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Smith & Wood's Employment Law(スミス&ウッド 雇用法) cover

法学

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Smith & Wood's Employment Law(スミス&ウッド 雇用法)

Ian Smith; Owen Warnock; Gemma Mitchell

英語原題: Smith & Wood's Employment Law

現在は Ian Smith、Owen Warnock、Gemma Mitchell が執筆する、グレートブリテンの雇用法の詳細な解説書。個別的・集団的雇用法を制定法と判例に密接に依拠して説明し、現行の規則を社会的・歴史的文脈に位置づけながら、改革の方向について論評する。

前提知識: 雇用法・労働法の入門科目を修了しているか、契約法の確かな基礎があること。

難易度レベル
上級
学術レベル
上級
employment lawlabour lawdiscrimination lawunfair dismissalcollective labour law教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Smith, I., Warnock, O., & Mitchell, G. (2026). Smith & Wood's Employment Law (17th ed.). Oxford University Press.

章の要約

第17版は、英国の雇用法を1冊にまとめた10章構成の書物で、約840ページに及ぶ。出版社は、判例と立法に解説と批判的検討を添えた詳細かつ読みやすい案内書であり、各テーマを社会的・歴史的な背景のなかで説明し、法の今後の方向にも目を配っていると紹介している。章は雇用関係の流れに沿って進み、誰が被用者にあたるかに始まり、賃金、差別、解雇、整理解雇を経て、集団的な側面へと移る。

第1章:Introduction

主題と、以後の各章が拠って立つ枠組みを紹介する導入の章である。

第2章:Contracts of employment (1): status, formation, continuity, and change

雇用契約に関する2つの章の最初であり、雇用上の保護の対象となる者(地位)、契約の成立、そして契約の継続と変更を扱う。多くの制定法上の権利は申立人が被用者であることに左右されるため、地位と成立は以後のほぼすべての章の土台となる。

第3章:Contracts of employment (2): content and wages

2つ目の契約の章は、契約の内容と賃金を扱い、存続中の個別的雇用関係の説明を完結させる。

第4章:Discrimination in employment

雇用における差別には独立の章が充てられており、まとまった単位として読むことができる。

第5章:The work-life balance legislation

ワーク・ライフ・バランスに関する立法を扱う。契約や平等規制と並ぶ制定法上の権利である。

第6章:Termination of the employment contract at common law

契約の終了は二段階で扱われる。この章はコモン・ローにおける終了を述べ、次章の制定法上の制度が作用する背景を示す。

第7章:Unfair dismissal

不公正解雇に対して保護を受ける制定法上の権利が、独立の章となっている。コモン・ローの章の直後に置かれ、二つの制度を比較しやすくなっている。

第8章:Redundancy, reorganization, and transfers of undertakings

整理解雇、組織再編、事業譲渡をまとめた章で、個人の行為ではなく使用者の経営判断によって職が失われたり移転したりする場面を扱う。

第9–10章:Collective labour law; Industrial action

最後の2章は個人から集団へ移り、集団的労働法と争議行為を扱う。労働組合、集団的関係、ストライキに関する法で本書は締めくくられる。

主要概念

第1–3章

  • 雇用上の地位:労働者が被用者かどうかであり、多くの雇用保護を受けられるかを決める。
  • 契約の成立・継続・変更:雇用契約がどのように成立し、時間とともにどう展開するか。
  • 内容と賃金:賃金を含む契約条件。

第4–5章

  • 雇用における差別:職場での差別に対する制定法上の保護。
  • ワーク・ライフ・バランス立法:就労と生活の他の部分との両立を助ける制定法上の権利。

第6–8章

  • コモン・ロー上の契約終了:契約法の原則に基づく契約の終了。
  • 不公正解雇:正当な理由や公正な手続なしに解雇された場合の制定法上の救済。
  • 整理解雇・組織再編・事業譲渡:職の喪失と事業変更に関する規則。

第9–10章

  • 集団的労働法:労働組合と集団的関係の法。
  • 争議行為:ストライキなどの行動に関する法的枠組み。

批判的分析

長所

  • 法理と解説の併用。 出版社は、重要な判例と立法の明快な説明に解説と批判的検討が組み合わされていることを挙げており、試験準備にもエッセイ作成にも向く。
  • 決まった順序での網羅。 10章は、地位と契約から差別と解雇を経て集団法に至る。雇用関係の各段階に章があるため、講義の教科書として通して使える。
  • 規則の背景。 各テーマが社会的・歴史的文脈で説明されるので、規則がなぜ存在し、どう変わってきたかが分かる。
  • 学習支援。 第17版には電子書籍と、章ごとの自己テスト問題とフィードバック、参考文献リスト、有用なウェブサイトを備えたオンライン資料がある。
  • 新しい版。 本書は改訂を重ねており、第17版は2026年7月に、Ian Smith、Owen Warnock、Gemma Mitchellの新しい著者陣で刊行された。立法の変化が速い分野では重要な点である。

短所

  • 規模。 約840ページで、教科書であると同時に参照書でもあり、差別や不公正解雇などの章は分量が大きい。
  • 法解釈学中心。 章立てから、制定法と判例を軸にした法解釈学的な構成であることが分かる。理論重視や比較の観点から労働法を学びたい読者は別の本が必要になる。
  • 変化の速い分野。 出版社の紹介が雇用立法の急速な展開を強調しているため、評価の対象となる課題では最新の判例・立法情報を確認したうえで使うべきである。

コースにおける位置づけ

労働法のリストのなかで最も詳細な教科書である。Taylor and Emir の Employment Law: An Introduction は規則を職場の実務と結びつけた読みやすい入門書で、最初に読むのに適している。Hugh Collins らの Cambridge 版 Labour Law、Simon Deakin らの Hart 版 Labour Law、Anne Davies の Perspectives on Labour Law は、法源、契約、終了、集団的権利を批判的・文脈的に扱う労働法の教科書である。Smith and Wood は同じ範囲を制定法と判例の面から詳しく扱う。Freedland と Kountouris の The Legal Construction of Personal Work Relations は雇用上の地位と契約に関する研究書であり、本書のような教科書を読んだあとに取り組むのがよい。

本書の使い方

雇用法の科目を履修する法学部の2・3年生、さらに詳しい参照書を求める大学院生や実務家に向く。契約法の基礎があると最も役に立つ。

実際の読み方の例は次のとおり。

  • 多くの科目で核となる部分: 第2・3章(契約)、第7章(不公正解雇)、第4章(差別)をこの順で読み、続いて雇用が終わるその他の場合として第6章と第8章を読む。
  • 集団的労働法の科目: 第9・10章を合わせて読む。
  • 導入として: 主題の導入としてまず第1章を読む。
  • 併用するもの: 各章のあとにオンラインの自己テストを使い、引用されている主要判例と制定法の条文を読み、課題で規則に依拠する前に最新の判例と立法を確認する。