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Information Retrieval: A Biomedical and Health Perspective(情報検索:医学・保健の視点から) cover

生体医工学

生体医工学

Information Retrieval: A Biomedical and Health Perspective(情報検索:医学・保健の視点から)

William Hersh

英語原題: Information Retrieval: A Biomedical and Health Perspective

人々が医学・保健の情報をどのように検索し、そのためのシステムがどう構築・評価されるかを扱う教科書。医師でありインフォマティクス研究者でもある著者が、情報検索の理論を、書誌データベースや臨床知識リソースからウェブ検索、新しい機械学習的手法に至るまで、医療に特有の内容、語彙、利用者と結びつけて論じる。

前提知識: 医療・生物医学インフォマティクスの入門科目。プログラミングは不要だが、データベースと統計に多少なじみがあると役立つ。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Hersh, W. (2020). Information Retrieval: A Biomedical and Health Perspective (4th ed.). Springer.

章の要約

第4版は大幅に改訂された約410ページの教科書で、シュプリンガーの「Health Informatics」シリーズに属し、全8章から成る。出版社は、生物医学・健康分野の情報検索システムについて、その理論・実装・評価を扱い、理論、実際の応用、評価、研究の方向性を各章で論じると紹介している。

第1章:Foundations(基礎)

冒頭の章(約40ページ)は本書の土台である。後続の7章は検索システムとその利用の各部分に対応する題名を持ち、本章はそのすべてに先立つ。

第2章:Information(情報)

約100ページで最も長い章であり、全体のおよそ4分の1を占める。題名は検索システムが対象とする「情報」を指し、その長さゆえに前置きではなく主要な読書のまとまりとして扱うべきである。

第3章:Content(コンテンツ)

本章(約40ページ)は、一般的な情報からコンテンツへと話を移す。「情報」の章と、「索引付け」「検索」の章との間に位置する。

第4章:Indexing(索引付け)

索引付けの章(約40ページ)は、検索の過程そのものにおける一段階を題名とする最初の章で、検索の章の直前に置かれている。

第5章:Retrieval(検索)

検索の章(約35ページ)は本書の主題と同じ名前を持つ。索引付けの直後にあり、この2章は対にして読むのがよい。

第6章:Access(アクセス)

やや短い章(約27ページ)で、アクセスを扱う。出版社の紹介は臨床医、消費者、研究者などの利用者を強調しており、本章の題名は検索の利用者側を指している。

第7章:Evaluation(評価)

評価の章(約47ページ)は検索システムの評価に充てられている。出版社は評価を、理論・実装・研究の方向性と並ぶ本書の主要な関心事として挙げている。

第8章:Research(研究)

最終章(約70ページ、2番目に長い)は、応用や研究システムがどこへ向かっているかを扱う。出版社はこの方向性を強調しており、臨床医、消費者、研究者など幅広い利用場面が含まれる。第4版には、検索の章に対する短い訂正も収められている。

主要概念

第1–3章:基礎、情報、コンテンツ

  • 生物医学・健康分野の情報検索:生物医学・健康分野で関連資料を見つけること。本書全体の主題。
  • 情報とコンテンツ:基礎の後の2章は、情報とコンテンツを別々の話題として扱う。

第4–6章:索引付け、検索、アクセス

  • 索引付け:検索の過程の一段階で、独立した章を持つ。
  • 検索:本書の書名が指す検索そのもの。
  • アクセス:検索システムの利用者側で、独立した章を持つ。

第7–8章:評価、研究

  • 評価:検索システムを評価すること。出版社の紹介では理論や実装と並べられている。
  • 研究の方向性:出版社の言葉では、現在の応用と研究システムが向かっている先。

批判的分析

長所

  • 主題が一つに絞られている。 扱うのは生物医学・健康情報の検索という一つの題材のみで、8章は基礎から、コンテンツ、索引付け、検索、アクセスを経て、評価と研究へと明確に進む。
  • 対象分野のために書かれている。 出版社は、初学者にも経験豊富な生物医学情報学者にも向く手引きとして位置づけている。著者は医師であり、医療情報学・臨床疫学の学部の教授兼学部長でもあるため、分野を医学の内側から扱っている。
  • 評価と研究に実質的な紙幅がある。 第7章と第8章を合わせて約115ページ、全体の4分の1を超える。システムを作るだけでなく、評価し、最新の研究を追う必要がある読者に向く。
  • 版を重ねた書籍である。 第4版は先行版を受け継ぐ。出版社は第3版を生物医学の視点から検索を扱った最初の本と紹介し、第4版を大幅改訂版としている。

短所

  • 範囲が狭い。 検索に特化した専門書であり、健康情報学の概説書ではない。電子カルテ、標準、意思決定支援などは章に含まれない。
  • 情報学の読者を想定している。 出版社は訓練中の人や経験豊富な生物医学情報学者のための資料として紹介しており、情報学の背景がない読者は、先に概説的な授業を受けるほうが読みやすい。
  • 刊行時期による制約。 本版は2020年刊であり、それ以降の進展は含まれない。正誤表や更新情報は、著者の本書用ウェブサイトに掲載される。

コースにおける位置づけ

医療情報学のコースでは、本書は一つの分野に特化した専門書である。Enrico Coiera の Guide to Health Informatics と、Hersh が編者を務める Health Informatics: Practical Guide 第8版は、幅広い入門的概説で、先に読むのに向く。Shortliffe が編集した書籍はより広い教科書で、応用の章に情報検索システムを含む。Principles of Health Interoperability はシステム間でデータを交換するための標準を扱い、システム内の情報を探す問題とは別の話である。Robert Wachter の The Digital Doctor は、米国医療のデジタル化についての取材に基づく叙述で、技術書ではない。

Hersh は、概説書を一冊読んだ後、検索や索引付け、健康情報の評価に関心が移った段階で読むとよい。より大きな情報学コースの中で、検索に関する短い単元の主教材にもなる。

本書の使い方

本書は、生物医学・健康情報学の大学院生や実務者、そして健康情報がどのように探されるかを理解する必要のある人に向く。健康情報学または生物医学情報学の入門課程を終えていると準備として適切である。

実践的な計画:

  • 中核: 第1〜5章を順に読む。第2章は最も長いので、別の機会に読む。第4章と第5章は検索が索引付けに依存するため、あわせて読む。
  • その次: 第6章(アクセス)と第7章(評価)。システムやその利用者を評価する必要のある人に最も関係が深い。
  • 任意または後で: 第8章(研究)は最後に読み、1〜2年後に再読するとよい。分野の行方に関わる章だからである。

読みながら、本書が論じる検索システムを実際の疑問で試し、同じ質問への異なる検索結果を比べ、見つかったものと見逃したものを短く記録しておくとよい。正誤表や更新情報は、著者による本版のウェブサイトで確認できる。