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Contemporary Social Theory: An Introduction(現代社会理論入門) cover

社会学

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Contemporary Social Theory: An Introduction(現代社会理論入門)

Anthony Elliott

英語原題: Contemporary Social Theory: An Introduction

20世紀半ばから現在までの社会理論の主要な潮流を、これらの考え方に初めて触れる学生に向けて概観する入門書である。著者はそれぞれの思想を平易に説明し、歴史的な文脈に位置づけたうえで、それが現代社会について何を理解する助けになるかを評価している。

前提知識: 社会学の入門科目を履修しているか、マルクス、ウェーバー、デュルケムなど古典的な理論家についてある程度知っていると役立つ。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
social theorycritical theorypost-structuralismglobalizationdigital society教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Elliott, A. (2022). Contemporary Social Theory: An Introduction (3rd ed.). Routledge.

章の要約

第3版は12の章と終章からなり、全体で約460ページである。出版社は本書を、「フランクフルト学派からポストヒューマニズムまで、フェミニズムやポスト構造主義からグローバル化論まで」の主要な理論的伝統を扱う概観として紹介している。理論家の一覧にはハーバーマス、バトラー、ギデンズ、ブルデュー、クリステヴァ、ジジェク、カステル、ベック、バウマン、ズボフ、スティグレールが含まれ、旧版の評者である Douglas Ezzy は、本書が主題別の章で構成されていると述べている。また旧版の評者によれば、多くの章は日常生活の短い場面から始まり、そのあと理論に入る。以下の章ごとの記述は、題名と出版社の説明に沿った範囲にとどめる。

第1〜2章:The Textures of Society;The Contemporary Relevance of the Classics

評者は本書の組織的な問いを「社会とは何か」と説明しており、第1章の題名は社会生活の肌理を出発点として示している。第2章は古典を取り上げる。出版社は古典的な論争が「丁寧に検討される」と述べており、題名はその現代的な意義を問いにしている。

第3〜5章:The Frankfurt School;Structuralism;Post-Structuralism

後の分野の多くを形作った三つの思想を扱う。フランクフルト学派の批判理論、構造主義、そしてそれに対するポスト構造主義の反応である。旧版の評者は、批判理論、精神分析、(ポスト)構造主義の組み合わせを本書の幅の一部として挙げている。

第6〜7章:Theories of Structuration;Contemporary Critical Theory

第6章は構造化を扱い、出版社の一覧ではギデンズと結びつく理論の系譜である。第7章は批判理論のより最近の形に戻る。出版社の理論家一覧にはハーバーマスの名があるが、各理論家がどこで論じられるかは資料からはわからない。

第8章:Feminism and Post-Feminist Theory

一つの章がフェミニズムとポスト・フェミニズムの思想をまとめる。出版社の一覧にはバトラーとクリステヴァの名があり、評者は精神分析とともにフェミニズムを本書に織り込まれた潮流の一つとして挙げている。

第9〜11章:Postmodernity;Networks, Risks, Liquids;Globalization

中盤から後半の章は現代の診断に向かう。「Networks, risks, liquids」の三語は、出版社の一覧に名のあるカステル、ベック、バウマンの仕事を思わせ、グローバル化の章は地球規模へと視野を広げる。

第12章と終章:The Digital Revolution: Posthumanism and Beyond;Social Theory Today and Towards 2050

第12章は第3版で新しく加わった。出版社によれば、デジタル技術一般、とりわけ人工知能が社会をどう作り変えているかを考察しており、理論家の一覧にはズボフとスティグレールが加わる。終章は社会理論の現状と2050年に向けた展望を扱う。

主要概念

第1〜5章

  • 古典の遺産:章の題名は、古典を単なる歴史ではなく、現代の議論の参照点として扱っている。
  • フランクフルト学派:第3章が紹介する批判理論の伝統。
  • 構造主義とポスト構造主義:別々の章を与えられた二つの立場で、後者が前者に続く。

第6〜8章

  • 構造化:第6章の主題で、出版社の一覧ではギデンズと結びつく。
  • 現代の批判理論:第7章が扱う批判的思考のその後の展開。
  • フェミニズムとポスト・フェミニズムの理論:第8章でまとめられる。

第9〜12章

  • ポストモダニティ:第9章の主題であり、現代社会の診断における長年のテーマ。
  • ネットワーク、リスク、リキッド:第10章の題名にある三つの語。
  • グローバル化:一つの章であると同時に、本書の理論の背景でもある。
  • ポストヒューマニズム:第12章の題名にある概念で、デジタル技術と人工知能に向き合う。

批判的分析

長所

  • 一冊での幅広さ。 目次は、批判理論、構造主義、ポスト構造主義、構造化、フェミニズム、ポストモダニティ、ネットワークとリスクの理論、グローバル化、デジタル革命を含んでおり、本書はこの分野の地図として使える。
  • 日常の場面からの導入。 旧版の評者 Anthony Moran は、多くの章を始める個人的な物語が、続く理論で何が問われているかを伝えると評価した。Douglas Ezzy は、Elliottが各理論家の要点をまとめ、読者の理解を広げる議論を加え、主な批判も整理していると述べた。
  • 明快さへの評価。 出版社が引用する Ann Branaman や David Held らは、説明が深みを失わずに分かりやすいと述べている。Branaman は、背景のない学部生も使え、上級生は難しい考えの明快な整理から得るものがあると言う。
  • デジタル時代への更新。 新しい第12章と終章により、すでにグローバル化を扱っていた本書が、技術と人工知能にまで広がった。

短所

  • 取り上げる伝統が限られる。 出版社の説明にある理論家は主にヨーロッパと北米の人物で、章題からは、ポストコロニアル理論や脱植民地理論、人種についての独立した扱いは見えない。
  • 分量と密度。 約460ページ、12章と終章という規模は、最初の授業には大きな負担であり、通常は章を選んで読むことになる。
  • 解説であって原典ではない。 本書は説明と評価を行う教科書であり、一次文献の集成ではないので、理論家自身の議論は別に探す必要がある。

コースにおける位置づけ

現代理論のリストの中で、Elliottは理論的伝統ごとに整理された概観である。Stonesの Key Sociological Thinkers は思想家一人につき一章の編著で、ブルデューやギデンズのような一人について完結した説明がほしい読者に向く。Baert と Carreira da Silvaの Social Theory in the Twentieth Century and Beyond は各学派の長所と短所を評価し、著者自身によるプラグマティズムの主張で終わる。Contemporary Sociological Theory は原典の抜粋を集めた論集で、Elliottで輪郭をつかんだあとに議論を直接読む場である。

リストにある二つの一次文献、ブルデューの Distinction とギデンズの The Constitution of Society は、本書の主要な立場の二つを全体として見たい読者の次の一歩になる。Elliottの構造化の章とブルデューの扱いは、それぞれの背景知識を与える。

本書の使い方

本書は現代社会理論に初めて触れる読者向けで、サイトは社会学の入門科目やマルクス、ウェーバー、デュルケームの知識があると役立つとしている。旧版の評者は、より進んだ学生にも役立つと示唆している。

実践的な進め方:まず第1〜2章で古典的な論争の語彙を固める。次に授業に合う流れを選ぶ。たとえば批判理論とポスト構造主義の流れなら第3〜5章、構造化とフェミニズムなら第6〜8章、近代性、リスク、グローバル化、技術なら第9〜12章である。終章は短く、読書会の議論の出発点に向く。読みながら、各章を一つの一次文献か併用する論集の一節と組み合わせ、各章冒頭の場面を自分の例を考えるきっかけにするとよい。