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Medical Microbiology and Infection at a Glance(一目でわかる医微生物学と感染症) cover

医学

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Medical Microbiology and Infection at a Glance(一目でわかる医微生物学と感染症)

Stephen H. Gillespie; Kathleen B. Bamford

英語原題: Medical Microbiology and Infection at a Glance

図と短い説明を組み合わせた見開き形式で構成された、医微生物学と感染症の簡潔な図解入門書です。病原体の主要なグループ、身体がそれらからどう防御するか、感染症がどのように診断・治療され、どのように予防されるかを扱い、広い分野を学ぶ初学者に明快な枠組みを与えます。

前提知識: 基礎的な細胞生物学と、免疫系についての入門的な理解が必要です。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
medical microbiologyinfectioninfectious diseasesillustrated review教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Gillespie, S. H., & Bamford, K. B. (2022). Medical Microbiology and Infection at a Glance (5th ed.). Wiley-Blackwell.

章の要約

本書は「at a Glance」シリーズの形式に従っている。約160ページに66の短い章があり、各章は見開き2ページで、図のページと簡潔な本文のページが向かい合う。章は6部にまとめられ、一般的な概念から主要な病原体群を経て、臨床症候群ごとに整理された感染症へと進む。第5版の序文によれば、改訂はCOVID-19のパンデミックのさなかに、抗菌薬耐性への懸念の高まりを背景として行われた。疫学、診断、治療に関する内容が全体にわたって更新され、図は改訂または新たに作成され、自然免疫、抗菌薬・抗ウイルス薬・抗真菌薬による治療、非結核性抗酸菌、新興感染症への対応、慢性呼吸器感染症についての新しい章が加わった。付属ウェブサイトでは、対話型の自己評価用症例と各章の復習ノートが提供されている。

第1部:概念(第1–15章)

第1章「微生物病原体、分類と概念」がひな形を示している。細菌の構造と、細菌の分類に使われる基準(グラム染色性、形態、酸素要求性、芽胞、生化学的検査と血清学的検査、ゲノム配列決定)の図が、細菌の構成要素と、グラム陽性球菌かららせん菌までの医学的に重要な菌群についての本文と向かい合っている。続く章は「自然免疫と獲得免疫」「健康と病気における『常在』細菌叢」「感染症の病原性と病態形成」「感染症の微生物学的診断」を扱う。治療は「抗微生物療法:原則と概念」「抗菌薬:薬理学と作用機序」「抗微生物薬の使用と適正使用」「耐性の出現と検出」で扱われる。この部は公衆衛生の話題で締めくくられる。「感染源と感染経路」「感染管理の原則」「医療環境における感染」「予防接種」「新興感染症」「重大な結果をもたらす感染症とバイオテロへの備え」である。

第2部:細菌学(第16–33章)

細菌性病原体についての18章で、主に菌ごとにまとめられている。ブドウ球菌、溶血性レンサ球菌、その他のグラム陽性球菌とα溶血性レンサ球菌、肺炎球菌、リステリア・バシラス・ジフテリア以外のコリネバクテリウム、ジフテリア・破傷風・百日咳、結核菌、非結核性抗酸菌とハンセン病、クロストリジウムと芽胞非形成嫌気性菌、ナイセリアとモラクセラ、小型のグラム陰性球桿菌、腸内グラム陰性菌の病原性と臨床症候群、ビブリオ・カンピロバクター・ヘリコバクター、シュードモナスやレジオネラなどの環境病原体、クラミジア・マイコプラズマ・リケッチア、そしてらせん菌である。

第3部:ウイルス学(第34–44章)

まずウイルスの構造と分類、抗ウイルス療法を扱い、続いてヘルペスウイルス(2章)、DNAウイルス(アデノウイルス、パルボウイルス、ポックスウイルス)、麻疹・ムンプス・風疹、インフルエンザ、パラインフルエンザとその他の呼吸器ウイルス、エンテロウイルスと消化管に感染するウイルス、肝炎ウイルス、そして熱帯・外来・アルボウイルス感染症を取り上げる。

第4部:真菌学(第45–47章)

酵母による感染症、糸状菌、抗真菌薬と抗真菌療法。

第5部:寄生虫学(第48–51章)

腸管原虫、マラリア・リーシュマニア症・トリパノソーマ症、腸管蠕虫、組織蠕虫。

第6部:全身性感染症(第52–66章)

病原体ではなく臨床上の問題ごとに整理された15章。先天性・周産期感染症、HIV感染症とエイズ、不明熱と産褥敗血症、敗血症、心内膜炎・心筋炎・心膜炎、中枢神経系感染症、急性呼吸器感染症、慢性肺感染症と院内肺炎、尿路・性器感染症、骨・関節感染症、細菌性下痢症、人獣共通感染症、免疫不全患者の感染症、眼感染症、皮膚・軟部組織感染症を扱う。

主要概念

第1部:概念

  • 細菌の分類:グラム染色性、形態、増殖条件、芽胞、生化学、血清学、DNA配列によって細菌をグループ分けすること。診断と抗菌薬の選択の両方の指針となる。
  • 病原性と病態形成:微生物がどのように病気を引き起こすか。健康なときに共存している常在細菌叢と対比して扱われる。
  • 抗微生物薬の適正使用と耐性:耐性の出現を抑えるように抗微生物薬を使い、耐性が生じたときにはそれを検出すること。
  • 感染管理:特に医療の場で伝播を防ぐための原則。

第2–5部:病原体

  • 病原体別の章:主要な細菌、ウイルス、真菌、寄生虫のグループが、それぞれの疾患とともに見開き1つで示される。
  • 抗ウイルス療法と抗真菌療法:治療の章がウイルス学と真菌学の部のなかに置かれている。

第6部:全身性感染症

  • 症候群に基づくアプローチ:感染症を病原体ではなく、患者が受診するときの臨床像によって整理する。
  • 脆弱な宿主における感染:先天性・周産期感染症、HIV、免疫不全患者の感染症。

批判的分析

長所

  • コンパクトで視覚的。 どの話題も、図のページと本文のページからなる見開き1つに収まっている。たとえば第1章は、細菌の構造上の特徴と分類基準を1枚のラベルつきの図に凝縮している。この形式のおかげで通読が速く、復習にも使いやすい。
  • 2つの入り口。 第2–5部は病原体別、第6部は臨床症候群別に構成されているので、同じ知識に、検査室から見た角度と臨床医が出会う角度の両方から近づける。
  • 予防と治療の原則に強い。 第1部のうち4章が抗微生物療法、適正使用、耐性を扱い、さらに6章が伝播、感染管理、医療関連感染、予防接種、新興感染症と重大な結果をもたらす感染症を扱う。序文はこの重点をパンデミックと耐性に結びつけている。
  • 復習の支援。 付属ウェブサイトが対話型の自己評価用症例と章ごとの復習ノートを提供している。

短所

  • 簡潔さゆえの限界。 1つの話題に2ページでは、本格的な教科書が示す機序、検査の詳細、治療管理までは扱えない。著者ら自身が述べるように、本書は、より包括的な知識を築くための枠組みである。
  • 免疫学は概略のみ。 自然免疫と獲得免疫は見開き1つで扱われるだけなので、学生には別に免疫学のテキストが必要である。
  • 相互参照は確認が必要。 第1章では、後の章への参照の一部が第5版の章番号と合っていない(たとえばバシラスは第16章を参照するよう書かれているが、第16章はブドウ球菌の章で、バシラスは第20章にある)。話題を探すときは目次と索引を使うとよい。
  • 問題は印刷されていない。 自己評価は本書ではなく付属ウェブサイトで提供されている。

コースにおける位置づけ

本書はこのコースにおける感染症の初学者向けの地図であり、宿主の側を同じく短い本で説明するSompayracの How the Immune System Works と自然に対をなす。早い段階で2冊を一緒に読み、そのうえでより本格的なテキストに進むとよい。Mims' Medical Microbiology and Immunology は微生物学と免疫学を統合し、器官系ごとに感染症を扱うので、本書の第1部と第6部をともに深めてくれる。Jawetz, Melnick & Adelberg's Medical Microbiology は病原体そのものについての長い歴史をもつ1巻本の参考書で、第2–5部からの自然な次の一歩である。Mims' Pathogenesis of Infectious Disease は第4章の主題を、感染を段階ごとに追いながらはるかに深く掘り下げる。第2章の概略を超える免疫学には、Abbas、Lichtman、Pillaiの Basic Immunology を使うとよい。

本書の使い方

出版社は本書の読者として、医学と医科学の学部生、手早く知識を更新したい研修医、看護、臨床検査学、一般微生物学の学生を挙げている。基本的な細胞生物学と免疫系の概略がわかっていれば十分である。

実践的な計画:

  • 第1部から始める。 第1–15章を順に読む。分類、病態形成、診断、抗微生物薬、感染管理といった、後のすべての見開きが前提とする語彙がここで身につく。
  • 病原体はまとまりごとに学ぶ。 第2–5部は、同じ病原体についての講義と並行して1グループずつ進める。各見開きで本文のページを隠して図を説明してみてから、確認するとよい。
  • 最後に第6部。 症候群の章は病原体を学んだ後に読むと効果的である。各症候群について、考えられる病原体と提出すべき検査を書き出してから見開きを読み、自分のリストを確かめる。
  • ウェブサイトを活用する。 特に試験前には、自己評価用症例と復習ノートを使う。

各話題が短いので、本書は臨床実習中の手早い参照用にも役立つ。感染症の患者を診る前後に該当する見開きを読み、詳細はより本格的な教科書で補うとよい。