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法学

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Evidence(証拠法)

Roderick Munday

英語原題: Evidence

Oxford の Core Text シリーズに収められた、Roderick Munday によるイングランド・ウェールズ証拠法の簡潔な入門書。法廷で何をどのように証明できるかを定める中心的な規則を示し、その沿革と現在の適用を論じる。各章は要約で始まり、自己テストで終わる。

前提知識: 刑法とイギリス法制度の知識を前提とするが、証拠法の予備知識は不要である。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
law of evidencecriminal evidencehearsaywitnessesburden of proof教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Munday, R. (2022). Evidence (11th ed.). Oxford University Press.

章の要約

第11版(2022年3月)はオックスフォードの「Core Text」シリーズの一冊で、本文は約540ページあり、証拠法についての短い序説に続く13章と、制定法・委任立法・国際文書の各表からなる。著者のRoderick Mundayはケンブリッジ大学の名誉リーダー(Reader Emeritus)でピーターハウスの名誉フェローであり、Cross and Tapper on Evidence の著者でもある。出版社は本書を、歴史的な論点と現在の論点の双方を分析しつつ、分野の中核を魅力的な文体で紹介する簡潔な入門書と説明している。各章は内容の要約で始まり自己テスト問題で終わり、その解答の手引きはオンラインで提供されている。この版では、新判例と2020年刑事手続規則、ソーシャルメディアに由来する識別証拠のさらなる例、そして犯罪者やテロリストが使う暗号化システムのような技術の変化についての議論が加わった。

証拠法についての序説

第1章の前に分野を導入する約12ページ。

第1章:証拠の関連性と許容性

約50ページある最も長い章の一つで、何が証拠を関連あるものにするのか、関連する証拠であっても排除されるのはどのような場合かという入口の問題を扱う。

第2章:推定と証明責任

誰が何を、どの程度まで証明しなければならないか。法的証明責任と証拠提出責任、そしてそれらを転換したり軽減したりする推定を扱う。

第3章:証人—証人適格、証言強制、各種の秘匿特権

誰が証言でき、誰が証言を強制されうるか、そして情報を秘匿することを認める特権を扱う。法的助言や公益上の秘匿免除(public interest immunity)は本書で繰り返し現れる語である。

第4章:公判の進行

公判の運営と証人尋問。主尋問と反対尋問を含む。

第5章:証人の過去の一致供述と、叙述禁止の準則の名残

証言と一致する証人の以前の供述をどのような場合に法廷に出せるか、そしてそれを排除していた古い準則に何が残っているかを扱う。

第6〜8章:性格と信用性、刑事事件における被告人の善良な性格の証拠、被告人の悪性格の証拠

性格証拠についての3つの章。第6章は信用性にかかわる性格を、第7章は被告人の善良な性格を、そして約75ページと本書で最も長い第8章は、2003年刑事司法法とその「ゲートウェイ」のもとでの被告人の悪性格証拠の許容を扱う。

第9章:意見証拠排除の準則と専門家証拠の提示

意見証拠の一般的な排除と専門家についての例外、そして専門家証拠の提示に関する規則。

第10章:伝聞証拠排除の準則

70ページ近い長い章で、伝聞法則とその制定法上・コモン・ロー上の例外を扱う。

第11〜12章:自白、被告人の不作為・虚偽・偽りのアリバイからの不利益推認

1984年警察・刑事証拠法(PACE)を中心とする自白の許容性と、被告人の不作為、虚偽、偽りのアリバイから陪審が引き出しうる推認を扱う。

第13章:識別証拠

最終章は、識別証拠に特有の危険とそれをめぐる保護措置を扱い、Facebookなどソーシャルメディアに由来する識別も新たに取り上げている。

主要概念

基礎(序説、第1〜2章)

  • 関連性:証拠は争点となる事実を証明または反証する傾向をもたなければならないという基本的要件。
  • 許容性:関連する証拠であっても排除しうる規則。
  • 法的証明責任と証拠提出責任:事実を証明する責任と、争点を検討の対象として提起する責任。

証人と公判(第3〜5章)

  • 証人適格と証言強制:ある人が証言することができるか、また証言しなければならないか。
  • 秘匿特権:弁護士とのやりとりなど、一定の情報を秘匿する権利。
  • 過去の一致供述:証言と一致する証人の以前の供述。

性格と意見(第6〜9章)

  • 善良な性格についての説示:前科のない被告人について陪審に与えられる指示。
  • 悪性格のゲートウェイ:被告人の非行を許容しうる制定法上の経路。
  • 専門家証拠:専門的知識をもつ者についての、意見証拠排除の準則の例外。

伝聞、自白、識別(第10〜13章)

  • 伝聞:内容の真実性の証拠として提出される法廷外の供述と、それを許容する例外。
  • 自白:被告人による自認と、PACEのもとでそれを排除する根拠。
  • 不利益推認:被告人の不作為、虚偽、偽りのアリバイから陪審が引き出しうる結論。
  • 識別証拠:被告人を特定する証拠と、誤りうるがゆえに必要となる警告。

批判的分析

長所

  • 簡潔だが分析的。 出版社の説明は歴史的・現在的な論点の丁寧な分析を強調しており、出版社が引用する2人の講師は、過度に単純化せずに重要な法を示す釣り合いのよさ(アベリストウィス大学のJan Holloway)と、学問的な重みと分析の深さ(ハダースフィールド大学のSusan Lazer)を評価している。
  • 魅力的な文体。 出版社は本書を、伝統的に取っつきにくいとされる分野をわかりやすく解きほぐし、読者の関心を保つ文体で書かれた本として紹介している。
  • 学習のための構成。 各章冒頭の要約が見通しを助け、章末の自己テスト問題とオンラインの解答の手引きが復習と事例問題の練習を支える。
  • 大部の実務書をもつ著者。 Mundayはこの分野の大部の参照書の一つである Cross and Tapper on Evidence も執筆しており、それがこの短い本に権威を与えている。

短所

  • 刑事証拠が中心。 いくつかの章(第7、8、11、12章)は明示的に刑事事件を扱い、最も大きな章は悪性格と伝聞を扱う。民事証拠の比重が大きい科目では、民事手続を明示的に扱う教科書と照らして範囲を確認すべきである。
  • 「簡潔」は相対的。 全体で600ページを超え、大部の参照書と比べて簡潔だというにすぎない。手早い概説ではない。
  • 版の時点。 第11版は2022年のものである。証拠法では頻繁に出されるその後の立法や控訴院判決は確認が必要になる。

コースにおける位置づけ

本書はこの科目のリストにある2冊の簡潔な主教科書の一つである。Andrew Chooの Evidence は、関連性、証明責任、自白、黙秘、識別、性格、伝聞、専門家など同様の中核テーマを扱い、欧州人権条約と人権法の影響にも注意を払っている。学生は文体で2冊のどちらかを選べばよい。KeaneとMcKeownの The Modern Law of Evidence は刑事・民事の両手続を扱うより詳しい教科書で、科目がより細かな内容や民事証拠を求めるときに役立つ。Claire McGourlayらの Evidence: Law and Context は規則を政治的・理論的・政策的な背景に置く本で、論述問題のよい補完となる。

深めるためには、Ian Dennisの The Law of Evidence が原理に基づく上級の研究であり、Paul Robertsの Roberts & Zuckerman's Criminal Evidence は正確な事実認定と公正さという明示的な規範的枠組みに照らして刑事証拠の規則を評価する。いずれも卒業論文や、本書の後の二読目に向いている。

本書の使い方

本書は証拠法を履修する学部の法学生を対象とし、通常は刑法の後に、イングランドの法制度と刑事手続についてある程度の知識をもって読む。証拠法を前もって学んでいる必要はない。

実践的な計画:

  • 序説と第1〜2章から始める。 関連性、許容性、証明責任は、後のすべてのテーマの基礎にある。
  • 多くの刑事証拠の科目での中核: 第8章(悪性格)、第10章(伝聞)、第11章(自白)、第12章(不利益推認)、第13章(識別)。いずれも長く、制定法の比重が大きい章なので、2003年刑事司法法とPACEの該当条文を本文の横に開いて読むこと。
  • 証人と公判: 第3〜5章は講義の進度に合わせて読めばよい。第6〜7章は第8章と一緒に読むこと。
  • 専門家証拠: シラバスが法科学や専門家証人を扱う場合、第9章は必須である。

各章の要約でテーマを予習し、自己テスト問題に取り組んでからオンラインの手引きを確認すること。証拠法は事例問題を通じて身につく。各章の後に過去の試験問題を一つ解き、どの規則とゲートウェイが適用されるかを特定すること。悪性格と伝聞については、頻繁に変わる控訴院の最近の判例を確認すること。