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A Brief History of Psychology(心理学小史) cover

心理学

心理学

A Brief History of Psychology(心理学小史)

Michael Wertheimer; Antonio E. Puente

英語原題: A Brief History of Psychology

心理学の歴史を、その哲学的・科学的な源流から現在まで簡潔にたどる、この分野の最初のテキストとして書かれた本である。心と行動についての問いがどのように問われてきたか、心理学がどのように独立した科学となったか、そして主要な学派やその後のアプローチがどのように発展したかを追う。

前提知識: 心理学概論を学んでいると役立つが、必須ではない。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Wertheimer, M., & Puente, A. E. (2020). A Brief History of Psychology (6th ed.). Routledge.

章の要約

第6版は序文と、4部に分かれた16章から成り、約270ページで白黒の図版が33点入っている。出版社は、心理学史を教えるうえで柔軟性のある簡潔な教科書で、この分野の科学的・哲学的な成立の分析と現代心理学の扱いで知られ、実験心理学・応用心理学・臨床心理学をバランスよく扱い、主要な出来事と学派を明快かつ簡潔に示すと説明している。第6版では、教育上の工夫(太字の用語、完全な用語集、図版の追加、ウェブ資料)が拡充され、アメリカ心理学会(APA)の役割が特に強調され、最終章が改訂され、心理学における女性やエスニック・マイノリティ、神経科学、認知科学、人工知能、この分野の多様化と国際化が論じられている。以下の章題は出版社の目次によるもので、コメントは出版社の紹介文に基づく。

序文と第1章:Introduction(序論)

序文と冒頭の章は、本書の目的と範囲を示し、歴史順に進む内容への準備をする。

第I部:Preexperimental Psychology(実験以前の心理学、第2〜4章)

  • 第2章:Early Developments(初期の展開)。 歴史叙述の最初の章で、心と行動についての初期の考え方を扱う。
  • 第3章:The Lines of Development from Science(科学からの展開の系譜)。 この章は心理学の成立における科学の系譜をたどる。
  • 第4章:The Lines of Development from Philosophy(哲学からの展開の系譜)。 哲学の系譜は別に扱われる。出版社が「この分野の科学的・哲学的な成立」を強調することは、第3章と第4章の対と合致する。

第II部:The Rise of Experimental Psychology(実験心理学の興隆、第5〜8章)

  • 第5章:Wundt’s Immediate Predecessors(ヴントの直接の先行者たち)。 ヴントに至る仕事を紹介する。
  • 第6章:Wilhelm Wundt(ヴィルヘルム・ヴント)。 ヴントには独立した章がある。
  • 第7章:The Contemporary Scene in the Age of Wundt(ヴントの時代の同時代の情勢)。 ヴントの時代に他の人々が何をしていたかを概観する。
  • 第8章:William James and Psychology in the United States(ウィリアム・ジェームズとアメリカの心理学)。 焦点はジェームズとアメリカの心理学に移る。

第III部:Psychology in the 20th Century(20世紀の心理学、第9〜15章)

  • 第9章:The Age of Schools(学派の時代)。 学派が競い合った時期を紹介する。
  • 第10〜13章:Structuralism and Functionalism;Behaviorism;Gestalt Psychology;Psychoanalysis(構成主義と機能主義、行動主義、ゲシュタルト心理学、精神分析)。 各主題に一章ずつで、構成主義と機能主義は一章にまとめられる。出版社は学派の提示を本書の長所として挙げており、著者の一人はゲシュタルト理論家マックス・ヴェルトハイマーの息子である。
  • 第14章:The Immediate Postschools Era(学派の時代の直後)。 学派が優勢だった時期の後。
  • 第15章:The Last Half of the 20th Century(20世紀後半)。 20世紀後半を扱い、現代の情勢につなぐ。出版社は神経科学、認知科学、人工知能の最近の展開を強調している。

第IV部:Psychology’s Promising Past and Enigmatic Future(心理学の有望な過去と謎めいた未来、第16章)

  • 第16章:An Evaluation: Psychology’s Promising Past and Enigmatic Future(評価:心理学の有望な過去と謎めいた未来)。 最終章は第6版で改訂され、APAと専門的な諸団体の成長、環境の持続可能性、集団間の対立、健康格差、人口増加といった地球規模の課題に対する政策に影響を与えようとする動きを含め、この分野の現状を現時点で分析している。

主要概念

第I・II部:起源と実験の興隆

  • 科学と哲学からの展開の系譜: 第3章と第4章で扱う二つの流れ。
  • ヴントと実験心理学: 実験的アプローチの確立(第5〜7章)。
  • ジェームズとアメリカの心理学: 第8章。

第III部:20世紀

  • 心理学の学派: 構成主義、機能主義、行動主義、ゲシュタルト心理学、精神分析(第9〜13章)。
  • 学派の後の時代: 学派以後の展開(第14〜15章)。神経科学や認知科学を含む。

第IV部:評価

  • この分野の現状と将来: 組織、政策上の目標、多様性(第16章)。

批判的分析

長所

  • 明快な四部構成。 目次は、実験以前の心理学から、実験心理学の興隆と20世紀を経て、評価へと進み、全体の流れが一目で分かる。
  • 短い本にしては幅広い。 約270ページで、科学的・哲学的な起源、創始期、主要な学派、20世紀後半を扱い、出版社によれば実験、応用、臨床の各心理学も扱われる。
  • 学習支援。 第6版には太字の用語、完全な用語集、図版の追加、スライド・試験問題集・討論課題などのウェブ資料があり、出版社は充実した索引によって手元の参考書としても使えると述べている。
  • 著者の専門性。 出版社の著者紹介によれば、Wertheimer は70年にわたり心理学史を教え発表しており、Puente も40年以上にわたり同様で、APA会長を務めた。

短所

  • アメリカと組織への比重。 出版社はAPAの役割を特に強調し、目次にはジェームズとアメリカの心理学の章がある。出版社は心理学の国際化にも触れているが、より批判的な、あるいはアメリカ以外の視点の歴史を求める読者には別の本が必要かもしれない。
  • 簡潔さ。 16章・約270ページでは、原典や詳細な議論に割ける余地が限られる。出版社は、単独でも文献集と併用しても使えると述べている。
  • 近年の記述は薄い。 目次は20世紀の学派に7章を充てる一方、出版社が神経科学、認知科学、人工知能の展開として強調する20世紀後半は、1章と締めくくりの評価だけである。

コースにおける位置づけ

このコースの歴史書のなかで最も簡潔であり、組織(APA)の視点が最も強い。Schultz 夫妻の A History of Modern Psychology も学派を軸にした簡潔な歴史で、伝記的資料と原著の抜粋を用いる。Fancher と Rutherford の Pioneers of Psychology は人物の生涯を通じて歴史を語る。Leahey の A Critical History of Psychology: From Antiquity to Modernity はより長い歴史で、心理学内部の論争を社会的・経済的・政治的な力と並べて検討する。

より専門的な水準では、Danziger の Constructing the Subject が心理学研究の実践の歴史的起源を検討し、フロイトの The Interpretation of Dreams は精神分析の章に関連する原典である。Wertheimer と Puente の本は、これらに進む前の最初の歴史書として適している。

本書の使い方

心理学史の学部・大学院の科目や、歴史的な見取り図を求める入門段階の学生に向く。心理学入門の科目を履修していると助けになるが、必須ではない。

実践的な進め方は次のとおり。

  • **まず第I・II部を読み、**実験心理学がどこから来たかを理解する。科学と哲学の系譜(第3・4章)は対として読む。
  • 第III部を中核として読む。 学派ごとに一章(第10〜13章)。用語集を使って学派を区別し、各学派が何に反発したかを書き留める。
  • 第15・16章で歴史と現在を結びつけ、評価の章はこの分野についての一つの見方として批判的に読む。
  • 科目で原典の読み物が提供されるなら併用する。 出版社は本書を簡潔で、文献集と併せて使える柔軟なものと述べている。索引と用語集は素早い参照に使える。