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The American Class Structure in an Age of Growing Inequality(格差拡大時代のアメリカの階級構造) cover

社会学

社会学

The American Class Structure in an Age of Growing Inequality(格差拡大時代のアメリカの階級構造)

Dennis L. Gilbert

英語原題: The American Class Structure in an Age of Growing Inequality

Dennis L. Gilbert による社会学の教科書で、アメリカ合衆国の階級構造のモデルを構築し、職業、賃金、所得、資産、貧困に関する最新のデータを用いて1970年代以降の格差拡大を示す。階級が人生の機会、政治、家族、次世代をどのように形づくるかを説明する。

前提知識: 社会学の入門科目を履修しているとよい。表やグラフを読む基本的な力があれば足りる。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
social classinequalitystratificationincome and wealthunited states教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Gilbert, D. L. (2021). The American Class Structure in an Age of Growing Inequality (11th ed.). SAGE Publications.

章の要約

第11版は11章から成るコンパクトな教科書で(出版社や図書館の記録では約290〜304ページ)、巻末に重要語の用語集がある。ハミルトン・カレッジのデニス・ギルバートは、マルクスとウェーバーから導いた3つの論点、すなわち階級の経済的基盤、社会的基盤、政治的含意を軸に本全体を構成している。すべての章を貫くのは書名に掲げられたテーマ、つまり1970年代半ばに始まる、本書が「共有された繁栄の時代」(1946年から1975年頃まで)と呼ぶ時期から「拡大する不平等の時代」への転換である。SAGEによれば、この版では賃金、所得、富、貧困についての最新の統計、階級とドナルド・トランプの政治的支持基盤についての研究、階級構造における女性についての新しい内容、男女それぞれの長期的な移動の趨勢、そして不平等と子どもたちの将来についてのロバート・パットナムの研究の検討が加えられている。

第1章:アメリカにおける社会階級

冒頭の章は本書全体の概念的な要約である。ウェーバーの「生活機会」の考え方から出発し、マルクス(生産手段との関係によって定義される階級、イデオロギー、階級意識)とウェーバー(階級、身分、権力)を丁寧に説明したうえで、そこから全体を通じて用いられる3つの論点と10の変数を導く。職業、富、所得、貧困、威信、交際、社会化、移動、権力、階級意識である。階級を世帯の集まりとして定義し、所得の水準ではなく所得の源泉に基づく、6つの階級と1つの下位階級から成るギルバート=カール・モデルを導入する。章の最後では、1975年以後の不平等の「大きなUターン」の証拠が示される。著者は、真剣な読者にこの章を読み返すよう勧めている。

第2章:地位と威信

アメリカ人が序列をどのように知覚しているか。この章はドキュメンタリー『People Like Us』、威信階級についての地域研究、職業威信の調査を用い、人々は階級の境界線がどこにあるかよりも序列の順番についてよく一致し、最上層について最もよく一致し、自分自身の位置によって階級を異なって知覚する、と結論づける。本書が威信ではなく経済的な区別に基づいてモデルを作るのはこのためである。

第3〜4章:社会階級、職業、社会変動;富と所得

本書の経済的な中核である。職業構造の変化がどのように階級システムを作り変えてきたか、そして富と所得の分配を、拡大する不平等の時代を特徴づける趨勢についての最新のデータとともに扱う。

第5章:社会化、交際、ライフスタイル、価値観

階級の社会的な次元である。階級が育ち方、誰と付き合い誰と結婚するか、どのように暮らすか、何に価値を置くかをどう形づくるか。

第6〜7章:社会移動――社会的文脈;家族、教育、キャリア

移動についての2つの章。前者は社会全体のレベルでの移動を、この版で加えられた男女それぞれの長期的な趨勢も含めて扱い、後者は家族的背景と教育が個人のキャリアをどう形づくるかを扱う。

第8〜9章:エリート、資本家階級、政治権力;階級意識と階級対立

政治的な次元である。エリートと資本家階級の権力、そして階級意識と対立が生じる条件を扱う。後者は第1章がマルクスにさかのぼって論じ、第9章で取り上げると予告している問いである。SAGEが説明する、この版での政治における階級についての最新の研究(ドナルド・トランプの社会的支持基盤と、選挙資金における超富裕層の役割の拡大)はこの内容に属する。

第10章:貧困と公共政策

階級構造の最下層、すなわちモデルにおけるワーキング・プアとアンダークラス、そして彼らに影響する政策を扱う。第1章が予告しているように、伝統的な福祉の縮小とフードスタンプの拡大もそこに含まれる。

第11章:アメリカの階級構造と拡大する不平等

最終章はギルバート=カール・モデルにより詳しく立ち返り、階級の力と不平等を拡大させている要因について本書が得た教訓を総合する。

主要概念

第1〜2章:枠組み

  • 生活機会:健康から教育まで、階級的位置によって形づくられる機会を指すウェーバーの用語。
  • 階級と身分:経済的位置による序列と、社会的名誉や威信による序列とのウェーバーによる区別。
  • 社会階級(ギルバートの定義):おおむね同等の序列にある世帯の集まりで、職業、所得、富、威信によって区別される。通常は最大の稼ぎ手の職業によって位置づけられる。
  • ギルバート=カール・モデル:6つの階級と1つの下位階級。資本家階級、その最上部に「働く富裕層」という下位階級をもつ上層中間階級、中間階級と労働者階級、そしてワーキング・プアとアンダークラスであり、これらは特権層、多数派層、下層の3つの層にまとめられる。
  • 共有された繁栄の時代と拡大する不平等の時代:1975年頃を境とする戦後史の2つの時期。

第3〜7章:経済的・社会的次元

  • 職業構造:経済における職の構成で、その変化が階級システムを作り変える。
  • 富と所得の分配:さまざまな集団が保有する富と所得全体のシェア。
  • 社会化と交際:育ち方と社会的ネットワークにおける階級差。
  • 社会移動:社会全体のレベルと個人のキャリアのレベルでの、階級構造内の上昇や下降。

第8〜11章:権力と貧困

  • 資本家階級とエリート:主に資産からの収益で暮らす小さな階級と、その政治的影響力。
  • 階級意識:共通の位置から生じることもあれば生じないこともある、共有されたアイデンティティと不満の感覚。
  • ワーキング・プアとアンダークラス:低賃金で不安定な職に就く人々と、不安定な仕事と公的支援への依存のもとにある人々。

批判的分析

長所

  • 全体を通じた1つの明示的なモデル。 ギルバート=カール・モデルは第1章で導入され第11章で再検討されるので、読者は各章の証拠を位置づけるための1枚の階級構造の地図をもつことができる。著者は、このモデルが総合の産物であり唯一の「真の」モデルではありえないことを率直に認めている。
  • 力強い理論的導入。 第1章のマルクスとウェーバーの説明は明快でバランスがとれており、本書は理論とデータを切り離したままにせず、彼らの関心を具体的な変数へと翻訳している。
  • 明確な中心的問い。 共有された繁栄の時代と拡大する不平等の時代との対比がすべての章に目的を与えている。SAGEは、著者が不平等はなぜ拡大したのかを繰り返し問い、競合する説明を比較検討していると述べている。
  • 読みやすくデータに基づいている。 SAGEが引用する教員のコメントは、平易で明快な文章とよい統計を評価している。太字の重要語と巻末の用語集は復習に役立つ。

短所

  • アメリカのみ。 本書は1つの国の階級構造を分析しており、他の国の学生は自国について別の資料を必要とする。
  • 意図的に経済的なモデル。 モデルは、威信の区別は経済的な差異から派生するという理由でそれを含めていない。階級の文化的・関係的な説明に関心のある読者は、他のアプローチと比較したくなるだろう。
  • 単位としての世帯。 著者は、女性の経済的役割が変化するにつれて、主な稼ぎ手の職業によって世帯を分類することを正当化しにくくなっていると認めている。それでもこのアプローチを維持し、女性の位置については後の章で論じている。
  • 古くなる統計。 本書の価値の多くは最新のデータにある。2021年に刊行された版の数値は、公式の資料から更新する必要がある。

コースにおける位置づけ

本書は、このコースにおけるアメリカの階級についての体系的な教科書である。Mike Savageらの Social Class in the 21st Century は、経済資本・文化資本・社会資本に基づいてイギリスの階級を論じた、より短く読みやすい本である。ギルバートと並べて読むと、資本に基づくモデルが彼の所得源泉モデルとどう異なるかがわかる。Annette Lareauの Unequal Childhoods は階級が家族生活をどう形づくるかについてのエスノグラフィーで、社会化と家族・教育・キャリアを扱う第5章と第7章と自然に組み合わさる。

Erik Olin Wrightの Understanding Class は、マルクス主義、ウェーバー派、階層研究のアプローチを並べて検討する理論的な著作であり、同じ創設期の論争を入門的に扱うギルバートの第1章の後の自然な次の一歩である。コースにある編著リーダー、すなわちJackson、Dahir、Daviss、Gruskyの Social Stratification と、ManzaとSauderの Inequality and Society は原典の研究を集めたもので、本書の章と対応する一次文献を組み合わせて、ギルバートと並行して使うのが最もよい。

本書の使い方

社会学入門の履修は役立つが必須ではない。表やグラフに慣れていれば十分である。社会学、政治学、公共政策の学部生、そしてアメリカの階級と不平等について、整理された証拠に基づく説明を求めるすべての人に向いている。

実践的な計画:

  • 第1章は2回読む。 著者もそう勧めている。この章は、本書の残りで使われる用語、モデル、2つの時期を定義している。
  • 第2章を読んで、本書がなぜ経済的なモデルを選ぶのかを理解し、その後経済的な中核(第3〜4章)に進む。
  • 講義の重点に応じて選ぶ: 文化、家族、移動なら第5〜7章、政治と権力なら第8〜9章、貧困と政策なら第10章。
  • 第11章で締めくくり、各章の証拠がモデルにどう当てはまるかを確認する。

ギルバート=カール・モデルを1ページに図示し、読み進めながら各階級に典型的な職業、所得源、趨勢を書き加えていくとよい。復習には重要語のリストと用語集を使う。本書は統計の上に成り立っているので、表やグラフを1つ選んで最新の公式資料(たとえば国勢調査局の所得と貧困の報告書)から更新し、本書が描く趨勢がその後も続いているかを確かめる練習をするとよい。