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Bacon to Kant: An Introduction to Modern Philosophy(ベーコンからカントへ:近代哲学入門) cover

哲学

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Bacon to Kant: An Introduction to Modern Philosophy(ベーコンからカントへ:近代哲学入門)

Garrett Thomson

英語原題: Bacon to Kant: An Introduction to Modern Philosophy

学部の近世哲学の講義向けの副読本で、ベーコンやデカルトからルソー、カントまで、合理論、経験論、啓蒙の10人の哲学者を扱う。章ごとに各思想家の中心的な論証を説明して批判的に検討し、原典とあわせて読むことを想定している。

前提知識: 前提知識は不要。哲学を学んだ経験は想定されておらず、哲学史の最初の授業と並行して使える。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
early modern philosophyrationalismempiricismhistory of philosophy入門

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Thomson, G. (2023). Bacon to Kant: An Introduction to Modern Philosophy (4th ed.). Waveland Press.

章の要約

出版社は本書を、学部の近代哲学の授業のための二次文献として位置づけている。哲学者たちの主張と議論を本書が説明することで、授業時間をより広い哲学的議論に充てられるようにするという。合理論、経験論、啓蒙期の10人の哲学者を扱う。出版社によれば、中心的な議論の説明に加え、批判的評価、原典についての対立する解釈、討論のための問いを備えている。第4版は序論、3部28章、用語集から成り、全388ページである。各章は一人の哲学者の一つのテーマを扱うので、ほとんどの人物に2〜5章が充てられている。

序論

三つの部の前に序論が置かれている。出版社の資料はその内容を説明していない。

第1部:合理論者

第1〜3章:デカルト――懐疑の方法とコギト、神、心と身体

3章でデカルトの思想の主な流れをたどる。懐疑の方法とコギト、神をめぐる議論、心と身体の関係である。

第4〜6章:スピノザ――神と実体、心の本性、認識論

スピノザは、神と実体についての説明、心についての見方、そして認識論を通して扱われる。

第7〜9章:ライプニッツ――真理と理由、物質的実体への反論、モナドと神

ライプニッツは、真理と理由についての見解、物質的実体に対する反論、そしてモナドとその神との関係という順に取り上げられる。

第2部:経験論者

第10〜12章:ベーコン――科学哲学、ホッブズ――科学と自然、心理学から政治学へ

第2部はベーコンの科学哲学から始まる。続くホッブズには2章が充てられ、一つは科学と自然、もう一つは彼の心理学から政治学への道筋をたどる。

第13〜16章:ロック――観念と性質、複合観念の形成、言語と知識、道徳と政治

ロックには4章が充てられる。観念と性質の区別、複合観念がどのように形成されるか、言語と知識、そして道徳哲学と政治哲学である。

第17〜18章:バークリー――物質の否定、神と精神

バークリーによる物質の否定と、その非物質論の描像における神と精神の位置を扱う。

第19〜22章:ヒューム――観念と印象、因果性、物体と同一性、道徳と情念

ヒュームによる印象と観念の区別、因果性の分析、物体と同一性の扱い、そして道徳と情念についての説明を扱う。

第3部:啓蒙期の思想家――ルソーとカント

第23章:ルソー――社会契約

ルソーの社会契約を扱う一章で、最終部における主要な政治理論である。

第24〜28章:カント――超越論的感性論、概念の分析論、原則の分析論、超越論的弁証論、道徳

5章のうち4章は、カントの『純粋理性批判』の主な区分、すなわち超越論的感性論、概念の分析論、原則の分析論、超越論的弁証論に沿って進む。最後の章は彼の道徳哲学を扱う。

主要概念

第1部:合理論者

  • 懐疑の方法とコギト:疑いうるものはすべて疑うというデカルトの手続きと、その後に残る自分の思考の確実性。
  • 実体:スピノザの神の説明と、物質的実体に対するライプニッツの議論の中心にある概念。
  • モナド:ライプニッツのいう、単純で非物質的な実体。

第2部:経験論者

  • 観念と性質:心の内容と、それを生み出す物体の性質についてのロックの説明。
  • 物質の否定:物質的実体は存在せず、精神とその観念だけがあるとするバークリーの見解と、その描像における神の位置。
  • 印象と観念:ヒュームによる知覚の基本的な区分。彼の因果性の分析はこれに基づいている。

第3部:ルソーとカント

  • 社会契約:正当な政治的結合についてのルソーの説明。
  • 超越論的感性論と分析論:カントの第一批判のうち、直観の形式としての空間と時間、そして悟性の概念と原則を扱う部分。
  • 超越論的弁証論:可能な経験を超えようとする理性の試みに対するカントの批判。

批判的分析

長所

  • 授業のために作られている。 出版社によれば、本書は、教員が哲学者の言わんとすることを明らかにするのに授業時間を費やしていたという事情から生まれた。各章が扱いやすい一つのテーマを取り上げているので、毎週の一次文献の講読に章を合わせやすい。
  • 学説だけでなく議論と解釈を扱う。 出版社は、中心的な議論の説明と分析、批判的評価、原典についての対立する解釈を強調している。出版社が紹介する教員の声は、難解な一次文献を学生が理解する助けになる点を評価している。
  • 幅広くバランスのとれた範囲。 10人の哲学者を扱い、ロック、ヒューム、カントにはそれぞれ4〜5章が充てられている。通常の合理論・経験論の正典に加えてルソーも含まれている。
  • 長年の授業での使用。 第4版であることと、長年使ってきた教員たちの推薦の言葉は、本書が授業を通して改訂されてきたことを示している。

短所

  • 伝統的な枠組み。 合理論者と経験論者という標準的な区分に沿った構成で、目次を見る限り、その正典の外にいる人物(たとえばこの時代の女性哲学者、マルブランシュ、リード)を扱う章はない。
  • カントは主に第一批判から。 カントの5章のうち4章は『純粋理性批判』に沿っており、道徳を扱うのは1章だけである。ルソーも1章だけなので、政治哲学は形而上学や認識論に比べて手薄である。
  • 代わりではなく伴走者。 本書は一次文献に添えて使うように作られている。それだけでは、たいていの近代哲学の授業が求める、哲学者自身を読む経験を与えることはできない。

コースにおける位置づけ

近代哲学のコースにおいて、トムソンの本は一次文献の傍らに置く体系的な二次文献である。デカルトの章はデカルトの『省察』と、ヒュームの章はヒュームの『人間知性研究』と、カントの章は『純粋理性批判』と一緒に読むとよい。この三つの一次文献はいずれもコースの書目に含まれており、カントの章題は『批判』自体の区分に沿っている。

アンソニー・ゴットリーブの The Dream of Enlightenment は、同じ時代の前半を一般読者向けの物語的な歴史として描いており、最初の見取り図や背景読書に向いている。これに対してトムソンは、議論の分析のための学習ガイドに近い。ジョナサン・ベネットの Learning from Six Philosophers(第1巻:デカルト、スピノザ、ライプニッツ)は、テキストと論争しながら精読する、より歯ごたえのある本である。トムソンの第1部を使った後、さらに深く学びたい学生にとって自然な次の一歩となる。

本書の使い方

本書は哲学の予備知識を前提とせず、これらの哲学者を初めて読む学部生のために書かれている。一次文献の代わりではなく、それと並行して使うこと。まず指定された一次文献の箇所を読み、次に対応するトムソンの章で理解を確かめ、それからテキストに戻るとよい。

合理論者と経験論者を扱う1学期の授業では、第1部と第2部(第1〜22章)を使える。カントまで進む授業では、合理論者の章から取捨選択して、第24〜28章のための時間を確保するとよい。カントについては、各章を『批判』の対応する区分を開いた状態で読むこと。出版社の説明にある討論のための問いをゼミの準備に活用し、実体、モナド、印象、超越論的といったこの時代の専門用語については用語集を手元に置いておくとよい。