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Being and Time: A Revised Edition of the Stambaugh Translation(存在と時間――スタンボー訳改訂版) cover

哲学

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Being and Time: A Revised Edition of the Stambaugh Translation(存在と時間――スタンボー訳改訂版)

Martin Heidegger; translated by Joan Stambaugh; revised by Dennis J. Schmidt

英語原題: Being and Time: A Revised Edition of the Stambaugh Translation

存在の意味への問いを扱ったマルティン・ハイデガーの1927年の主著を、ジョーン・スタンボーの英訳にデニス・J・シュミットが改訂を加えた版で収める。現存在と呼ばれる人間存在の分析を通して現象学を作り直し、実存主義、解釈学、その後の大陸哲学の多くの議論の枠組みを定めた。この版にはハイデガー自身の欄外書き込みも含まれる。

前提知識: カントとフッサールにある程度親しんでいることを含め、19世紀哲学・大陸哲学の授業を修了していることを前提とする。

難易度レベル
上級
学術レベル
上級
phenomenologyexistential analyticontologyheideggerprimary text

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Heidegger, M. (2010). Being and Time: A Revised Edition of the Stambaugh Translation (J. Stambaugh, Trans.; D. J. Schmidt, Rev.). State University of New York Press.

章の要約

本書は512ページである。本文の前に、デニス・J・シュミットによる序文、訳者序文、ドイツ語第7版へのハイデガーの序文、そして短いエクスエルグ(題辞)が置かれている。論考本体は序論と二つの部門からなり、各節は第1節から通し番号が振られている。ハイデガーは後半部分を計画していたが放棄したため、刊行された本書は序論と二つの部門で成り立っている。

序論:存在の意味への問いの提示(第1–8節)

序論は二つの章からなる。第一章「存在への問いの必要性、構造、優位」(第1–4節)は、存在への問いを明示的に反復する必要を論じ、その形式的構造と、存在論的優位および存在的優位を検討する。第二章「存在への問いを展開する二重の課題」(第5–8節)は、なぜ現存在の分析を通じて問いを進めねばならないかを説明し、存在論の歴史の「解体」を予告し、現象とロゴスの概念を含む現象学的方法を示したうえで、論考の見取り図を述べる。

第一編・第一部門、第I–II章:現存在の準備的分析という課題の提示;世界内存在一般(第9–13節)

第I章は現存在の分析論の主題を定め、それを人間学、心理学、生物学から区別する。第II章は現存在の基本的構えとしての世界内存在を素描し、世界を認識することを「内存在」の基礎づけられた一様態として扱う。

第III章:世界の世界性(第14–24節)

11の節からなる章である。環境性と周囲世界で出会われる存在者(指示、記号、有意義性と意義)を分析し、この分析をデカルトによる世界の延長実体としての解釈と対比し、現存在の空間性と手許的な事物の空間性へ向かう。

第IV–V章:共存在および自己存在としての世界内存在:「世人」;内存在そのもの(第25–38節)

第IV章は、日常の現存在が誰であるかを問い、他者との共現存在と「世人」を答えとする。第V章は「現」を分析し、情態性(恐れを含む)、了解と解釈、言明、語りと言語を扱い、続いて世間話、好奇心、曖昧さ、頽落と被投性という日常的な諸様態を論じる。

第VI章:現存在の存在としての気遣い(第39–44節)

不安が現存在をその全体において開示する根本的な情態性として扱われ、気遣いが現存在の存在として確定される。章の終わりでは、実在性と「外界」の問題、およびハイデガーの真理論が取り上げられ、伝統的な真理概念が派生的であるという主張も含まれる。

第二部門、序論と第I章:現存在と時間性;現存在の可能な全体存在と死への存在(第45–53節)

第二部門は準備的分析のまとめから始まる。続いて、現存在を全体としてどう捉えうるかを問い、他者の死を論じ、死の実存論的構造を素描したうえで、本来的な死への存在へ向かう。

第II–III章:現存在の本来的な存在可能と先駆的決意性の証し;現存在の本来的な全体存在可能と、気遣いの存在論的意味としての時間性(第54–66節)

第II章は良心を呼びかけとして、また負い目と、良心において証しされる本来的な存在可能を扱う。第III章は先駆的決意性へ進み、気遣いと自己性を論じ、時間性を気遣いの存在論的意味として提示する。

第IV章以降:時間性と日常性(第67節以降)

この部門の第IV章は、開示性(了解、情態性、頽落、語り)と世界内存在についての先の分析を、時間性の観点から読み直す。部門はこの章の後も続く。

主要概念

序論

  • 存在の意味への問い:論考が改めて、明示的に立てようとする問い。
  • 現存在:問いを発する存在者であり、その分析が存在への問いへの道となる。
  • 存在論の歴史の解体と現象学的方法:序論が述べる二重の課題の二つの部分。

第一部門

  • 世界内存在:現存在の基本的構え。
  • 世界性、有意義性と意義:周囲世界で事物がどのように出会われるか。
  • 「世人」:日常的な共存在と自己存在。
  • 情態性、了解、語り:「現」の実存論的構成。
  • 気遣い:不安において開示される現存在の存在。

第二部門

  • 死への存在:現存在の可能な全体存在。
  • 良心、負い目、決意性:本来的な存在可能の証し。
  • 時間性:気遣いの存在論的意味。

批判的分析

長所

  • ハイデガー自身の欄外注記を収める。 出版社は、スタンボー訳がハイデガーが自分の本に書き込んだ欄外注記を収め、1976年のドイツ語最終版での変更も考慮していると述べている。
  • 既知の問題に対処した改訳。 シュミットの改訂は、訳の初版刊行以来明らかになってきた曖昧さや問題を修正しており、本版にはシュミットによる序文も加わっている。
  • 角括弧内のドイツ語。 難しい用語を示し、訳文をドイツ語原文により密接に結びつけるため、角括弧つきのドイツ語が多数挿入されている。ハイデガーの語彙が本書全体でどう使われるかを追いたい読者の助けになる。
  • 構成が明快である。 目次を見ると、通し番号の節が章と部門にまとめられており、論証の各段階がどこで始まり、何が先行するかが見て取れる。

短所

  • 計画が未完である。 本書は序論と二つの部門のみで、ハイデガーは構想していた後半を放棄した。序論で予告された全体計画を期待する読者は、それを見いだせない。
  • 長く、密度が高い。 512ページで専門的な語彙が多く、気軽に読む本ではない。ドイツ語を読まない読者には、角括弧内のドイツ語が気を散らす場合もある。
  • 本書が何に答えるか。 シモン・クリッチリーをはじめとする何人かの論者は、本書は存在そのものへの問いにではなく、人間であるとはどういうことかという問いに答えていると読んでいる。学生はこの論争を念頭に読むとよい。

コースにおける位置づけ

『存在と時間』は原典であり、コースのリストでは入門書と他の原典の間に置かれている。サラ・ベイクウェルの『At the Existentialist Cafe』は、現象学と実存主義の物語的な歴史で、伝記と解説を組み合わせている。シモン・クリッチリーの小著は、カント以降の大陸哲学を意味の危機への応答として提示する。デイヴィッド・ウェストの入門書は、カントからヘーゲル、マルクス、キルケゴール、ニーチェを経て現象学と実存主義に至る諸運動をたどる。ハイデガーの前に、このいずれを最初に読んでもよい。

原典のなかでは、ピンカード訳のヘーゲル『精神現象学』が同程度に難しいテキストである。ニーチェの『善悪の彼岸』は、序論、年表、注を備えた授業向けの版である。『存在と時間』は、全体的な見取り図を得て、その背後にある歴史をいくらか知ってから読むのが望ましい。

本書の使い方

カントやフッサールを含む近代哲学の素養のある、上級の学部生や大学院生に向く。ゆっくりと繰り返し読む覚悟が必要で、講義や注解書を並行して使うのが望ましい。

進め方の例:序論(第1–8節)は、方法と、なぜ現存在から始めるのかを説明しているので、精読する。第一部門では、第II章、第III章の環境性の議論、そして第IV–VI章を中核とする。第III章のデカルトを扱う部分は、ハイデガーが伝統とどう格闘するかを見るのによい箇所である。第二部門では、時間性を論じる章の前に、死を扱う第I章と良心を扱う第II章を読む。主要用語の用語集を作り、角括弧内のドイツ語で用語を追跡し、箇所が不明なときは欄外注記を確認する。