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債券証券:今日の市場のためのツール cover

ビジネス

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債券証券:今日の市場のためのツール

Bruce Tuckman; Angel Serrat

英語原題: Fixed Income Securities: Tools for Today's Markets

債券市場とデリバティブの大学院レベルガイド。価格設定、リスク管理、市場分析のための実践的ツールと理論を結びつける。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
固定金利証券債券価格設定イールドカーブ分析デュレーション管理信用分析

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Tuckman, B., & Serrat, A. (2022). Fixed Income Securities: Tools for Today's Markets (4th ed.). John Wiley & Sons.

章の要約

第4版は約560ページで、第0章の概観、16の章、それぞれ特定の章に対応する付録群、そして付属ウェブサイトからなる。Wileyは、本書が固定利付証券市場の概観、価格付けとヘッジに使う概念的枠組みと定量的な道具、そして一連の商品(国債、スワップ、レポ、金利先物、国債先物、債券オプションとスワプション、社債、クレジット・デフォルト・スワップ、住宅ローンとモーゲージ担保証券)を扱うと説明している。章の順序もその構成に沿っており、まず価格と金利、次にリスク指標とヘッジ、続いて期間構造モデル、最後に個別の市場へと進む。

第0章:概観

番号付きの章に先立つ48ページの市場概観。出版社によれば、第4版では、準備預金が潤沢な下での金融政策と、市場の電子化の進展を含めて更新されている。

第1~3章:価格、割引係数、裁定、スワップ・レート、スポット・レート、フォワード・レート、リターン、利回り、スプレッド、損益の要因分解

価格付けの土台。第1章は固定利付の政府利付債のキャッシュフローから出発し、債券価格から割引係数を取り出し、一物一価の法則と裁定価格付けが割引と同じことであると示す。ある一日の米国債価格を用いて、理論が市場に完全には合わない点も示したうえで、STRIPS、経過利息、日数計算の慣行を導入する。第2章はスワップ・レート、スポット・レート、フォワード・レートを展開する。第3章はリターン、利回り、スプレッド、損益の要因分解に移る。

第4~6章:DV01・デュレーション・コンベクシティ、キーレート/部分/フォワード・バケットの「01」とデュレーション、回帰ヘッジと主成分分析

リスク測定のまとまり。第4章はDV01、デュレーション、コンベクシティを定義し、第5章はそれらを、曲線の異なる動きに対応するキーレート、部分、フォワード・バケットの指標に精緻化し、第6章は金利が平行に動かないときのヘッジに回帰と主成分分析を用いる。第6章の付録は比較的長い(約8ページ)。

第7~9章:期間構造モデルによる裁定価格付け、期待・リスク・プレミアム・コンベクシティと期間構造の形状、ヴァシチェク・モデルとガウス+モデル

モデルのまとまり。第7章は期間構造モデルによる裁定価格付けを導入し、第8章は期間構造を形作るもの(期待、リスク・プレミアム、コンベクシティ)を説明し、第9章はヴァシチェク・モデルとガウス+モデルを示す。12ページの付録が付く。

第10~12章:レポ取引と資金調達、国債先物、短期金利とそのデリバティブ

第10章はレポと資金調達を扱う。第11章は約40ページで最も長い章の一つであり、中期債・長期債先物を扱う。第12章は短期金利とそのデリバティブを扱う。Wileyは、LIBORからSOFRなどへの世界的な移行を、この版の新しい内容に挙げている。

第13~14章:金利スワップ、社債とクレジット・デフォルト・スワップ

第13章は金利スワップを扱う。約48ページの第14章は社債とクレジット・デフォルト・スワップを扱う。

第15~16章:住宅ローンとモーゲージ担保証券、固定利付証券のオプション

第15章は住宅ローンとモーゲージ担保証券を扱い、第16章は固定利付証券のオプションで本書を締めくくる。どちらの付録も巻末に置かれている。

主要概念

第1~3章:価格と金利

  • 割引係数:将来のある日に受け取る1単位の通貨の市場価格で、債券価格から取り出す。
  • 一物一価の法則と裁定価格付け:基準となる債券群に含まれない債券も、割引係数で価格付けできる理由。
  • スポット・レート、フォワード・レート、スワップ・レート:期間構造を記述する三つの方法。
  • 経過利息と日数計算の慣行:クリーン価格とフル価格の背後にある市場慣行。

第4~9章:リスクとモデル

  • DV01、デュレーション、コンベクシティ:価格の利回りに対する感応度。
  • キーレート、部分、フォワード・バケットのデュレーション:曲線の特定部分に対する感応度。
  • 回帰ヘッジと主成分分析:曲線が平行でなく動くときのヘッジ。
  • 期間構造モデル:裁定価格付け、リスク・プレミアム、ヴァシチェク・モデルとガウス+モデル。

第10~16章:市場と商品

  • レポ取引:債券ポジションの担保付き資金調達。
  • 中長期債先物、金利スワップ、クレジット・デフォルト・スワップ、モーゲージ担保証券、固定利付証券のオプション。

批判的分析

長所

  • 市場に基づく例。 Wileyは実際の市場の事例を強調しており、第1章は一日(2021年5月14日)の実際の米国債価格と受渡しの慣行を用いて論じる。
  • 商品の前に道具。 価格付け、リスク指標、ヘッジ(第1~9章)が商品の章の前に整えられるため、後の各市場を同じ道具立てで分析できる。
  • 市場の変化への対応。 第4版は前版の10年後に出たもので、準備預金が潤沢な下での金融政策、電子化、パンデミックの教訓、債券運用、LIBORからSOFRへの移行を反映して改訂されている。
  • 国債から信用、住宅ローンまでを、適度な分量の一冊で扱っている。

短所

  • 定量面の負担。 第4~9章では回帰、主成分分析、期間構造モデルが登場する。Wileyは本書を、定量的な道具立てを身につけたい実務家と学生に位置づけており、その素養がない読者には中盤が難しく感じられる。
  • 米国中心の例。 見本章はもっぱら米国債と米国の受渡し慣行を用いるが、分析は他国のソブリン市場にも当てはまると述べている。
  • 話題の選択。 商品は上に挙げた一覧に従い、物価連動債や地方債などは章題に含まれない。

コースにおける位置づけ

投資・金融市場のコースでは、固定利付証券の教科書三冊のうちの一冊で、最も簡潔である。VeronesiのFixed Income Securitiesはより長く、二項ツリーから連続時間へと期間構造モデルを築き、演習とケーススタディを軸に構成されている。SundaresanのFixed Income Markets and Their Derivativesは制度、入札、市場組織により多くの紙幅を割く。Tuckman&Serratはその中間にあり、価格付けとヘッジから主要な商品へ素早く進む、道具志向の本である。

Bodie、Kane、MarcusのInvestmentsは、より広いポートフォリオと資産価格の文脈を与える。Duffie&SingletonのCredit RiskやHunt&KennedyのFinancial Derivatives in Theory and Practiceが前提とする市場の語彙と曲線の数学が必要なら、先にTuckman&Serratを読むとよい。

本書の使い方

金融を学ぶ大学院生やMBA学生、固定利付証券の価格付けとヘッジの実用的な枠組みを必要とする実務家に向く。出発点は現在価値と基礎的な微積分で、第6、7、9章はより多くの定量的作業を求める。

  • 中核: 第1~4章を順に。ポートフォリオをヘッジするなら第5~6章も。
  • モデル: 期間構造モデルのために第7~9章。初読では第9章の付録を飛ばしてよい。
  • 市場: 商品の章(第10~16章)はコースが必要とする順に読む。第10、11、13章は資金調達、先物、スワップの自然なまとまりをなす。
  • 補助資料: Wileyは書籍ウェブサイトと教員用サイトを挙げている。導出は各章の付録を使う。