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European Union Law(EU法) cover

法学

法学

European Union Law(EU法)

Margot Horspool; Matthew Humphreys; Michael Wells-Greco

英語原題: European Union Law

Margot Horspool、Matthew Humphreys、Michael Wells-Greco による EU 法の簡潔な Core Text。連合の憲法的な法と実体法の双方を引き締まった文章で扱い、主要な論争を文脈の中で考えるよう促し、自己テストと文献案内で自習を支える。

前提知識: EU 法の予備知識は不要だが、公法や裁判所・立法府の働きについての基本的理解があると役立つ。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
eu laweu institutionsdirect effectfree movementcompetition law教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Horspool, M., Humphreys, M., & Wells-Greco, M. (2021). European Union Law (11th ed.). Oxford University Press.

章の要約

オックスフォードの Core Text シリーズに属する第11版は17章、約640ページで、その前に略語表、判例表、EU法令表とその他の法令表、条文番号対照表、連合の地図という充実した表類が置かれている。章は部に分けられずに通し番号で並び、憲法的基盤と諸機関から、連合の法体系とその法理・救済を経て、域内市場と一連の政策分野へと進む。出版社は本書を、幅広く明快で、簡潔な文章で書かれ、主要な論点に焦点を当て、文脈に即したアプローチを促すものと説明しており、自己テスト問題とさらなる文献案内を備えている。

第1~3章:序論/連合の憲法的基盤/連合の諸機関

約80ページの基礎部分である。短い序論(約11ページ)に続き、連合の憲法的基盤に関する30ページの章が、諸機関の章の前に置かれている。

第4章:欧州の裁判所:構成、機能、管轄権/先決裁定

連合の裁判所には独立した章が与えられ、先決裁定手続もここで扱われるので、国内裁判所からの付託には早い段階で出会うことになる。

第5~7章:連合の法体系/法の一般原則と基本権憲章/欧州連合法の法理:直接効果、優位、連合法違反に対する国家責任その他の救済

法秩序の中核で、約140ページである。第5章は法体系を示し、第6章は一般原則と基本権憲章を扱う。60ページを超える最長級の章の一つである第7章は、直接効果、優位、国家責任その他の救済をまとめて扱う。

第8章:連合法の公的執行(TFEU第258~260条)/適法性審査と損害賠償(TFEU第263、265、268、277条および第340条第2項)

加盟国に対する条約違反訴訟と、連合の行為の適法性審査および連合に対する損害賠償請求という直接訴訟を扱う約50ページで、題名で条約の条文が示されている。

第9~13章:物の自由移動(I)・(II)/サービスの自由移動/市民権と人の自由移動/市民権と自由移動の権利:経済的つながりを超えて

約180ページの域内市場の部分である。物に関する二章は、関税と内国税(第9章)と、数量制限およびそれと同等の効果を持つ措置(第10章)を区別している。第11章はサービスを提供し受ける自由を扱う。労働者と開業の自由移動および市民権に関する第12章は域内市場の章で最も長く(約60ページ)、第13章は市民権に基づく権利を経済的なつながりの外へと広げる。Google Books の掲載では第12章の題名がやや異なり、人とサービスの自由移動および開業の自由に言及している。

第14~17章:競争法と競争政策/環境法と環境政策/差別禁止法:雇用における性差別から一般的平等原則へ/第三国および国際機関とのEUの関係

四つの政策分野の章で本書は締めくくられる。競争法(約60ページ)と環境法はそれぞれ一章全体を与えられ、第16章は雇用における性差別から平等の一般原則への差別禁止法の発展をたどり、第17章は第三国や国際機関との連合の関係を扱う。

主要概念

第1~8章:憲法的・制度的な法

  • 憲法的基盤:連合の基礎となる基本条約。
  • 欧州の裁判所と先決裁定:連合の司法制度と、それを国内裁判所と結ぶ付託手続。
  • 一般原則と憲章:連合法の不文の原則と基本権憲章。
  • 直接効果と優位:個人が連合法を援用することを可能にし、連合法に国内法に対する優先を与える法理。
  • 国家責任:連合法違反について賠償する加盟国の義務。
  • 公的執行と適法性審査:加盟国に対する訴訟(TFEU第258~260条)と、連合の行為に対する訴え(TFEU第263条および関連規定)。

第9~17章:実体法

  • 物の自由移動:関税、差別的課税、数量制限およびそれと同等の効果を持つ措置の禁止。
  • サービスを提供し受ける自由:サービスを受ける権利を含む国境を越えたサービス。
  • 連合市民権:労働者、自営業者、そして経済活動を超えた市民の自由移動の権利。
  • 競争政策と環境政策:それぞれ一章全体が与えられた連合の二つの政策分野。
  • 一般的平等原則:雇用における性差別を超えた差別禁止法の発展。
  • 対外関係:第三国や国際機関との連合の関わり。

批判的分析

長所

  • 適度な分量での幅広い範囲。 約640ページの本文で、憲法的な法と、サービス、市民権、環境法、対外関係を含む幅広い実体法分野の両方を扱っている。これらはいずれも、より短い EU Law Directions の章題には現れない。
  • 条約に結びついた章題。 第4、7、8章は扱う法理と条約条文(先決裁定、直接効果・優位・国家責任、TFEU第258~260、263、265、268、277条および第340条第2項)を題名に示しており、復習や特定の手続を探す際に使いやすい。
  • 充実した参照用の資料。 判例表、法令表、条約の新旧条文番号の対照表など100ページを超える表類は、古い判例と現行条約との間を行き来する助けになる。
  • 文脈に即したアプローチ。 出版社は主要な論点と文脈に即したアプローチを強調し、それを自己テスト問題とさらなる文献案内が支えている。また本版は、最新情報のために OUP のオンラインのブレグジットと EU 法の資料を案内している。

短所

  • 古くなった版。 第11版は2021年8月の刊行である。その後の判例や動向は別の資料で確認する必要がある。
  • ブレグジットの章がない。 目次には英国の離脱に関する章がなく、出版社は代わりに別のオンライン資料を案内している。
  • 重い中核の章。 第7章は直接効果、優位、国家責任その他の救済を一つの長い章にまとめ、第8章は条約違反訴訟とすべての直接訴訟をまとめている。これらの章は何回かに分けて読む必要があるかもしれない。
  • 凝縮された文章。 出版社のいう「簡潔な文章」と「飾り気のないスタイル」は、いくつかの論点が短く述べられていることを意味する。丁寧な説明を求める学生は、より入門的な本から始める方がよいかもしれない。

コースにおける位置づけ

本書はEU法のリストにある二冊の簡潔な教科書の一つである。Nigel Foster の EU Law Directions は二冊のうちより入門的なもので、この科目に初めて触れる学生向けに書かれ、実体法の部分はより狭い。Horspool、Humphreys、Wells-Greco は、サービス、市民権、環境、対外関係を含むより多くの実体法分野を扱っている。Foster の本は穏やかな出発に向き、本書は実体法を広く扱う授業や、シラバス全体を一冊のコンパクトな本で済ませたい学生に向いている。

Schütze の European Union Law と Barnard と Peers の European Union Law は、より長く、より新しい教科書である。前者は図表を多用した単著、後者は専門家が執筆する編著である。Craig と de Búrca の EU Law: Text, Cases, and Materials は一次資料を解説とともに提供し、Lenaerts と Van Nuffel の EU Constitutional Law は、本書の第2~8章が扱う憲法的・制度的な法についての詳細な問題のための体系書である。

本書の使い方

本書は、EU法の科目を履修する学部生、法学転換課程の学生、その他連合についてのコンパクトな法的説明を必要とする人に向いている。EU法を事前に学んでいる必要はないが、公法の基礎と裁判所や立法府の仕組みについての理解があると役に立つ。

実際的な計画:

  • 第1~4章から始める。 これらの章は基本条約、諸機関、そして先決裁定を含む裁判所を示す。
  • 第5~8章を第1学期の中核とする。 直接効果、優位、国家責任に関する第7章は多くの事例問題の中心となる。節ごとに読み、繰り返し立ち返るとよい。
  • 域内市場の章はシラバスに沿って読む。 物に関する第9~10章と、サービスと市民権に関する第11~13章が通常の実体法の中核をなす。
  • 第14~17章は任意とする。 ただし授業で競争、環境、差別禁止、対外関係を扱う場合は別である。
  • 表類を使う。 判例が古い条約の条文番号を用いている場合、対照表で現行の番号がわかる。
  • 情報を更新する。 2021年半ば以降の動向は、ブレグジット後の関係も含めて、より新しい教科書やオンライン資料で確認する。