 本書の中央をビッグファイブで組み立てることで、読者に一貫した枠組みと、一章一特性という明快な構成が与えられる。
- 生物学と進化を平易に。 出版社は、本書が一般読者に遺伝学、脳科学、進化的な考え方を説明し、実話と科学的研究を組み合わせると述べている。
- 実際的な問いに答える。 出版社の紹介文は、どのパーソナリティが最善か、変えられるのかなど、多くの読者が抱く問いを挙げており、最終章はそれらに向けられている。
- 自己評価付き。 ニューカッスル・パーソナリティ・アセッサーにより、読者は本書が述べる特性の上で自分を位置づけられる。
- 出典の記載。 本文の後に約40ページの注と参考文献があり、主張の出典をたどれる。
短所
- 一つのモデルに集中。 構成はビッグファイブが支配的である。出版社の紹介文は精神力動的、行動主義的、人間性のアプローチに触れていないため、パーソナリティ理論の全体を求める読者は別の本が必要になる。
- 一般読者向け。 本書は簡潔で一般向けの旅として紹介されている。科目の教科書としては構成されておらず、紹介文にも演習問題や復習問題への言及はない。
- 知見が古くなっている可能性。 本書は2007年の出版で、研究上の主張は当時の科学を反映している。遺伝学や脳画像の新しい研究は別途確認する必要がある。
コースにおける位置づけ
パーソナリティの書目にある二冊の初級書のうち、より焦点が絞られ、特性中心のほうである。Gaines の Personality Psychology: The Basics は精神力動的、行動主義的、人間性、特性、認知、生物学の各視点を8章で扱い、一般的な科目に向く。Nettle の本は、一つの影響力あるモデルを深く理解し、遺伝と進化がそれについて何を語るかを知りたい読者に向く。
科目全体には、主要なアプローチごとに構成された Funder の The Personality Puzzle と、六つの領域で構成された Larsen と Buss の Personality Psychology: Domains of Knowledge About Human Nature が通常の教科書である。Matthews、Deary、Whiteman の Personality Traits は上級の読者向けの、研究に基づく特性の解説であり、ユングの Psychological Types はまったく違った、原典によるタイプ論の見方を示す。Nettle の本は、これらの教科書の特性の章への導入としてよく働く。
本書の使い方
人が異なる理由について、読みやすく研究に基づく説明を求める一般読者と1年次の学生に向く。予備知識は要らない。
実践的な進め方は次のとおり。
- **ニューカッスル・パーソナリティ・アセッサーから始め、**次に序論と第1章を読んで、特性がどう記述されるかを知る。
- 第3〜7章を中核として読む。 一章が一特性に対応する。ある特性が気になる読者はその章から始めてよく、順序は出版社が特性を挙げる順序に沿っている。
- 説明のために第2、8、9章を読む。 進化、遺伝子と環境、変化と適合の問題を扱う。
- **教科書と併用するときは、**特性と生物学の章を補うために本書を使い、依拠する主張は注と参考文献で確かめる。
