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The Reformation: A Very Short Introduction(宗教改革――ベリー・ショート・イントロダクション) cover

歴史学

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The Reformation: A Very Short Introduction(宗教改革――ベリー・ショート・イントロダクション)

Peter Marshall

英語原題: The Reformation: A Very Short Introduction

宗教改革史家 Peter Marshall による、16・17世紀ヨーロッパの宗教的変動への短い入門書の改訂第2版である。宗教改革をプロテスタントとカトリックの複数の関連する潮流からなる長期的な過程としてとらえ、教会と国家、支配者と臣民、男性と女性の関係がどう変わったかを問う。

前提知識: 近世史や神学の予備知識は不要である。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
early modern historyreformationprotestantismcatholic reformreligious history

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Marshall, P. (2025). The Reformation: A Very Short Introduction (2nd ed.). Oxford University Press. (Very Short Introductions, 213.)

章の要約

第2版は、一語の章題をもつ8章を約148ページの本文に収め、その後に年表と後付が続く(全体でxx+165ページ)。初版(2009年)は、序論の後に「宗教改革(複数形)」「救済」「政治」「社会」「文化」「他者」「遺産」の各章が続く構成だったが、新版はこれを再編し、はるかに短い「宗教改革(複数形)」の章(初版の32ページに対して10ページ)で始まり、独立した叙述の章「経過」を加え、教義の章を「信仰」と改題している。出版社は、本書が最新の研究を踏まえて全面的に改訂・更新されたと説明する。出版社の言葉によれば、本書の主張は、宗教改革とは社会的・政治的・文化的変化の長期的な過程であり、別個でありながら関連し合う複数の流れからなり、教会と国家、統治者と臣民、男と女、親と子、ヨーロッパと世界のその他の地域との関係を変え、キリスト教が世界宗教へと変容する過程を始めた、というものである。本書は宗教改革を意図せざる結果の研究として提示する。第1章が主題を定義し、第2章が叙述を担い、残りの6章は主題別である。

第1章:宗教改革(複数形)

宗教改革がなぜ論争の的なのか。プロテスタントはそれを称え、世俗的自由主義者は権威主義への打撃とみなし、カトリックはその破壊性を嘆き、一部のフェミニストは修道院の廃止と家父長制の強調を批判してきた。マーシャルは、長い年代幅、世界的な影響、別個の諸潮流を強調しつつこの用語を保持し、宗教改革を、対立と分裂を通じたアイデンティティ形成がヨーロッパ文化の中心に据えられた時期と過程として定義する。

第2章:経過

本書の叙述部分で、最も長い章である。ドイツにおける前提条件と1517年のルターの抗議から始まり、チューリヒのツヴィングリ、農民戦争と諸侯の支持、カルヴァンのジュネーヴを経て、フランスの宗教戦争、オランダ独立戦争、スコットランドの宗教改革、ドイツの「第二次宗教改革」におけるカルヴァン主義の役割へと進む。次いで、ハプスブルク家の権力とイエズス会に支えられたトリエント公会議後のカトリックの復興に移り、三十年戦争と、ナントの勅令の廃止やジェームズ2世の打倒を含む17世紀後半まで続く対立で終わる。

第3章:信仰

人はいかにして救われるのかをめぐる議論としての宗教改革。信仰のみによる義認とその中世的な根、カルヴァンの二重予定説、聖書の権威、秘跡の数と性質(とりわけ聖餐。これはプロテスタントとカトリックの間だけでなく、プロテスタント同士をも分かった)、そして差し迫った黙示録的終末への信仰が主流であったことを扱う。

第4章:政治

ある領域が改革を受け入れるか否かを決めた決定的要因としての統治者の支持。プロテスタンティズムが統治者にもたらした利点と、カトリックのままで権威を高めた統治者。国家形成と社会的規律化のモデルとしての「信仰告白化」とその欠点。宗教戦争。そして抵抗権についての新しい理論。

第5章:社会

社会全体の改革。洗礼や聖餐といった儀礼の社会的意味、慈善と貧民救済、より教育を受け教区民から距離を置くようになった聖職者、聖職者の結婚と女性の地位をめぐる論争、同性関係の断罪、子どもの宗教的形成への新たな関心、セクトや新しいカトリック修道会における女性の機会、そして民衆の慣習を変えることについての改革者たちの限られた成功を扱う。

第6章:文化

聖像破壊と、ルター派・カルヴァン派・カトリックの画像に対する態度の違い、先住民の文化に影響されながら世界的な布教の道具となったカトリック美術、ルター派のコラール、改革派の詩篇歌唱、対抗宗教改革の多声音楽、文学、そしてプロテスタント地域の識字。

第7章:他者

2番目に長い章。異端者と殉教者(有罪とされた者の最大の集団は再洗礼派)、現代的な寛容とは異なる、実利的な少数派の容認、スペインにおけるイスラーム、モリスコ、コンベルソ、ルターの敵意、対抗宗教改革の制限、そして避難所アムステルダムの間にあったユダヤ人、非キリスト教徒への布教とカトリックの適応主義、そして宗教改革が魔女訴追の最も激しい時期と重なったことを扱う。

第8章:遺産

マーシャルは、プロテスタンティズムと資本主義を直接結びつけるマックス・ウェーバーの説を退け、科学との関係もかつて考えられたほど単純ではないとし、真の遺産を意図せざる結果に見いだす。画一性を求めた運動が多元性を生み、異端の根絶を求めた運動が寛容を可能にし、社会を聖化しようとした運動がその世俗化の長期的条件を生み出したのである。

主要概念

第1–2章:宗教改革の定義と叙述

  • 複数形の宗教改革:単一の出来事ではなく、プロテスタント、カトリック、急進派という関連し合う複数の流れとしてとらえる考え方。
  • 長い年代幅:16世紀初頭から17世紀後半まで続く過程。
  • 分裂を通じたアイデンティティ:対立に基づく宗教的アイデンティティをヨーロッパ文化の中心に据えた過程としての宗教改革。

第3–5章:信仰、政治、社会

  • 信仰のみによる義認:救いは行いではなく信仰によるとするルターの教え。
  • 二重予定説:神は救われる者も滅びる者も選んでいるとするカルヴァンの教義。
  • 信仰告白化:プロテスタント国家でもカトリック国家でも、宗教的アイデンティティが国家形成と社会的規律化に用いられたこと。
  • 抵抗権:異なる信仰をもつ統治者への反抗を正当化する新しい理論。

第6–8章:文化、他者、遺産

  • 聖像破壊:宗教的画像の破壊や撤去。
  • 実利的な容認:現代的な意味での寛容には至らない、少数派のしぶしぶの受け入れ。
  • 適応主義:非ヨーロッパ文化への布教上の適応。
  • 意図せざる結果:改革者たちが意図しなかった長期的結果としての多元主義、寛容、世俗化。

批判的分析

長所

  • 明確な主張。 本書は単なる要約ではない。宗教改革とは何だったのか(長く多元的な過程)、何を残したのか(意図せざる結果)について立場をとり、それを最初と最後の章で明示する。
  • 叙述と主題の両立。 充実した叙述の章1つの後に主題別の6章が続くので、短い紙幅で出来事の流れと主要な論争の両方が得られる。
  • 小さな本にしては広い範囲。 主題別の章は、ジェンダー、子ども、性、音楽と美術、ユダヤ人とムスリム、布教、魔女にまで及び、第2版はキリスト教を世界宗教にするうえでの宗教改革の役割を強調している。
  • 史学史への意識。 信仰告白化、ウェーバー・テーゼ、女性の地位など、学生が他の場で出会う論争を紹介し、現在の学界の見解がどこにあるかを示している。

短所

  • 非常に圧縮された叙述。 ヨーロッパ全域の2世紀にわたる出来事が約30ページの1章で扱われるため、国ごとの詳細はごくわずかである。
  • 入門であると同時に一つの解釈。 宗教改革を分裂を通じたアイデンティティ形成としてとらえ、意図せざる結果の物語として描く枠組みは著者自身の主張であり、学生は他の説明と比較すべきである。

コースにおける位置づけ

本書は近世史の書目の中で宗教史に入る最も短い道であり、宗教改革について最初に読むのに自然な本である。メリー・ウィーズナー=ハンクスの Early Modern Europe, 1450–1789 はこのコースの主要な概説書で、宗教改革(1450–1600年)と宗教の確立と刷新(1600–1789年)の章が、同じ範囲をより詳しく扱い、政治・社会・経済と並べて論じる。マーシャルの本は、それらの章の直前に読むとよく機能する。

より深く学ぶには、カルロス・エイレの Reformations が、プロテスタント、カトリック、急進派の宗教改革を17世紀まで追う長い叙述史であり、ユーアン・キャメロンの The European Reformation は、16世紀の改革者たちが何を教え、その教えがなぜ聖職者、都市民、貴族、諸侯を説得したのかについての学術的総合である。マーシャルの第2–4章は両者へのよい準備になる。ビート・キューミン編の The European World 1500–1800 とジェフリー・パーカーの Global Crisis は、宗教的対立をこの時代のより広い主題別・世界史的な説明の中に位置づける。

本書の使い方

予備知識は前提とされていない。歴史学・神学・宗教学の1年生、宗教的背景を必要とする近世の文学や美術を学ぶ学生、一般読者に向いている。

推奨プラン:

  • まず第1章と第2章を読む。 叙述を読む間は巻末の年表を開いておく。
  • 次に第3–7章 を任意の順で読む。各章は一つの主題を時代全体にわたって扱う。神学を読む前には第3章を、国家形成についての授業の前には第4章を確実に理解しておくとよい。
  • 第8章で締めくくり、その主張を第1章の定義と比べる。

本書を地図として使うこと。エイレやキャメロンのような長い本が特定の地域を論じるときは、マーシャルの叙述に戻ってその位置を確かめる。信仰告白化やウェーバー・テーゼなど、本書が挙げる論争はそれぞれレポートの題目として書き留め、エイレ、キャメロン、ウィーズナー=ハンクスで掘り下げる。信仰の章は、ルターの『キリスト者の自由』やカルヴァンの抜粋などの短い一次史料と組み合わせ、教義を改革者自身の言葉で確かめるとよい。