01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Strauss, L., & Cropsey, J. (Eds.). (1987). History of Political Philosophy (3rd ed.). University of Chicago Press.
章の要約
各篇を一人の思想家またはテクストの専門家が執筆した論文集で、約970ページある。出版社は、古代ギリシアから20世紀までの西洋政治哲学の伝統の主要な貢献者への入門として紹介している。第3版は、新しい論文と改訂された論文の双方によって大幅に拡充され、三つの版の序文、導入、そして Nathan Tarcov と Thomas L. Pangle による後記「Leo Strauss and the History of Political Philosophy」を収める。論文はおおむね年代順に並んでおり、以下にグループに分けて挙げる。括弧内は各篇の執筆者である。
導入と序文
巻頭には、第1版、第2版、第3版の序文と、編者による導入が置かれる。各版の序文と編者の導入は最初の論文の前にある。
古代:トゥキュディデス、プラトン、クセノフォン、アリストテレス、キケロ
最初の論文は、トゥキュディデス(David Bolotin)、プラトン(Leo Strauss)、クセノフォン(Christopher Bruell)、アリストテレス(Carnes Lord)、マルクス・トゥッリウス・キケロ(James E. Holton)を扱う。プラトンの論文はシュトラウス自身が書いている。
中世:キリスト教、イスラーム、ユダヤの思想
続く論文は、聖アウグスティヌス(Ernest L. Fortin)、アルファラビ(Muhsin Mahdi)、モーゼス・マイモニデス(Ralph Lerner)、聖トマス・アクィナス(Ernest L. Fortin)、パドヴァのマルシリウス(Leo Strauss)を扱う。アルファラビとマイモニデスがキリスト教の著者と並ぶことで、中世の部分はラテン西方を超える広がりを持つ。
ルネサンス、宗教改革、近世の思想
ニッコロ・マキアヴェリ(Leo Strauss)、マルティン・ルターとジャン・カルヴァン、およびリチャード・フッカー(いずれも Duncan B. Forrester)、フランシス・ベーコン(Howard B. White)、フーゴー・グロティウス(Richard H. Cox)、トマス・ホッブズ(Laurence Berns)、ルネ・デカルト(Richard Kennington)、ジョン・ミルトン(Walter Berns)、バールーフ・スピノザ(Stanley Rosen)、ジョン・ロック(Robert A. Goldwin)が、近世の系列をなす。
啓蒙と革命の時代
次のグループは、モンテスキュー(David Lowenthal)、デイヴィッド・ヒューム(Robert S. Hall)、ジャン=ジャック・ルソー(Allan Bloom)、イマヌエル・カント(Pierre Hassner)、ウィリアム・ブラックストン(Herbert J. Storing)、アダム・スミス(Joseph Cropsey)、『ザ・フェデラリスト』(Martin Diamond)、トマス・ペイン(Francis Canavan)、エドマンド・バーク(Harvey Mansfield, Jr.)を扱う。ブラックストン、スミス、『フェデラリスト』、ペインの収録により、歴史は法、経済、憲法に関わる著者にまで広がる。
19世紀と20世紀
ジェレミー・ベンサムとジェームズ・ミル(Timothy Fuller)、ヘーゲル(Pierre Hassner、Allan Bloom 訳)、トクヴィル(Marvin Zetterbaum)、ジョン・スチュアート・ミル(Henry M. Magid)、マルクス(Joseph Cropsey)、ニーチェ(Werner J. Dannhauser)を経て、最後の論文群であるジョン・デューイ(Robert Horwitz)、エトムント・フッサール(Richard Velkley)、マルティン・ハイデガー(Michael Gillespie)に至る。
後記:Leo Strauss and the History of Political Philosophy
Tarcov と Pangle による結びの論文は、レオ・シュトラウスと政治哲学史を主題とする。
主要概念
古代と中世
- 一論文につき一人の思想家:各論文は一人の思想家またはテクストの政治的教えを提示する。これが本書の編成原理である。
- 古典古代の政治思想:伝統の出発点で、トゥキュディデス、プラトン、クセノフォン、アリストテレス、キケロに代表される。
- 中世の政治思想:アウグスティヌス、アルファラビ、マイモニデス、アクィナス、パドヴァのマルシリウスの論文で、キリスト教、イスラーム、ユダヤの著者に及ぶ。
近代
- 近世の政治思想:マキアヴェリとベーコンから、ホッブズ、スピノザを経てロックに至る系列。
- 啓蒙と憲法に関する著作:モンテスキュー、ヒューム、ルソー、カント、ブラックストン、スミス、『フェデラリスト』、ペイン、バーク。
- 19〜20世紀の思想:ベンサムとジェームズ・ミル、ヘーゲル、トクヴィル、J. S. ミル、マルクス、ニーチェ、デューイ、フッサール、ハイデガー。
批判的分析
長所
- 専門家による執筆。 各論文は、その思想家に通じた研究者が書いており、編者自身によるものもある。シュトラウスはプラトン、マルシリウス、マキアヴェリを、クロプシーはアダム・スミスとマルクスを書いている。
- 網羅性。 2千年以上にわたる38人の思想家またはテクストを扱っており、この分野の標準的な系譜を調べるのに便利な参考書である。
- 編集上の枠組み。 編者の導入、三つの版の序文、結びの後記が全体に一貫した性格を与え、いくつかの論文を連作として読むのを容易にする。
- 西洋の伝統の中での幅広さ。 イスラームやユダヤの中世哲学者、『フェデラリスト』、ブラックストンが、よく知られた正典的人物と並んで登場する。
短所
- 特定の学問的志向。 本書はレオ・シュトラウスとジョセフ・クロプシーの編であり、シュトラウス自身の論文を三つ含み、シュトラウス自身についての後記で終わるため、伝統を読む一つのアプローチを反映している。単独の著者による解釈的な歴史など、他の説明と比べて読むべきである。
- 西洋への焦点。 出版社が述べるとおり、範囲は西洋の伝統に限られる。
- 20世紀の扱いは短い。 最後の論文はデューイ、フッサール、ハイデガーを扱う。20世紀後半の理論家についての論文は含まれない。
- 分量と前提。 約970ページで、参照して使う本である。論文は、論じられている原典を読んだ読者にとって最も有用である。
コースにおける位置づけ
このコースのグループは主に原典である。プラトンの Republic、アリストテレスの Politics、マキアヴェリの The Prince、ホッブズの Leviathan、ロックの Second Treatise、ルソーの The Social Contract、トクヴィルの Democracy in America、ミルの On Liberty、マルクスとエンゲルスの The Communist Manifesto である。シュトラウスとクロプシーの論文の多くはこれらに対応しており、本書は伴読の論文集として使える。まず原典を読み、次に対応する論文を読む。
Sheldon Wolin の Politics and Vision は、このグループのもう一つの二次文献である。単独の著者による解釈的な歴史で、正典の思想家を「政治的なものとは何か」という問題への応答として読む。全体の物語は Wolin で、個々の論文はシュトラウスとクロプシーで読めば、対照的な二つの見方が得られる。
本書の使い方
本書は、いくつかの古典を、できれば通読したことのある大学院生や学部上級生に向いている。通読するものではなく、参照して使う本である。
実際の進め方は次のとおり。
- 編者の文章から始める: 導入と各版の序文を読み、編者が何を目指したかを知る。
- 論文と原典を組み合わせる: 原典を読んだ後に、その著者についての論文を読む。このコースで最も関連が深いのは、プラトン、アリストテレス、マキアヴェリ、ホッブズ、ロック、ルソー、トクヴィル、ミル、マルクスである。
- 読みを比較する: 論文を、同じ思想家についての別の説明と並べて読み、解釈の違いを見つける。
- 後記で締めくくる: Tarcov と Pangle の論文は編者のアプローチを説明しており、論文集全体を判断する助けになる。
