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Mims' Medical Microbiology and Immunology(ミムス医微生物学・免疫学) cover

医学

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Mims' Medical Microbiology and Immunology(ミムス医微生物学・免疫学)

Richard Goering; Hazel M. Dockrell; Mark Zuckerman; Peter L. Chiodini

英語原題: Mims' Medical Microbiology and Immunology

微生物学と免疫学を統合し、感染症を器官系ごとに整理した医微生物学の教科書。微生物とそれに対抗する宿主の防御機構を紹介し、感染がどのように生じ広がるかを説明した後、各器官系の感染症をたどり、最後に診断、治療、予防を扱う。

前提知識: 医学・生命医科学課程の初年次に学ぶ基礎的な細胞生物学、生化学、生理学。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
medical microbiologyimmunologyinfectious diseaseantimicrobialsinfection control教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Goering, R., Dockrell, H. M., Zuckerman, M., & Chiodini, P. L. (2024). Mims' Medical Microbiology and Immunology (7th ed.). Elsevier.

章の要約

第7版は5つのセクション、37章からなり、約620ページである。その構成は、出版社の紹介文が述べる一つの考え方、すなわち感染とは微生物と宿主のせめぎ合いであるという考え方に従っている。本書はまず両者をそれぞれ紹介し、両者の遭遇を記述し、臓器系ごとに感染症を検討し、最後に診断と制御を扱う。以下のセクション名と章名は公表されている目次による。

セクション1:敵対者――病原体(第1〜9章)

第1章「寄生体としての病原体」、第2章「細菌」、第3章「ウイルス」、第4章「真菌」、第5章「原虫」、第6章「蠕虫」、第7章「節足動物」、第8章「プリオン」、第9章「宿主と寄生体の関係」。せめぎ合いの一方の側を、細菌とウイルスから真菌と寄生虫、さらに節足動物とプリオンまで、グループごとに紹介する。冒頭に寄生体としての病原体の章、最後に宿主と寄生体の関係の章が置かれている。

セクション2:敵対者――宿主の防御(第10〜12章)

第10章「身体の自然防御」、第11章「獲得免疫応答が特異性をもたらす」、第12章「協働が効果的な免疫応答を生む」。3つの章で免疫系を示す。まず自然防御、次に獲得免疫応答の特異性、そして両者の協働の仕方である。

セクション3:せめぎ合い(第13〜18章)

第13章「感染症の背景」、第14章「侵入、排出、伝播」、第15章「作動する免疫防御」、第16章「拡散と増殖」、第17章「寄生体の生存戦略と持続感染」、第18章「感染の病理学的帰結」。このセクションは感染をその経過に沿ってたどる。微生物がどのように侵入・排出され、宿主間を伝わるか、免疫防御がどのようにそれらに作用するか、どのように広がり増殖するか、一部がどのように防御を逃れて持続するか、そして感染がどのように組織を傷つけるか。

セクション4:臓器系別の感染症の臨床像と診断(第19〜31章)

第19章「上気道感染症」、第20章「下気道感染症」、第21章「尿路感染症」、第22章「性感染症」、第23章「消化管感染症」、第24章「産科・周産期感染症」、第25章「中枢神経系感染症」、第26章「眼の感染症」、第27章「皮膚、軟部組織、筋肉および関連系の感染症」、第28章「節足動物媒介感染症」、第29章「多臓器性の人獣共通感染症」、第30章「不明熱」、第31章「易感染性宿主の感染症」。本書の臨床的な中核である。出版社は、この系統別アプローチが感染症の各グループについて疫学、臨床像、病態、診断を扱うと説明している。臓器系に加えて、節足動物媒介感染症、人獣共通感染症、不明熱、易感染性患者の感染症の章もある。

セクション5:診断と制御(第32〜37章)

第32章「感染の診断と宿主防御機構の評価」、第33章「感染症の疫学と制御」、第34章「敵を攻撃する:抗微生物薬と化学療法」、第35章「宿主を守る:ワクチン接種」、第36章「特異的・非特異的免疫療法」、第37章「感染制御」。最終セクションは検査診断、疫学、抗微生物治療、ワクチン接種、免疫療法、感染制御を扱う。

主要概念

セクション1〜2:敵対者

  • 寄生体としての病原体:病気を引き起こす微生物を、ヒトという宿主の寄生体として捉える本書の枠組み。
  • 宿主と寄生体の関係:感染を微生物の単独の作用ではなく、二者間の相互作用として見る視点。
  • 自然免疫と獲得免疫:身体の非特異的な第一線の防御と、それに続く特異的な応答。効果を上げるには両者の協働が必要である。

セクション3:せめぎ合い

  • 侵入、排出、伝播:微生物がどのように体内に入り、体外へ出て、新たな宿主へ移るか。
  • 持続感染:一部の病原体が宿主の防御を逃れて体内にとどまるための生存戦略。
  • 感染の病理学的帰結:感染の結果として生じる傷害。

セクション4〜5:臨床的な感染症とその制御

  • 系統別アプローチ:感染症を病原体ごとではなく、侵される臓器系ごとにまとめる方法。
  • 不明熱と易感染性宿主:侵された臓器からは感染の原因が明らかでない臨床上の問題。
  • 抗微生物化学療法とワクチン接種:病原体を攻撃し宿主を守るための二つの主要な手段。
  • 感染制御:感染の拡大を防ぐ対策。本書の最後のテーマである。

批判的分析

長所

  • 微生物学と免疫学を一つの枠組みで。 目次は病原体と宿主防御を二つの「敵対者」として導入し、そのうえで両者のせめぎ合いに一つのセクションを割いている。感染と免疫を一緒に教える統合カリキュラムに向いた構成である。
  • 臓器系別の構成。 出版社はこの配列を、多くの微生物学教科書がとる病原体ごとの方式、いわゆる「bug parade」を超えるものとして示している。セクション4の13の章は、臨床医が出会う順序、つまり部位と症状によって感染症をたどる。
  • 学習の助け。 出版社は本書の色分け、キーコンセプトのボックス、図版を挙げ、電子版の補助教材として、相互参照つきの病原体用語集Pathogen Parade、一般的なワクチンを扱うVaccine Parade、多肢選択式の自己評価つき臨床症例を挙げている。Carlos E. Figueroa CastroによるDoody'sの2025年の書評(3つ星)は、バランスのとれたアプローチ、最新の内容、質の高い図版を評価した。
  • 扱いやすい分量。 約620ページで二つの分野を扱っており、単一分野の参考書よりはるかに少ない紙幅で済む。

短所

  • 病原体ごとの詳細の一部は章の外にある。 セクション4が臓器系別に構成されているため、個々の病原体の体系的なまとめは章ではなく電子版のPathogen Paradeが担う。病原体ごとに微生物学を学びたい学生や、病原体の手早い参照が必要な学生は、そうした資料を手元に置くべきである。
  • 免疫学はコンパクトな形。 宿主防御はセクション2の3章で扱われ、免疫機構は第15章と第36章で再び登場する。免疫学を深く教える科目では、専用の免疫学教科書を併用する必要がある。
  • 一部の資料はオンラインのみ。 Pathogen Parade、Vaccine Parade、臨床症例、自己評価問題は印刷版の一部ではなく電子版の補助教材である。

コースにおける位置づけ

Mimsは本コースの書目の中で、微生物学と免疫学の両方を扱う主要な統合教科書である。入口となる短い本が二冊ある。GillespieとBamfordのMedical Microbiology and Infection at a Glanceは図解つきの見開きページで最初の枠組みを与え、SompayracのHow the Immune System Worksは免疫応答を短く会話調で説明しており、Mimsのセクション2を読みやすくする。

どちらか一方をより深く学ぶには三冊がある。Abbas、Lichtman、PillaiのBasic ImmunologyはMimsの3章よりはるかに詳しく免疫学を展開し、免疫学が独立した科目になっているカリキュラムに向く。Jawetz, Melnick & Adelberg's Medical Microbiologyは病原体そのものを扱う大部の参考書で、MimsがPathogen Paradeに委ねている病原体レベルの詳細を補うのに役立つ。Mims' Pathogenesis of Infectious Diseaseはより高度な姉妹書で、感染の段階に沿って微生物を追い、セクション3の主題をさらに進める。

本書の使い方

本書は、微生物学と免疫学を合わせて学ぶ医学系および関連分野の学生を対象としており、通常は細胞生物学、生化学、生理学の初期科目の後に読まれる。

実践的な計画:

  • 微生物学・免疫学の科目の初めにセクション1〜3を順に読む。 セクション1は全体像をつかむためにざっと読み、参照用に戻ってくればよい。第9〜18章は感染の仕組みについての中核的な理解を築く。
  • セクション4は系統ごとに使う。 第19〜31章は系統別カリキュラムの順序に合わせて読める。たとえば呼吸器のブロックでは呼吸器の章を読む。
  • セクション5を飛ばさない。 診断、疫学、抗微生物薬、ワクチン接種、感染制御は、臨床の仕事の土台となる実践的な技能である。

セクション4を読む間は電子版のPathogen Paradeで各章に出てくる病原体を確認し、第35章ではVaccine Paradeを併用するとよい。臨床症例と多肢選択問題は、科目の最後にまとめてではなく各セクションの後に取り組むこと。独立した免疫学の科目をとる学生は、セクション2を専用の免疫学教科書と並行して読むとよい。