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Political Economics: Explaining Economic Policy(政治経済学:経済政策を説明する) cover

政治学

政治学

Political Economics: Explaining Economic Policy(政治経済学:経済政策を説明する)

Torsten Persson; Guido Tabellini

英語原題: Political Economics: Explaining Economic Policy

現代経済理論の道具を用いて、政治制度とインセンティブが経済政策をどのように形作るかを説明する大学院向け教科書。トルステン・ペルソンとグイド・タベリーニは、投票、選挙競争、ロビー活動、政治的エージェンシーについての統一的なモデル群を構築し、それを再分配、公共財、財政政策、成長、金融政策に適用する。

前提知識: 中級のミクロ経済学とマクロ経済学、微積分、基礎的なゲーム理論。形式モデルに慣れていることが前提となる。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Persson, T., & Tabellini, G. (2002). Political Economics: Explaining Economic Policy. MIT Press.

章の要約

本書は約550ページである。目次をページ順にたどると、序論と一連の道具立てに始まり、選挙、エージェンシー、特殊利益のモデルを経て、比較政治、動学的な問題、金融政策へと進み、「次は何か」を論じる章と著者索引で終わる。

総序論

この分野を位置づける。出版社の紹介文は、再分配プログラムの規模と形態、公共財の供給、課税の負担、財政赤字の大きさ、金融政策のスタンスを何が決めるのかを問う文献群として描き、適切な分析方法についてはほとんど合意がないと述べている。序論は、著者たちが提案する統一的なアプローチへとつながる。

政治経済学の道具

最初の実質的な節で、約30ページある。題名が示すとおり、本書の残りの部分で使うモデル化の道具を提供する。

選挙競争/エージェンシー/党派的な政治家

選挙と、それに臨む政治家についての3つの節。出版社の紹介文は、政策決定を選出された代表に委任するときに生じる、有権者と政治家の間のエージェンシー問題を、本書の中心的な考え方の1つに挙げている。選挙競争と党派的な政治家の節はそれと並ぶ。

再分配の政治/特殊利益の政治

再分配と特殊利益を扱う2つの節。出版社の紹介文は、再分配プログラムの規模と形態や公共財の供給を、本書が説明しようとする問いに含めている。

比較政治/制度と説明責任/政治体制

本書が制度に向かう箇所。出版社の紹介文は、政治制度が政策を決める手続きと政治家を選ぶ手続きを形づくると述べており、この3つの節は比較政治、説明責任、政治体制を分析の枠組みに取り込む。

動学的な政治/資本課税/公的債務/成長

動学的なまとまり。動学的な政治の節に続いて、資本への課税、公的債務、経済成長という3つの応用が置かれる。

金融の政治/選挙循環/制度とインセンティブ/国際的な政策協調

最後の応用領域は金融政策である。見出しは、金融の政治と選挙循環、制度とインセンティブ、国際的な政策協調を扱う。

次は何か

終わりの節で、その後に著者索引と巻末資料が続く。出版社の紹介文によれば、著者たちはこの分野の主要な未解決問題を示している。

主要概念

選挙とエージェント

  • 合理的な市民の政策選好:個々の市民は合理的に行動し、経済的成果についての選好が政策についての選好を生む。現代のマクロ経済学と同じ考え方である。
  • 選挙競争:票を求める候補者や政党の競争で、本書はこれを政策の源泉の1つとして扱う。
  • 有権者と政治家の間のエージェンシー問題:政策決定を選出された代表に委任するときに起こりうる利害の対立で、公共選択論から取り入れられた特徴である。
  • 党派的な政治家:目次はこの主題を選挙競争とエージェンシーと並べて扱っている。

制度と政策

  • 特殊利益の政治:組織された集団が、選出された代表の選ぶ政策にどう影響するか。
  • 政治体制と制度:政策を決め、政治家を選ぶ規則で、本書は政治学の合理的選択論から取り入れている。
  • 説明責任:制度と、有権者が政治家の責任を問う能力との関係。

政策領域

  • 資本課税、公的債務、成長:主な財政上・動学的な応用。
  • 選挙循環と金融制度:金融政策と政治的景気循環の扱い。

批判的分析

長所

  • 意図的な統合。 出版社によれば、著者たちはマクロ経済政策の理論、公共選択論、政治学における合理的選択論という3つの伝統を結びつけている。そのため本書を読むことは、これらの伝統を別々に学ぶのではなく、1つの枠組みにどう収まるかを見ることになる。
  • 多くの主題にわたる1つの方法。 出版社は著者たちが共通の分析方法を示していると述べ、目次はそれを再分配、特殊利益、政治体制、課税、債務、成長、金融政策に適用している。
  • 応用の幅広さ。 政策の財政面と金融面の両方を扱い、制度や国際協調についての比較の問いも含む。
  • 分野の未解決問題の地図。 末尾の「次は何か」の節と、著者が未解決の問題を示しているという出版社の説明により、本書は研究テーマを探すのに役立つ。

短所

  • 方法論上の論争で立場をとっている。 出版社は、適切な分析方法について「ほとんど合意がない」と述べる。したがって統一的なアプローチは著者の提案であり、競合する方法を中立に概観したものではない。
  • 研究案内としては古い。 本書はハードカバーが2000年、ペーパーバックが2002年で、挙げられた問いについてその後の研究は扱われていない。
  • 経済学の素養がないと読みにくい。 枠組みは合理的な個人と政策決定のモデルで組み立てられているので、経済モデルの訓練を受けていない読者には、冒頭の節の進みが遅く感じられるだろう。
  • 長い。 約550ページで、応用の前に道具立ての節が置かれている。ざっと読むのではなく、1学期かけて取り組む本である。

コースにおける位置づけ

政治経済学のリストの中で最も形式的な1冊である。Capitalism: A Very Short Introduction は経済学の背景のない読者向けの短い非専門的な入門書で、International Political Economy と Comparative Political Economy は、利益、制度、理念を文章で説明する教科書である。これらのいずれも、本書のモデルが前提とする実質的な背景を与えてくれる。

Olson の The Logic of Collective Action は、組織された集団がなぜ生まれ、成功するのかを言葉で論じた古典である。特殊利益の政治は本書の主題でもあるが、モデル構築の枠組みの中で扱われる。Varieties of Capitalism は企業と調整を軸に組み立てた論集で、制度についての別の視点を与える。政治経済学者が選挙と政策をどうモデル化するかを学ぶことが目的なら、教科書のあとで Persson と Tabellini を読むとよい。

本書の使い方

本書は、経済学または形式的な政治理論の素養がある読者、すなわち政治経済学、公共経済学、比較政治学の大学院生や、モデル化に慣れた上級の学部生に向いている。その素養のない政治学の学生も序論や各節の導入部は使えるが、モデルを追うには準備が必要である。

実践的な計画は次のとおりである。

  • 中核: 序論、道具の節、選挙競争とエージェンシーの節。後の部分はすべてこれらに依存する。
  • 関心に応じて: コースに合わせ、再分配と特殊利益の政治、比較制度、財政・金融の応用のいずれかを選ぶ。
  • 研究のために: 「次は何か」を最後に読み、学術誌で追うべき未解決の問いを書き出す。
  • 能動的な読み方: 各節を読み終えるたびに、モデルの仮定と主要な結果を、数式を使わず言葉で言い直してから先へ進む。