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Clinical Medicine: Lecture Notes(臨床医学レクチャーノート) cover

医学

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Clinical Medicine: Lecture Notes(臨床医学レクチャーノート)

John R. Bradley; Mark Gurnell; Diana F. Wood

英語原題: Clinical Medicine: Lecture Notes

病棟実習を始める学生のための臨床医学の簡潔なガイドで、各器官系について病歴聴取、診察、診断に至る過程を軸に構成されている。何を尋ね、何を観察すべきか、よくある所見をどう解釈し、それが背後の疾患をどう示すかを、大部の内科学教科書のような網羅的な詳細に立ち入らずに説明する。

前提知識: 基礎医学課程の解剖学、生理学、病理学。臨床教育の開始時に向けて作られている。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
clinical medicineinternal medicinehistory takingclinical examinationdiagnosis教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Bradley, J. R., Gurnell, M., & Wood, D. F. (2018). Clinical Medicine: Lecture Notes (8th ed.). Wiley-Blackwell.

章の要約

第8版は464ページで二部からなる。臨床診察に関する9章(約85ページ)と、専門分野別の臨床医学に関する13章(約330ページ)で、第8版と初版のはしがきが付く。3人の著者は、ケンブリッジ大学臨床医学部の内科専門医であり医学教育者である。Wileyは、復習用の要約ボックスとエビデンスに基づく医療のボックス、OSCEの要約、フルカラーの図版を紹介し、第2部はよくある疾患に重点を置きつつ、まれな疾患についても記述していると述べている。

第1部:臨床診察

第1章:医療面接

サンプル章は、コミュニケーションを、教え、学び、評価することのできる一連の技能として扱い、内容・過程・知覚の技能に分類する。章はCalgary–Cambridgeモデルによる診療面接の流れ(面接の開始、生物医学的視点と患者の視点の両方からの情報収集、身体診察、説明と共同での計画、面接の終了)に沿い、各段階と悪い知らせを伝える場面のためのチェックリストを囲み記事で示す。最後に、OSCE、MRCP PACES試験、職場での評価においてコミュニケーションがどのように評価されるかを扱い、OSCEのステーションに向けた実践的な助言とKolbの経験学習サイクルを紹介する。

第2〜8章:全身の診察、心血管系、呼吸器系、腹部、神経系、内分泌と代謝、筋骨格系

全身の診察の章に続き、各系統の診察が扱われる。神経系の章はこのまとまりの中で最も長く、約20ページある。

第9章:評価

個々の系統の診察のあとに、「Assessment(評価)」と題する10ページの章が第1部を締めくくる。

第2部:臨床医学

第10〜14章:心血管疾患、呼吸器疾患、消化器病学、肝疾患、腎疾患

専門分野の章は、心臓、肺、消化管、肝臓、腎臓から始まる。このうち心血管疾患が最も長く、40ページ近くある。

第15〜17章:神経学、内分泌疾患、代謝疾患

神経学(約40ページ)に続き、内分泌疾患と、40ページを超える長い代謝疾患の章が置かれる。

第18〜22章:リウマチ学、皮膚科学、血液学、感染症、中毒学

リウマチ学(40ページ超)と皮膚科学(約30ページ)は長い章であり、血液学、感染症、中毒学ははるかに短い章で本書を締めくくる。

主要概念

第1部:臨床診察

  • Calgary–Cambridgeモデル:面接の開始から終了までを扱う、構造化された患者中心の診療面接の枠組み。
  • 内容・過程・知覚の技能:医師が何を伝えるか、どのように伝えるか、そして医師が何を考えているか。
  • 患者の視点:生物医学的な病歴と並行して聴き取る、病気についての患者自身の考え。
  • 共有意思決定:患者とともに管理を計画すること。
  • OSCE:臨床技能とコミュニケーション技能を評価するために用いられる客観的臨床能力試験。

第2部:臨床医学

  • 系統別の医学:各専門分野の主要な疾患を、対応する診察の章のあとに示す。
  • よくある疾患とまれな疾患:よくある疾患に重点を置き、まれな疾患は短く記述する。
  • エビデンスに基づく医療のボックス:実践の背後にあるエビデンスの要約で、復習に用いる。

批判的分析

長所

  • 診察と医学を一冊に。 二部構成により、学生は第1部である系統の診察を学び、第2部でその疾患について読むことが、500ページ未満の一冊の中でできる。
  • コミュニケーションを明示的に教える。 冒頭の章は公表された診療面接モデルに基づき、各段階に表とチェックリストを用い、悪い知らせを伝える場面を扱い、技能をその評価のされ方と結びつけている。
  • 試験を意識した構成。 OSCEの要約、要約ボックス、エビデンスに基づく医療のボックスが復習を支え、サンプル章は試験のステーションに向けた具体的な助言を与えている。
  • 教育に携わる著者。 3人の著者は、専門医としての診療とケンブリッジでの医学教育の役割を兼ねている。
  • 一部の専門分野への手厚い紙幅。 リウマチ学、代謝疾患、皮膚科学の三つで合わせて100ページを大きく超える。

短所

  • 短い診察の部。 第1部は約85ページで、個々の系統の診察の章は6〜20ページであり、診察専門の本に比べてはるかに短い。
  • 第2部の扱いのばらつき。 血液学、感染症、中毒学はそれぞれ12〜16ページしかなく、これらのテーマにはより詳しい資料が必要である。
  • 古くなった版。 第8版は2018年刊行で、より新しい治療指針より前のものである。管理の詳細は現行のガイドラインで確認すべきである。
  • 英国の文脈。 著者はケンブリッジを拠点とし、取り上げられる評価(OSCE、MRCP PACES、職場での評価)は英国の研修制度に従っている。

コースにおける位置づけ

本書は臨床医学コースにある二つの入門書の一つである。もう一つは Macleod's Clinical Examination で、写真、図、診察手技のオンライン動画を備えた、病歴聴取と身体診察に特化した手引きである。診察を学ぶにはMacleod'sのほうが適しており、Bradley、Gurnell、Woodの本は各系統の疾患の簡潔な説明を加える。そのため両者はよく補い合う。診察技術にはMacleod'sを、所見が何を意味するかには本書を使うとよい。

Davidson's Principles and Practice of Medicine は一冊にまとまった内科学の教科書で、すべての専門分野について主訴、検査、管理を扱い、自然な次の一歩となる。Harrison's Principles of Internal Medicine と Goldman-Cecil Medicine は詳しい疑問に答える包括的な複数巻の参考書である。Oxford Handbook of Medical Sciences は臨床医学が土台とする科学的基礎(解剖学、生理学、生化学、薬理学、病理学)を扱い、基礎医学の復習に向いている。

本書の使い方

Wileyは本書を、臨床実践のための知識を身につける場合にも、試験前に知識を確認し直す場合にも使える本として、医学生と研修医に向けている。基礎医学の解剖学、生理学、病理学が自然な背景知識となる。

実際的な学習計画:

  • 最初の臨床実習の前に第1章と第2章から始め、 模擬患者や同級生を相手に診療面接のモデルを練習する。
  • 各診察の章を対応する疾患の章と組み合わせる。 第3章は第10章と、第4章は第11章と、第5章は第12〜14章と、第6章は第15章と、第7章は第16〜17章と、第8章は第18章と一緒に読む。
  • 実習先に合わせる。 その時の診療科に対応する第2部の章を読み、その疾患をもつ患者を診察する。
  • ボックスで復習する。 試験前の数週間は、要約ボックス、エビデンスに基づく医療のボックス、OSCEの要約を使う。
  • 管理は現行の指針で確認し、 血液学や感染症のように章が短いテーマについては、より大きな内科学の教科書に進む。