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Polyarchy: Participation and Opposition(ポリアーキー:参加と反対) cover

政治学

政治学

Polyarchy: Participation and Opposition(ポリアーキー:参加と反対)

Robert A. Dahl

英語原題: Polyarchy: Participation and Opposition

ダールが民主主義に近似する現実の体制を指して用いた「ポリアーキー」概念の古典的著作です。反対派を抑圧する体制がどのような条件で公的な異議申し立てと広範な参加を容認する体制へ移行しうるかを問い、そうした体制を定義する制度的保障を示します。

前提知識: 政治学入門の履修があると役立ちますが、専門的な予備知識は不要です。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Dahl, R. A. (1971). Polyarchy: Participation and Opposition. Yale University Press.

章の要約

Polyarchyは短い本である。1971年の初版で約260ページ(1972年に刊行されたYaleのペーパーバック版は272ページ)、10章と長い後記、二つの付録からなる。中心となる問いは、出版社が引用するForeign Affairsの言葉で言えば、政治的反対を容認しない社会が、それを容認する社会へと変わりうる条件である。ノルウェーの百科事典Store norske leksikonの要約によれば、本書は体制を、Dahlが「公的異議申し立て(public contestation)」と「参加(participation)」と呼んだ二つの次元に沿って位置づける。すなわち権力をめぐる競争がどこまで認められるか、そして政治に参加する権利がどこまで広く及ぶかである。「ポリアーキー」とは、両方の次元で高い位置にある体制に対するDahlの呼び名である。以下の章題とページ範囲は公表されている目次に従う。

第1章:民主化と公的反対

冒頭の章(1〜16ページ)は表題が掲げる問題を提示する。一方の民主化と、他方の公的反対の容認とを、本書がその拡大を説明しようとする二つの事柄として示す。

第2章:ポリアーキーは重要か

ポリアーキーがどのように生まれるかを問う前に、Dahlはポリアーキーと他の体制との違いにそもそも意味があるのかを問う(17〜32ページ)。

第3章:歴史的順序

説明にあたる章の最初のもの(33〜47ページ)で、体制がより多くの異議申し立てと参加へ向かってきた歴史的経路と、それらの変化が起きた順序を検討する。

第4〜5章:社会経済秩序――集中か分散か、社会経済秩序――発展の水準

二つの章(48〜80ページ)が社会・経済秩序を検討する。まず経済的・社会的資源が集中しているか分散しているか、次に社会経済的発展の水準である。

第6章:平等と不平等

社会的・経済的不平等とポリアーキーの見通しとの関係(81〜104ページ)。

第7章:サブカルチャー、亀裂のパターン、政府の有効性

社会内部の分断と政府の有効性が、異議申し立てと参加の可能性にどう関わるか(105〜123ページ)。

第8章:政治活動家の信念

群を抜いて長い章(124〜188ページ、本文の約4分の1)で、政治的に活動する人々が抱く信念を扱う。その長さは、Dahlがこの条件にどれほどの重みを置いているかを示唆している。

第9章:外国による支配

外国の支配が一国の体制に及ぼす影響(189〜201ページ)。

第10章:理論――要約と限定

それまでの諸条件を理論の要約にまとめ、その限定条件を述べる短い章(202〜207ページ)。

後記と付録

「後記:変革の戦略へのいくつかの含意」(208〜250ページ)は説明から転じて、変革をもたらそうとする人々にとってこの理論が何を意味するかを論じる。付録Aは114か国を選挙への参加資格と公的反対の機会の程度によって分類し、付録Bは1969年頃の現存するポリアーキーを列挙する。

主要概念

第1〜2章:枠組み

  • 公的異議申し立て(反対):体制が反対者に権力をめぐる競争をどこまで許すか。本書の二つの次元の一つ。
  • 参加(包括性):政治に参加する権利がどこまで広く与えられているか。二つ目の次元。
  • ポリアーキー:両方の次元で高い位置にある現実の体制を指すDahlの用語。理想としての民主主義とは区別される。

第3〜9章:条件

  • 歴史的順序:異議申し立てと参加が拡大してきた順序。
  • 資源の集中と分散:経済的・社会的な力が少数に握られているか、広く分散しているか。
  • 発展の水準:ポリアーキーの条件としての社会の社会経済的水準。
  • サブカルチャー間の亀裂:社会内部の分断と、それが政府の有効性に及ぼす影響。
  • 政治活動家の信念:反対を容認するための条件としての、政治的に活動する人々の考え方。
  • 外国による支配:外部からの支配が体制の型に及ぼす影響。

第10章と後記

  • 変革の戦略:体制を変えようとする人々にとっての、この理論の実践的含意。

批判的分析

長所

  • 精密で使いやすい概念。 異議申し立てと参加を分けることで、本書は完全に民主的でも完全に閉鎖的でもない体制を記述する方法を読者に与える。Store norske leksikonの項目は、この語彙が民主的統治の歴史的・社会的・文化的・経済的前提条件についての幅広い研究を切り開いたとしている。
  • 比較の射程。 付録Aは114か国を分類し、付録Bは1969年頃のポリアーキーを挙げているので、議論は当時の世界の体制の分類と結びついている。
  • 体系的な構成。 枠組みの後、各章は候補となる条件を一つずつ(歴史的順序、社会経済秩序、不平等、亀裂、信念、外国による支配)取り上げ、第10章でそれらをまとめる。そのため議論を追いやすく、条件を一つずつ検証しやすい。
  • 明晰さ。 出版社は、分析を「明晰で、洞察に富み、徹底している」と評したTimes Literary Supplementの言葉を引いている。

短所

  • 古い証拠。 体制の分類は1969年頃のもので、その後の民主化の波や共産主義体制の崩壊より前である。議論がその後どう持ちこたえたかを知るには、後の研究が必要である。
  • 短い理論の章。 理論の要約はわずか6ページしかなく、議論の多くは読者が長い各章から自分で組み立てなければならない。
  • 左派からの批判。 William I. Robinsonのように、概念としてのポリアーキーを批判する論者は、それが票を競うエリートによる支配を表すにすぎず、大衆の参加はエリートの中からの選択に限られていると論じる。学生はこの概念をそうした批判と併せて読むべきである。

コースにおける位置づけ

Polyarchyは、民主主義と権威主義を扱うこのコースの書目の概念的な土台である。早い段階で、短い入門書の後に(あるいは並行して)読むとよい。FrantzのAuthoritarianism: What Everyone Needs to KnowとLevitskyとZiblattのHow Democracies Dieは、それぞれ非民主的支配と民主主義の侵食への読みやすい入門書であり、Dahlの二つの次元は、それらが描く体制と変化を語るための精密な言葉を与える。

Haerpferらの編著教科書Democratizationは、研究者が民主主義をどう定義し測定するかを説明し、民主化の長期的な波と最近の民主主義の後退を検討する。Polyarchyを現在へとつなぐ自然な方法である。LinzのTotalitarian and Authoritarian Regimesは非民主的体制の類型を展開しており、反対側からDahlを補う。ArendtのThe Origins of Totalitarianismは極端な事例についての歴史的・哲学的研究である。先にDahlを読むと、非民主的体制に何が欠けているかが明確になり、Linzがそれらを区別する際の有用な背景となる。

本書の使い方

本書は政治学の入門科目を終えた学部生に向いており、専門的な予備知識は必要ない。

実践的な計画:

  • 第1〜2章を丁寧に読む。 以降のすべてが依拠する次元と概念を定義している。二つの次元を座標軸として描き、いくつかの体制をその上に置いてみるとよい。
  • 第3〜9章は条件を一つずつ扱う。 各章について、その条件と、それがポリアーキーを促すか妨げるかを書き留め、自分の知っている国に当てはめて検証する。
  • 第8章は注意して読む。 群を抜いて長い章である。
  • 第10章でノートを確認する。 理論とその限定を要約しているからである。
  • 後記を読む。 授業が民主化を実践的な課題として扱う場合に。

付録Bの1969年頃のポリアーキーの一覧を現在の民主主義指標と比べ、続けてHaerpferのDemocratizationを読んで、Dahlが特定した条件がその後どのように検証されてきたかを確かめるとよい。