01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Renfrew, C., Bahn, P., & DeMarrais, E. (2024). Archaeology: Theories, Methods and Practice (9th ed.). Thames & Hudson.
章の要約
背景と論旨
ケンブリッジ大学ディズニー考古学名誉教授でマクドナルド考古学研究所の元所長コリン・レンフルーと、考古学と洞窟芸術について多くの著書を持つポール・バーンが、この教科書の過去の版を執筆してきた。第9版(2024年、672ページ、カラーとモノクロの図版数百点)では、考古学理論とアメリカ大陸の考古学を専門とするケンブリッジ大学のエリザベス・デマレが共著者に加わった。出版社が強調する本書の特徴的な構成は、各章が考古学者の問う問い、すなわち「どこで」「いつ」「社会はどう組織されていたか」「何を食べたか」「何を考えたか」「なぜ物事は変化したか」から始まることである。出版社によれば、新版は最近の発見と野外・実験室の新しい方法を加え、先住民考古学、存在論(オントロジー)、ポストコロニアル理論、歴史考古学に関する理論の節を新設し、無形文化遺産の保護と博物館の役割の変化についての節を設け、アイデンティティ、エスニシティ、近現代世界の考古学を広く扱い、女性、有色の人々、先住民共同体の貢献により注意を払っている。15の章は三つのまとまりとして読める。考古学の枠組み(第1–4章)、考古学が問う問い(第5–12章)、そして実践と社会の中の考古学(第13–15章)である。
第1章:探求者たち――考古学の歴史
本書は、学問の歴史とそれを形づくった人々から始まる。この版では、女性の考古学者や有色の考古学者を叙述に組み込んだことを出版社が強調している。
第2章:何が残っているのか?――証拠の多様性
過去から残る物質的証拠の多様性を考察する章で、以後のすべての方法の出発点となる。
第3章:どこで?――遺跡と遺構の踏査と発掘
考古学者が踏査と発掘によって遺跡や遺構をどのように見つけ、調査するか。
第4章:いつ?――年代測定法と編年
相対年代と絶対年代の測定法、そして編年の構築。
第5–6章:社会はどのように組織されていたか?――社会考古学/環境はどのようなものだったか?――環境考古学
第5章は過去の社会がどのように組織されていたか、そして社会構造を物質的遺物からどのように推測できるかを問う。第6章は過去の環境と、それと人間の共同体との関係を復元する。
第7–8章:何を食べていたか?――生業と食生活/道具をどのように作り使ったか?――技術と物質文化
第7章は人々がどのように食料を得て、何を食べていたかを扱う。第8章は技術と物質文化、すなわち道具やその他の人工物がどのように作られ使われたかを扱う。
第9–10章:どのような接触があったか?――交易と交換/何を考えていたか?――認知・芸術・宗教
第9章は交易と交換を通じた共同体間の接触を検討する。第10章は認知考古学、すなわち過去の思考、芸術、宗教に向かう。
第11章:彼らは誰だったのか?どのような人々だったのか?――人間の生物考古学
過去の人々そのものについて知るための人骨の研究。
第12章:物事はなぜ変化したのか?――考古学における説明
考古学者が変化をどのように説明するかを扱う、本書の中心的な理論の章である。出版社によれば、この版で新たに加わった存在論から先住民考古学、ポストコロニアル理論までの理論的内容は、本書の理論の扱いに属する。
第13章:実践の中の考古学――五つの事例研究
五つの詳しい事例研究によって、それまでの章の方法と問いが実際のプロジェクトにどう適用されるかを示す。
第14章:誰の過去か?――考古学と一般の人々
過去の所有、解釈、そして一般の人々と過去との関わりをめぐる問題。
第15章:過去の未来――遺産をどう管理するか?
考古学的遺産の管理と保護。出版社によれば、この版では無形文化遺産の保護と博物館の役割の変化についての内容が加えられている。
主要概念
第1–4章:枠組み
- 考古学的証拠:過去から残る物質の範囲であり、何が知りうるかを決める。
- 踏査と発掘:遺跡や遺構を見つけ調査するための二つの主な方法。
- 年代測定と編年:証拠を時間の中に位置づけ、序列を組み立てる方法。
第5–11章:問い
- 社会考古学:物質的遺物から過去の社会の組織を推測すること。
- 環境考古学:過去の環境と、それに対する人間の関わりを復元すること。
- 生業と食生活:人々がどのように食料を得て消費したか。
- 技術と物質文化:人工物がどのように作られ使われたか。
- 交易と交換:共同体間の接触と物の移動。
- 認知考古学:過去の思考、芸術、宗教の研究。
- 生物考古学:人骨の研究。
第12–15章:説明と実践
- 考古学における説明:社会がなぜ変化したかについての理論で、先住民考古学、存在論、ポストコロニアル理論に関する新しい節を含む。
- パブリック考古学:考古学が研究し提示するのは誰の過去なのか、という問い。
- 遺産管理:無形遺産を含む考古学的記録の保護と管理。
批判的分析
長所
- 問いを軸にした構成。 第3–12章はそれぞれ問いの形をとっており(どこで、いつ、どう組織されていたか、何を食べたか、何を考えたか、なぜ変化したか)、方法が常に目的と結びつけられている。出版社はこの構成を本書の独自のアプローチとして紹介している。
- 一冊での包括的な扱い。 15の章が、学問の歴史から方法と解釈の主要分野すべてを経て、事例研究、パブリック考古学、遺産管理にまで及ぶ。出版社の紹介に引かれた『ミネルヴァ』誌の言葉は、本書を考古学の学生にとって移植ごてと同じくらい不可欠なものと評している。
- 更新された視点。 第9版では、アメリカ大陸と理論を専門とする共著者が加わり、新しい理論の節(先住民考古学、存在論、ポストコロニアル理論、歴史考古学)が設けられ、アイデンティティ、エスニシティ、近現代世界、そして学問の歴史から歴史的に排除されてきた人々への注目が広がっている。
- 豊富な図版と支援教材。 数百点の図版を収め、アメリカでの出版元ノートン社は教師用マニュアル、テストバンク、講義用スライド、学生向けの Active Archaeology Notebook を提供している。
短所
- 分量。 672ページの参照書規模の教科書であり、バーン自身の Very Short Introduction は以前の版を「レンガのような」と評している。1学期で通読するようには作られていない。
- 理論が一つの章に集中している。 説明の議論は方法の章の後の第12章にまとめられているため、理論的論争への持続的な入門を必要とする学生は、理論専門の本を併用したくなるだろう。
- 市場ごとに異なるパッケージ。 イギリス版ペーパーバック(ISBN 9780500297094)と、ノートン社が販売する北米向けパッケージ(ISBN 9780500849989、電子書籍とノート付き)は別々に販売されている。学生は自分の授業がどの版と補助教材を使うかを確認すべきである。
コースにおける位置づけ
本書は考古学のコースの主要教科書である。同じ著者の一人によるポール・バーンの Archaeology: A Very Short Introduction は、同じ範囲(歴史、年代測定、技術、食生活、認知、社会、説明、一般の人々、過去の未来)を約120ページで扱っており、本書に取り組む前の最初の一冊として理想的である。デュラーニとフェイガンの In the Beginning は、地球規模の視点を持つ同種の長寿の入門教科書で、授業で指定された方を使い、もう一方を別の事例の参照に使うとよい。
理論については、マシュー・ジョンソンの Archaeological Theory: An Introduction が第12章の自然な相棒であり、ニュー・アーケオロジー以降の学派を平易な言葉で説明する。ブルース・トリッガーの A History of Archaeological Thought は第1章を本格的な思想史へと広げ、ホダーとハトソンの Reading the Past は解釈的アプローチを深く展開する。これらは本書の中核の章を読んだ後に読むのがよい。
本書の使い方
本書は考古学を学んだ経験を前提としていない。考古学・人類学の1年生や、歴史学、地理学、地球科学の読者に適している。
- 枠組みから始める: 第1–4章(歴史、証拠、踏査と発掘、年代測定)は他のすべての土台であり、できれば野外調査や実験室の授業の前に最初に読むべきである。
- 次に授業のテーマに沿って: 第5–11章は、それぞれ独自の問いを軸にしているので、授業で扱うテーマに応じてどの順でも読める。
- 第12章は理論書と一緒に読む: ジョンソンの Archaeological Theory と組み合わせること。
- 第13章を確認テストとして使う: 五つの事例研究は方法がどのように組み合わされるかを示す。各プロジェクトがどの章の技法を使っているかを特定してみるとよい。
- 倫理と遺産: 第14–15章は、パブリック考古学、博物館、遺産管理のゼミに役立つ。
図版や事例をレポートの材料として使い、授業が北米向けパッケージを使う場合は、各章と並行して Active Archaeology Notebook の演習に取り組むとよい。
