01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Manza, J., & Sauder, M. (Eds.). (2009). Inequality and Society: Social Science Perspectives on Social Stratification. W. W. Norton & Company.
章の要約
本書は連続した教科書ではなく編集された読本です。編者のJeff ManzaとMichael Sauderが、他の著者たちの文章を約1,000ページの一巻にまとめています(目録には1,025ページと1,040ページの記載があります)。出版社の紹介文は本書が扱う主要な領域を挙げており、以下の要約は章の一覧ではなく、それらの領域に沿っています。
どのような本か
出版社は、不平等に関する学部の授業向けに作られた本だと説明しています。掲げられている狙いは「古典的な論考と比較的新しい研究の理想的なバランス」で、読者は基礎となる古い文献と新しい研究を同じ一巻で読めます。読本なので、声、方法、年代は選ばれた文章ごとに異なり、編者の貢献は素材の選択と配列にあります。
標準的なテーマ:貧困と不平等
出版社は、本書が「貧困と不平等という標準的なテーマ」を扱うとしています。これらは社会成層の授業で扱われることが期待される話題で、資源や生活機会が社会の中でどのように不平等に分配されるか、その分配の中で貧困が何を意味するかです。紹介文はこれらのテーマを番号付きの単元に分けていないため、授業を計画する前に、手元の版の印刷された目次で個々の話題を確認してください。
分析に政治制度を取り込む
本書に特徴として挙げられるのは、政治制度を分析に取り込んでいる点です。出版社は、社会成層の議論に政治的不平等を組み入れた最初の読本だと位置づけています。原理的には、授業で政治権力や政治参加を、不平等のより馴染みのある経済的・社会的側面と並べて扱うことができます。この重点は編者の経歴と合っています。Manzaはニューヨーク大学の社会学者で、重罪者の選挙権剥奪、福祉国家、世論調査と政策、政党連合について書いており、Sauderはアイオワ大学で、個人と組織における地位関係と正統性を研究しています。
学問分野の枠組み
副題『Social Science Perspectives on Social Stratification』は、単一の学問分野より広い枠組みを示しています。それ以外には、出版社の紹介文は含まれる学問分野や著者を挙げていないため、副題は意図の表明とみなし、実際の収録内容は印刷された目次で確認してください。
主要概念
出版社が挙げるテーマ
- 社会成層:社会の集団間の不平等の組織化されたパターンで、副題に掲げられた主題。
- 不平等と貧困:出版社が本書で扱うとする標準的なテーマ。
- 政治的不平等:出版社が、成層を論じる読者にとって新しいものとして示す側面。
- 政治制度:成層の分析に取り込まれるもの。
- 古典的な文章と現代の文章:編者がバランスをとる二種類の資料。
批判的分析
長所
- 一巻に収まる資料の幅。 古典的な論考と現代の研究が混在しているため、授業用資料集を別に作らずに、著者自身の言葉による一次的な文章を使えます。
- 独自の角度。 政治的不平等と制度への注目は、出版社が成層を扱う読者にとって新しいと示すもので、授業が不平等を政治と結びつける手がかりになります。
- 関連する専門性をもつ編者。 Manzaの政治的な主題に関する業績と、Sauderの地位と正統性に関する業績は、本書のテーマと合っています。
- 学部生向け。 出版社は不平等に関する学部の授業向けだと述べており、そのような授業の主たる読本として使えます。
短所
- 分量。 約1,000ページは、一学期で使える量をはるかに超えるため、教員も学生も選択が必要です。
- 年代。 2009年刊行のため、その後の不平等に関する研究やデータは反映されておらず、現在の数値には新しい資料を使ってください。
- 連続した議論がない。 読本は始めから終わりまで一つの議論を展開しないため、教員や併用する教科書が筋道を与えるときに最も機能します。
- 収録文の一覧がない。 出版社の紹介文はテーマを挙げていますが個々の収録文は挙げていません。ある話題が含まれていると考える前に、印刷された目次を確認してください。
コースにおける位置づけ
階級と不平等のリストの中で、本書は大型の一般的な読本です。Dennis Gilbertの『The American Class Structure in an Age of Growing Inequality』は、現在のデータからアメリカの階級構造の一つのモデルを作る単著の教科書で、より連続的な併読書です。Routledgeの『Social Stratification』も編集された論集で、短い選集を凝縮したものと紹介されているため、分量を少なくしたい学生に向きます。Mike Savageらの『Social Class in the 21st Century』は現代イギリスの階級を平易に説明し、Annette Lareauの『Unequal Childhoods』は階級と家族生活の民族誌で詳細な事例を示します。Erik Olin Wrightの『Understanding Class』は階級の分析に関するより高度な理論書です。
本書の使い方
本書は、社会的不平等や成層の授業を受ける学部生に向いています。社会学の入門コースがあると役立ちますが、必須ではありません。
実践的な進め方は次のとおりです。
- 読む前に: 印刷された目次を見つけ、授業で指定された収録文に印を付けます。全巻を使う読者はほとんどいません。
- 中核: まず古典的な収録文を読み、次に貧困と不平等に関する現代の研究を読みます。
- 政治的側面: 本書の特色である、政治的不平等と制度についての収録文には別に時間を割きます。
- 並行して: 全体像にはGilbertのような連続した教科書を、深さにはLareauやWrightのような単一テーマの本を組み合わせ、話題が現在のものであれば2009年より新しいデータを探してください。
