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The Roman World 44 BC–AD 180(ローマ世界 紀元前44年–紀元180年) cover

歴史学

歴史学

The Roman World 44 BC–AD 180(ローマ世界 紀元前44年–紀元180年)

Martin Goodman

英語原題: The Roman World 44 BC–AD 180

マーティン・グッドマンによる、ユリウス・カエサルの死からマルクス・アウレリウスの死までのローマ帝国史。初期皇帝たちの通史に、帝国の統治、諸民族の生活と信仰を扱う主題別・地域別の章を組み合わせ、歴史家が残された文献・文書・考古資料をどう用いるかにも目を配る。

前提知識: 古代史またはローマ史の入門講義、もしくはそれに相当する読書経験。

難易度レベル
上級
学術レベル
学部
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Goodman, M. (2012). The Roman World 44 BC–AD 180 (2nd ed.). Routledge.

章の要約

第2版は約430ページ、全32章が六つの部にまとめられている。出版社の紹介によれば、本書は軍事的な独裁者たちが地中海地域、北ヨーロッパ、近東をどのように作り変えたかを論じ、ローマの支配が同意だけでなく国家暴力への恐れにどこまで支えられていたかを問う。皇帝たちの叙述、統治についての主題別の章、そして属州をめぐる長い概観を組み合わせている。以下の章題は目次に従う。

第1部、第1–2章:Sources and problems; The Roman world in 50 BC

冒頭の部は、以後の議論のための準備である。第1章は史料とその難しさを扱い、初期帝政を研究する歴史家が直面する主要な問題を読者に紹介するという出版社の説明と合致する。第2章は、叙述の出発点となる内戦の前、紀元前50年の状況を描く。

第2部、第3–7章:Elite politics

叙述の中核である。第3章は「The political language of Rome」を扱う。第4章から第7章は「Caesar to Augustus, 50 BC–AD 14」「Julio-Claudians, AD 14–68」「Civil war and Flavians, AD 68–96」「Nerva to Marcus Aurelius, AD 96–180」と順に進む。第2版は初版より叙述史が充実したと紹介されており、その部分がここにあたる。

第3部、第8–15章:The state

八つの分析的な章が、帝国がどのように運営され、まとまりを保ったかを問う。「Military autocracy」、ローマ市と属州における国家の運営、「The army in society」、「The image of the emperor」である。最後の三章は、帝国がどこまで政治的、経済的、文化的な単位として機能したかを順に問う。出版社はこれを本書の中心的な問いと位置づけている。

第4部、第16–28章:Society

最も長い部で、「Reactions to imperial rule」で始まり、続く二章でローマ市を社会組織と文化・生活の面から検討する。第19章から第28章は地域別である。イタリアとシチリア、イベリア半島と西地中海の島々、ガリアとブリテン、ライン地方とバルカン、ギリシアとエーゲ海沿岸、アナトリア中部・東部、レヴァント北部とメソポタミア、レヴァント南部、エジプト、北アフリカ。出版社は、これを土着の文化がローマの支配からどの程度影響を受けたかを地域ごとに評価する部分として紹介している。

第5部、第29–31章:Humans and gods

「Religion」「Judaism」「Christianity」の三章。出版社によれば、本書はこの時代の宗教的変化に長い紙幅を割き、自発的に加入する崇拝の広まりや、一世紀のユダヤの複雑な世界からラビ的ユダヤ教とキリスト教が現れる過程を扱う。

第6部、第32章:Severans to Constantine

短い終章で、マルクス・アウレリウスの死後まで物語を延ばす。

主要概念

第1–2部:史料とエリートの政治

  • 証拠とその問題:時代を再構成するための文献、文書、考古学的資料。叙述が始まる前に紹介される。
  • ローマの政治的言語:ローマ人が権力を論じる際の語彙。皇帝を一人ずつ追う前に示される。

第3部:国家

  • 軍事的独裁:巨大な軍隊と武力の威嚇に頼った皇帝の支配。
  • 政治的・経済的・文化的統一:帝国が一つの単位として機能したかを問うために本書が用いる三つの基準。
  • 皇帝のイメージ:支配者が臣民にどう示されたか。

第4部:社会

  • 地域の多様性:ブリテンからメソポタミアやエジプトまで、土着の社会がローマの支配にどう応じたか。
  • 帝国支配への反応:帝国内部のさまざまな反応で、地域別の概観に先立って論じられる。

第5–6部:宗教と終章

  • 自発的に加入する崇拝:人々が自ら選んで加わる宗教集団で、ユダヤ教やキリスト教とともに論じられる。
  • ラビ的ユダヤ教と初期キリスト教:いずれも一世紀のユダヤの複雑な世界に由来するものとして扱われる。

批判的分析

長所

  • **叙述と主題を貫く一つの論点。**出版社は、ローマの平和は同意だけでなく暴力への恐れにも支えられていたという主張を明示している。叙述、国家、社会、宗教という構成により、読者は複数の角度からこの主張を検討できる。
  • **地域を実際に扱っている。**連続する十章が帝国を地域ごとに検討しており、属州史は首都の物語の付録ではなく本書の主要部分である。
  • **宗教に十分な紙幅。**ユダヤ教とキリスト教を含む三章があり、一般的な政治通史より多くの余地が与えられている。
  • **学生への配慮。**第2版では女性、奴隷、ローマ市の文化生活についての記述が拡充され、図版が追加され、文献解説も更新された。『ヘレニック・スタディーズ誌』(Journal of Hellenic Studies)の書評は、率直で明快で喚起力のある文体を評価する一方、専門の歴史家には議論の対象となる独自の帝国像が示されると指摘している。

短所

  • **経済史は比較的軽い。**同じ書評は、本書を政治的、社会的、宗教的、そして「より小さい程度で」経済的な歴史と評している。目次でも経済的統一を扱う章は一つである。
  • **扱う時代が限られる。**本書は紀元180年で終わり、セウェルス朝からコンスタンティヌスまでは終章のみなので、後期帝国や共和政への入口にはならない。
  • **独自の解釈。**強制の強調は著者の論点であり、さまざまな見解を中立に知りたい読者は別の概説書と併読するのがよい。

コースにおける位置づけ

古代史のグループの中で、初期ローマ帝国を学ぶならこの本が選ばれる。ギリシア側でこれに対応するのは、より早い時代について叙述と地域別の章を組み合わせたHornblowerのThe Greek World 479–323 BCである。Lane FoxのThe Classical Worldはギリシアとローマをまとめた一般読者向けの単巻の叙述であり、CartledgeのAncient Greece: A Very Short Introductionはギリシア史への短い入口である。リウィウスのThe Early History of Romeはローマの起源についての古代の叙述で、現代の概説ではなく一次史料にあたる。Van De Mieroopは古代近東を扱い、Goodmanの後半の地域別の章がこの地域に触れるのは帝国の東端にとどまる。

順序としては、必要なら簡潔または物語的な概観(総合的な枠組みにはLane Fox)から入り、元首政を深く学ぶためにGoodmanを読み、その後に特定の地域や主題の専門的な読書に進むのが無理がない。

本書の使い方

本書は、ローマ史や古代史の基礎をある程度もつ学部の中・上級学年の学生に向いている。冒頭の章のおかげで、史料に詳しくなくても読み始められる。通読もできるが、参考書としても使える。

実際的な進め方は次のとおり。

  • **中核:**第1部で方法を押さえ、叙述の第4–7章で皇帝の順序をつかみ、次に本書の論証が集中する第8–15章を読む。
  • **必要に応じて選ぶ:**第4部の地域別の章(第19–28章)は選んで読める。ブリテン、エジプト、レヴァントを研究する学生は、第16章「帝国支配への反応」を読んだ後で該当する章に進めばよい。
  • **宗教:**第29–31章は、宗教、ユダヤ教、初期キリスト教の授業向けにひとまとまりとして読める。
  • **併読:**第2版の文献解説で各主題の専門研究を探し、史料集や古代の著者の作品を読んで第1部の証拠の議論と照らし合わせる。終章は古代末期への橋渡しになる。