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心理学

心理学

ストレス処方箋

エリッサ・エペル

英語原題: The Stress Prescription: Seven Days to More Joy and Ease

UCSF健康心理学者によるストレスとの関係を変革する科学に基づく7日間プログラム。ストレスに圧倒されるのではなく、レジリエンス、目的、ウェルビーイングのためにそれを活用する方法を教える。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
ストレス管理健康心理学レジリエンス構築ポジティブストレスウェルビーイング

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Epel, E. (2022). The Stress Prescription: Seven Days to More Joy and Ease. Penguin Life.

章の要約

本書は健康心理学者が書いた約270ページの自己啓発プログラムである。本編は七つの「日」で構成され、それぞれが一つの考えと一連の練習を示す。出版社の紹介文は以下の各日の題名を挙げており、Publishers Weekly の書評は、七日間という枠組みはやや恣意的で、提案は互いに積み上がるわけでも一週間で終える必要があるわけでもないと述べている。以下の要約は、題名、出版社の紹介、書評から確認できる範囲にとどめる。

背景と主張

エリッサ・エペルはカリフォルニア大学サンフランシスコ校の加齢・代謝・感情センターの所長で、前著に The Telomere Effect がある。出版社によれば、本書は数十年の研究を実践的な計画にまとめ、読者が「よりよくストレスを受ける」ことを助ける。すなわち、心身を柔軟で有益なストレス反応に向けて訓練し、より強靭な考え方を育て、日々を喜びとつながりとゆとりで満たすことである。出発点は、ストレスは避けられないが受け入れ変えることができるという主張と、否定的な思考でさえ体のストレス反応を引き起こすため、人は深い回復を滅多に経験しないという指摘である。

1日目:うまくいかないこともある……それでかまわない

最初の日は困難の避けがたさを扱う。題名は、物事がうまくいかないことを受け入れるのが対処の出発点だと示している。

2日目:できることはコントロールし……残りは手放す

この日は、自分がコントロールできることとできないことの境界を扱う。書評は、脳卒中から回復する母親をどう助けるかで思い悩んだ女性が、結果は自分が左右できるものではないと受け入れるに至った話で、この考えを例示している。

3日目:ライオンになる

題名は、ストレスを脅威ではなく挑戦として迎える姿勢を示唆する。出版社の紹介は、この計画が「より前向きな挑戦と目的を通じてストレスを活用する」ことを目指すと述べている。

4日目:レジリエンスを鍛える

書評によれば、エペルは、扱える程度の小さなストレス(冷水シャワーなど)に身をさらすことでレジリエンスを築く利点を説明し、それが神経系の反応を引き起こして細胞の刷新を助けるとしている。

5日目:自然に任せる

題名は、ストレスからの回復における自然界の役割を扱う日であることを示す。確認できた資料は練習の詳細を述べていない。

6日目:ただ休むのではなく……回復する

題名は、通常のリラックスと、より深い回復とを区別している。出版社は、人は「ゆとりと深い回復の時期」を滅多に経験しないと述べている。

7日目:満ちて始め、満ちて終える

最終日はプログラムを締めくくる。題名は、一日を十分に満たされた状態で始め、終えることを示唆するが、資料はそれ以上のことを述べていない。

主要概念

七つの日

  • よりよくストレスを受ける:ストレスをなくそうとするのではなく、健康に益しうる柔軟なストレス反応へ移ること。
  • 受容とコントロール:変えられることと変えられないことを分けること(1〜2日目)。
  • 挑戦と目的:ストレスを成長の機会として扱うこと(3日目)。
  • 小さなストレスによるレジリエンス訓練:扱える量を通じて耐性を築くこと(4日目)。
  • 回復:リラックスを超えた回復(6日目)。

批判的分析

長所

  • 実践的な構成。 七日間の構成は読者に具体的な始め方を与え、各日の題名が考えを一文で示す。
  • 著者の資格と材料。 著者はストレスの生物学と心理学の研究者であり、Publishers Weekly は、科学的背景とストレスをうまく扱った人々の逸話が助言を豊かにしており、指針は堅実だと評した。
  • 取り付きやすい形式。 約270ページで日ごとに構成されており、一般読者向けに、短い時間で拾い読みもできる。

短所

  • 枠組みは見かけよりゆるい。 Publishers Weekly の書評は、提案が順に積み上がらないため、七日間の枠組みはやや恣意的に感じられると述べている。
  • 公開資料からは証拠の詳細が分かりにくい。 読む前に入手できる資料では、各主張がどれだけ強く裏づけられているかが分からない。小さなストレスの細胞への効果など、健康への影響についての主張は、引用された研究で確かめるべきである。
  • 臨床の書ではない。 自己啓発プログラムは、不安、うつ、トラウマの治療に代わるものではない。

コースにおける位置づけ

ポジティブ心理学と健康心理学の中で、本書は一般読者向けの実践的プログラムである。スタントンとテイラーの Health Psychology とマークス、マレー、エスタシオの教科書は、ストレス、コーピング、病気を研究の枠組みの中に置く教科書であり、ペドロッティらの Positive Psychology はウェルビーイングと強みを扱う。ハイトの The Happiness Hypothesis とドランの Happiness by Design は幸福を扱う一般向けの本で、前者は歴史的・哲学的、後者は行動科学的である。

ストレスとコーピングの教科書の章のあとに、研究が練習にどう変えられるかを見るために、あるいはその前に、動機づけの入門として、エペルを使うとよい。

本書の使い方

予備知識は要らない。日の順に一週間で進めてもよいが、書評は厳密な順序は要らないとしているので、まず通読し、そのときの問題に合う日を選ぶのも理にかなっている。

学習では、本書を応用健康心理学の事例として使う。各日について、主張、技法、引用された研究を書き出し、該当する教科書の章と比べる。試したことは記録しておく。ストレスが強い、または長引くときは、自己啓発プログラムに頼らず、資格のある専門家に相談すること。