01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Stanton, A. L., & Taylor, S. E. (2025). Health Psychology (2025 release). McGraw Hill.
章の要約
本書は6部15章からなる。McGraw Hill は本書を、包括的で分かりやすく魅力的な健康心理学の入門と説明し、ストレス、心理社会的問題、慢性疾患についての最新の研究に重点を置くという。出版社によれば、この分野の科学的進歩と実生活への応用の両方を扱い、研究を実用的な話とともに示し、学生がストレスを見つけて減らし、健康を保ち、技術を使って最良のケアを受ける方法を学ぶのに役立ってきた。McGraw Hill は本書をエバーグリーン・モデルで刊行しており、更新は番号付きのリリースとして届く。ページには2025年リリースが掲載されている。
第1部 第1–2章:What is Health Psychology?(健康心理学とは何か)/The Systems of the Body(身体の系)
冒頭の部は分野を定義し、続いて題が示す通り身体の系を扱う。これは後に続くストレス、病気、治療の章のための生物学的背景である。
第2部 第3–5章:Health Behaviors(健康行動)/Health-Promoting Behaviors(健康を促進する行動)/Health-Compromising Behaviors(健康を損なう行動)
一次予防を扱う3章である。最初の章は健康行動全般を扱い、次の2章は健康を促進する行動と損なう行動を分ける。
第3部 第6–7章:Stress(ストレス)/Coping, Resilience, and Social Support(コーピング、レジリエンス、ソーシャルサポート)
第6章はストレス、第7章はそれへの反応であるコーピング、レジリエンス、ソーシャルサポートを扱う。出版社による Stanton の紹介は、ストレス、コーピング、健康上の逆境への適応についての研究を述べており、この部がこの話題に置く比重と合致する。
第4部 第8–10章:Using Health Services(医療サービスの利用)/Patients, Providers, and Treatments(患者、提供者、治療)/The Management of Pain and Discomfort(痛みと不快感の管理)
ケアを求め利用する部は、人々が医療サービスをどう利用するか、患者と提供者の関係と治療、そして痛みと不快感の管理を扱う。
第5部 第11–14章:Management of Chronic Health Disorders(慢性疾患の管理)/Psychological Issues in Advancing and Terminal Illness(進行性・終末期疾患の心理的問題)/Heart Disease, Hypertension, Stroke, and Type 2 Diabetes(心臓病、高血圧、脳卒中、2型糖尿病)/Psychoneuroimmunology and Immune-Related Disorders(精神神経免疫学と免疫関連疾患)
慢性疾患と終末期疾患の部は、慢性疾患の全般的な管理から始まり、進行性・終末期疾患の心理的問題へ進む。続く2章は個別の状態を扱う。心臓病、高血圧、脳卒中、2型糖尿病の章と、精神神経免疫学と免疫関連疾患の章である。
第6部 第15章:Health Psychology: Challenges for the Future(健康心理学:将来の課題)
最終章はこの分野が直面する課題を見渡す。
主要概念
第1–5章:分野、身体、行動
- 健康心理学:第1章で定義される分野。
- 身体の系:健康と病気の生物学的背景。
- 健康を促進する行動と損なう行動:一次予防の焦点。
第6–10章:ストレス、コーピング、ケア
- ストレス:健康における役割。
- コーピング、レジリエンス、ソーシャルサポート:人々がストレスにどう対応するか。
- 患者と提供者の関係:ケアを求め利用する部の中心的な話題。
- 痛みの管理:痛みと不快感の治療。
第11–15章:慢性疾患と将来
- 慢性疾患と終末期疾患:その管理における心理的問題。
- 心臓病、高血圧、脳卒中、2型糖尿病:独立した章をもつ状態。
- 精神神経免疫学:行動、神経系、免疫の関連の研究。
批判的分析
長所
- 明快で論理的な順序。 6つの部は、定義と生物学から、行動、ストレス、ケア、慢性疾患を経て将来へと進み、予防から確立した病気の治療へという流れに沿っている。
- この分野で研究する著者たち。 出版社の経歴紹介によれば、Stanton はがんに直面する人々のストレスとコーピングを含む、健康上の逆境への適応を助けたり妨げたりする要因を研究しており、Taylor は UCLA の健康心理学プログラムの共同責任者として、健康心理学と社会的認知を研究している。
- 実践への直接のつながり。 出版社は実生活への応用と実用的な話を強調しており、目次にも医療サービスの利用、患者と提供者の関係、痛みの管理の章が反映されている。
- 個別の状態の章。 心臓病、高血圧、脳卒中、2型糖尿病は1章を共有し、精神神経免疫学と免疫関連疾患がもう1章を占める。どちらも第5部にある。
短所
- 章題から見た個人レベル中心。 章題は行動、ストレス、コーピング、ケアに集中しており、社会的不平等、コミュニティ、批判的アプローチは挙がっていない。より広い枠組みを求める読者は、2冊目のテキストが必要かもしれない。
- 節レベルの詳細が少ない。 出版社のページは章の一覧と短い概要を示すだけで節見出しがないので、各章の深さは使う前には見えない。
- 動く標的。 本書はエバーグリーン・モデルに従うため、リリースごとに内容が変わる。学生は授業で使うリリースを確認すべきである。
コースにおける位置づけ
Stanton と Taylor は、このコースの健康心理学に関する主要な学部向けテキストである。Marks、Murray、Estacio の Health Psychology: Theory, Research and Practice は、個人の行動を社会的・経済的・文化的文脈に置き、不平等と批判的・コミュニティ的アプローチに持続的に注意を払う代替であり、Stanton と Taylor の章題に現れない、より広い枠組みを提供し、理論を評価したい読者に向く。
残りの本は同種の教科書ではない。Pedrotti、Lopez、McDermott、Snyder の Positive Psychology は、幸福と強みについての研究に基づくテキストで、コーピングとレジリエンスの第7章を補う。Epel の The Stress Prescription は健康心理学者による実践的プログラムで、第6章と組み合わせられる。Haidt の The Happiness Hypothesis と Dolan の Happiness by Design は幸福についての一般向けの本で、授業用テキストというより、関心と視野を広げるために読むのがよい。
本書の使い方
健康心理学の授業を取る学部生、そして心理的・行動的・社会的要因が健康にどう影響するかを理解したい人に向く。出版社は、研究が実用的な話を通して示されると述べており、前提条件は示していない。
まず第1部で分野の定義と、それが依拠する身体の系を学ぶ。第2・3部は中核であり、後の多くの章が依拠する行動とストレスの過程を扱う。第4・5部はシラバスが求める順に読める。第13・14章は特定の状態を扱い、関心に応じて選べる。第15章は締めくくりの議論として使える。
使用するリリースを確認し、各章の内容を自分で選んだ健康行動や病気に当てはめ、授業が不平等を扱うなら社会的文脈についてのテキストで補うこと。
