01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Bielo, J. S. (2015). Anthropology of Religion: The Basics. Routledge. The Basics series.
章の要約
背景と論旨
オハイオ州マイアミ大学の人類学者ジェームズ・S・ビエロは、2013年初めから2014年末にかけて執筆したこの短い入門書(192ページ、全6章)を、トピックや世界宗教ではなく研究上の「問題」を軸に構成している。序文の言う「問題」とは、どの調査地で研究していようと宗教人類学者が出会う、探究の根本的な源泉のことである。序文は、網羅的であることではなく、どんな研究課題にも取り組めるような知的道具を学生に与えることを目標とすると述べている。教科書より民族誌を使って教えることを好むビエロは、本書を民族誌と併読する副読本、あるいは補助的な読み物として位置づけている。各章は理論と多様な宗教伝統からの短い民族誌的事例を組み合わせ、概念を事例に当てはめるよう読者に求める「リフレクション・ボックス」を含み、章の要約で終わる。巻末には推薦文献と索引がある。
第1章:「宗教」とは何か?
冒頭の章は、宗教についての一つの簡潔な定義がなぜ役に立たず、誤解さえ招くのかを示そうとする。タイラー(1871年)、フレイザー、ウィリアム・ジェイムズ、デュルケムからレイディン、ウォレス、ギアツ(1966年)、クラス、アトラン(2002年)までの九つの定義を比較し、それらを「基礎的」なものと後のものに分け、タイラーの進化論やギアツの解釈人類学のように、各定義をその著者の理論的立場を示す手がかりとして読む。ギアツの定義に対するタラル・アサドの批判や、大衆文化・消費文化からの例(オプラ・ウィンフリーを含む)によって、このカテゴリーの境界が検証される。
第2章:宗教の民族誌を行う
この章は、宗教を民族誌的にどう研究するか、すなわち倫理、フィールドワークの力学、認識論を扱う。宗教的な真理主張に対する四つの方法論的姿勢(方法論的無神論や方法論的有神論を含む)を示し、治療の実践を現実のものとして受け止めたエディス・ターナーや、原理主義的なバプテストの間で調査したスーザン・ハーディングの例を挙げ、「生産的な再帰性」で締めくくる。
第3章:身体、言葉、モノ
非物質的なものはどのようにして現前させられるのか。この章は媒介を一つの過程として導入し、身体、宗教的言語(祈り、言語芸術、言語イデオロギーで、パプアニューギニアのウラプミンやスウェーデンのカリスマ派メガチャーチなどの事例を含む)、音楽(ブラジルのゴスペル・ラップとサンバ)、そして宗教と消費の結びつきを含む物質的なモノを通じてそれを検討する。
第4章:時間の中で、場所の中で
この章は宗教を世界の制作として扱う。宗教は、信者が真実として受け入れる経験的・道徳的・社会的・宇宙論的な現実を提供する。時間性のモデル、聖なる場所、集合的記憶を探究し、ガリフナの集合的記憶とシャーマンの治療用祭壇、メスカレロ・アパッチなどの事例を取り上げて、世界の制作が争われうる社会的過程であることを示す。
第5章:誰を信頼するのか?
ここでの問題は宗教的権威である。マックス・ヴェーバーの官僚制的権威とカリスマ的権威という理念型から出発し、指導者と信奉者の関係としてのカリスマ、既存の秩序への批判を生み出すカリスマの役割、そして制度、聖典、儀礼の権威を考察する。
第6章:グローバルへ
最終章はグローバリゼーションを定義し、宗教をグローバルな流れと結びつける「サクロスケープ」という考え方を導入し、宗教のグローバル化の二つの表れを区別する。ディアスポラの宗教(モーリシャスのヒンドゥー教徒の共同体と二度目の移住、フランスのイスラームについてのコラム)と、トランスナショナルな宗教(グローバルなラスタファリアニズム、ペンテコステ派と繁栄の神学、トランスナショナルな儀礼の中心にあるグアダルーペの聖母)である。宗教は「持ち運び可能な実践」と「移し替え可能なメッセージ」によって広がるというトーマス・チョルダスの考えが分析の枠組みとなる。
主要概念
第1–2章:宗教を定義し研究する
- 手がかりとしての定義:宗教の定義はいずれも、その著者の理論的・規範的な前提を明らかにする。
- 方法論的姿勢:民族誌家が宗教的真理主張に対してとる、方法論的無神論や方法論的有神論などの立場。
- 再帰性:研究者の立場がフィールドワークと知識をどう形づくるかへの批判的な注意。
第3–4章:媒介、時間、場所
- 媒介:身体、言葉、モノが非物質的なものを現前させる継続的な過程。
- 言語イデオロギー:言語とは何で何をするのかについての共同体の信念で、祈りや宗教的発話を形づくる。
- 宗教的な世界の制作:時間、場所、記憶を通じて、信者が真実として受け入れる現実が社会的に構築されること。
第5–6章:権威とグローバリゼーション
- カリスマ的権威と官僚制的権威:信頼と正統性の異なる源泉についてのヴェーバーの理念型。
- サクロスケープ:人、メディア、お金の流れと並んで地球を横断する宗教の流れ。
- ディアスポラの宗教とトランスナショナルな宗教:移民の共同体が運ぶ宗教と、国境を越えて広がり、たえずローカル化される宗教。
批判的分析
長所
- 宗教ではなく問題によって構成されている。 世界宗教を概観したりトピックを列挙したりする代わりに、6つの章がそれぞれ一つの問い(定義、方法、媒介、世界の制作、権威、グローバリゼーション)を立てており、学生はどんな事例にも取り組めるようになる。S・D・グレイジアは『Choice』の書評で、章が論理的に進み、宗教人類学という学問の姿を伝えていると述べている。
- 方法に独立した章がある。 第2章の方法論的姿勢と再帰性の扱いは、何を研究するかだけでなく、宗教をどう研究するかを扱っており、出版社の紹介もこの点を強調している。
- 幅広い民族誌の範囲。 事例はパプアニューギニアやフィリピンからブラジル、スウェーデン、モーリシャス、北米先住民にまで及ぶ。グレイジアは世界宗教とローカルな伝統との相互作用への注目を評価している。
- 能動的な学習のための設計。 リフレクション・ボックスは学生に概念を事例や自分自身のフィールドワークに当てはめるよう求め、書評者たち(グレイジア、そして『Religion』誌のアビー・デイとサイモン・コールマン)は、その取り組みやすさとビエロ自身の理論的貢献の両方を高く評価している。
短所
- 意図的に選択的である。 200ページに満たない6章構成で、序文が述べるとおり網羅的ではない。呪術や妖術のようなテーマには独立した章がなく、それぞれの問題は少数の事例を通じて紹介される。
- キリスト教と最近の民族誌に偏っている。 多くの例はキリスト教の共同体(バプテスト、カリスマ派カトリック、ペンテコステ派、改宗者、メガチャーチ)と最近の民族誌から取られている。古典的な民族誌の蓄積を知りたい学生は他の文献を読む必要がある。
- 副読本として設計されている。 著者は本書を本格的な民族誌と並行して読むことを想定しており、単独では深さよりも枠組みを与えるものである。
コースにおける位置づけ
本書は親族・宗教・儀礼のコースにおける入門レベルの本の一つである。バリー・スティーヴンソンの Ritual: A Very Short Introduction は、儀礼がどのように定義され理論化されてきたかを概観し、宗教を超えた儀礼を示すもので、コースの儀礼の部分についての自然な相棒である。スタイン、スタイン、クラハト、スナイプスの The Anthropology of Religion, Magic, and Witchcraft は、儀礼、象徴、治療、呪術、妖術を扱うより本格的な教科書である。まずビエロで問いをつかみ、次にその教科書で幅を広げるとよい。
コースの古典的研究であるメアリー・ダグラスの Purity and Danger とヴィクター・ターナーの The Ritual Process、そしてキャサリン・ベルの Ritual Theory, Ritual Practice は、ビエロの定義の章と時間・場所の章で語彙を身につけてから読むのがよい。ジャネット・カーステンの After Kinship とデヴィッド・ランシーの The Anthropology of Childhood はコースの親族の側に属し、本書はそれを扱っていない。
本書の使い方
本書は人類学や宗教学を学んだ経験を前提としておらず、初めてこの分野に触れる学生のために書かれている。序文は学生と教員の双方に、民族誌と並行して本書を使うよう勧めている。
- まず第1章と第2章を読む。 宗教というカテゴリーをどう考え、どう研究するかの土台ができる。
- 後の各章を民族誌と組み合わせる。 第3–6章は、同じ問題を扱う本格的な研究、たとえば祈りと言語、巡礼と場所、カリスマ運動、ディアスポラの共同体についてのモノグラフと並行して読むと最も効果的である。
- リフレクション・ボックスに取り組む。 いくつかは、宗教的発話のジャンルを比較したり儀礼を分析したりする小さな調査課題を提案しており、短い民族誌プロジェクトに発展させることができる。
章の要約は復習に、推薦文献はレポートの資料選びに使うとよい。定義や理論が紹介されたら、引用する前に原著者にあたること。
