01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
McGourlay, C., Thomas, M., & Gower, S. (2024). Evidence: Law and Context (6th ed.). Routledge.
章の要約
本書は全14章で、掲載により約500〜550ページである。出版社によると、刑事・民事の両方の証拠法について証拠法の講義で通常扱われる基本的な論点に焦点を当て、文脈を重視する方法を採り、より広い政策論争や社会の動向が近年の法の展開をどう形づくったかを示している。学習ポイントが主要な原則と規則を要約し、実例が技術的な規則の適用を示し、自己テスト問題が評価への準備を助ける。
第1〜3章:序論:基本概念;対審構造の裁判;立証責任と証明の程度
最初の3章は枠組みを示す。第1章は基本概念、第2章は証拠が提出され検証される対審構造の裁判を紹介する。第3章は立証責任と証明の程度に移る。
第4〜6章:証人I:能力、強制可能性、宣誓;証人II:脆弱な証人;証人III:主尋問と反対尋問
証人は3章で扱われる。誰が証人となれ、証言を強制されうるか、そして宣誓(第4章)、脆弱な証人(第5章)、証人の主尋問と反対尋問(第6章)である。
第7章:自己負罪拒否特権と黙秘権
この章は、自己負罪拒否特権と黙秘権を取り上げる。
第8〜10章:自白証拠;不適切に得られた証拠;被疑者に関する証拠:補強証拠と識別
これらの章は、自白証拠、不適切に得られた証拠、被疑者に関する証拠(補強証拠と識別)を扱う。出版社は、第6版が虚偽自白と冤罪に関する統計を更新していると述べている。
第11〜12章:品性証拠;伝聞証拠
第11章は品性証拠、第12章は伝聞証拠を扱う。
第13〜14章:意見証拠;公益免責特権
最後の2章は意見証拠と公益免責特権を扱う。
主要概念
第1〜3章:枠組み
- 対審構造の裁判:当事者が証拠を提出し検証する形式の裁判(第2章)。
- 立証責任と証明の程度:誰が事実を証明しなければならず、どの程度まで証明するか(第3章)。
第4〜7章:証人と黙秘
- 証人能力と強制可能性:ある人が証言できるか、証言しなければならないか(第4章)。
- 脆弱な証人:特別な措置を要しうる証人の扱い(第5章)。
- 主尋問と反対尋問:証言がどう行われ検証されるか(第6章)。
- 自己負罪拒否特権と黙秘権:第7章の主題。
第8〜14章:証拠の類型
- 自白、不適切に得られた証拠、補強証拠と識別:第8〜10章。
- 品性証拠と伝聞証拠:第11章と第12章。
- 意見証拠と公益免責特権:第13章と第14章。
批判的分析
長所
- 規則だけでなく文脈も。 出版社は、本書が法を政治的、理論的、政策的な背景のなかに置いていると述べている。第6版は、「show pleas」、虚偽自白、冤罪の統計を更新し、米国の刑事実務との比較の視点も加えている。
- 学習の支援。 出版社によれば、学習ポイントが原則と規則を要約し、実例が技術的な規則の適用を示し、自己テスト問題が評価の準備を助ける。
- コンパクトな構成。 14章は、基本概念と裁判から、立証、証人、主要な証拠の類型へと進み、自己負罪拒否特権と黙秘権に独立した章がある。
- 刑事と民事の両方。 出版社は、本書が刑事証拠と民事証拠の両方を扱うと述べている。
- 評価。 出版社のページに引用されたコメントには、複雑な概念の明快な説明と練習問題を評価する Holly Greenwood(カーディフ大学)、原則、実務、手続への明快で包括的な入門と評価する Alexander McColl(法廷弁護士)、重要な学習ポイント、例、練習問題を評価する Lucy Welsh(サセックス大学)のものが含まれる。
短所
- 民事証拠に特化した章がない。 出版社は刑事・民事の両方の証拠を扱うと述べているが、章題に民事手続に特化したものはなく、いくつか(自白、識別、黙秘)は刑事の論点である。民事中心のシラバスの学生は、扱う範囲を確認すべきである。
- 簡潔さを意図した設計。 出版社は、本書が主要な概念を明快かつ簡潔に説明するものだと位置づけているため、一つの論点を詳しく知りたい場合は、より詳しい教科書が必要になることがある。
- 統計と政策の議論は古くなる。 第6版は統計を更新し最近の動向に言及しているが、これらは時間とともに古くなる。
コースにおける位置づけ
Evidence: Law and Context は、学部の証拠法の科目の主教材である。Roderick Munday の Evidence は、イングランドとウェールズの証拠法の簡潔な入門書で、Core Text シリーズに属し、各章を要約で始め、自己テスト問題で終える。最初に概観するときや復習に適している。Adrian Keane と Paul McKeown の The Modern Law of Evidence(第15版)は、刑事・民事の手続を扱うもう一つの講義用教科書で、最も近い代替である。
さらに深く知りたい読者には、Paul Roberts の Roberts & Zuckerman's Criminal Evidence(第3版)が、証拠法を刑事裁判手続の一部として扱い、正確な事実認定、被告人に対する公正さ、評決の正統性という明示的な原則に照らして規則を評価している。Ian Dennis の The Law of Evidence は証拠法とその原則の詳細な分析であり、Andrew Choo の Evidence(第5版、Oxford University Press)はイングランドの証拠法のもう一つの概説である。
本書の使い方
本書は、証拠法の科目を履修する学部生を対象としており、評価に備える学生も含まれ、出版社は事務弁護士資格試験(SQE)に言及している。素材の多くが刑事裁判に関わるため、刑法とイングランドの法制度の学習経験があると役立つ。
実践的な進め方の例:
- 中核: 第1〜3章(基本概念、対審構造の裁判、立証)、続いて第4〜6章(証人)と第11〜12章(品性証拠と伝聞証拠)。
- 刑事手続の論点: 黙秘、自白、不適切に得られた証拠、識別を扱う第7〜10章。
- 選択的: 第13章と第14章(意見証拠、公益免責特権)は、シラバスに応じて。
復習には学習ポイントを、評価の準備には自己テスト問題を使うとよい。統計や改革に触れている箇所では、頼る前に新しい数値や変更を確認すること。
