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胆嚢摘出術における静注対経口アセトアミノフェン使用時の入院費と資源配分 cover

医学

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胆嚢摘出術における静注対経口アセトアミノフェン使用時の入院費と資源配分

Ryan N. Hansen et al.

英語原題: Hospitalization Costs and Resource Allocation in Cholecystectomy with Use of Intravenous Versus Oral Acetaminophen

胆嚢摘出術患者における補助鎮痛薬としての静注および経口アセトアミノフェンを比較する大学院レベルの観察研究で、入院期間、入院費、オピオイド消費、術後合併症率への影響を分析します。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
胆嚢摘出術医療経済学痛み管理医療資源配分周術期ケア

01 / 研究論文

研究論文

引用

Hansen, R. N., Pham, A. T., Böing, E. A., Lovelace, B., Wan, G. J., Thomas, D. A., & Fontes, M. L. (2018). Hospitalization costs and resource allocation in cholecystectomy with use of intravenous versus oral acetaminophen. Current Medical Research and Opinion, 34(9), 1549–1555. https://doi.org/10.1080/03007995.2017.1412301

章の要約

これは書籍ではなく7ページの研究論文であり、構成は構造化抄録と学術論文の標準的な各部分である。胆嚢摘出術(cholecystectomy)を受けた患者について、疼痛管理で静脈内アセトアミノフェンを用いた群と経口アセトアミノフェンを用いた群を比較した、病院データの後ろ向き解析を報告している。

目的

著者らは、胆嚢摘出術患者における補助鎮痛薬としての静脈内アセトアミノフェン(APAP)と経口APAPを評価することを目的とした。両群を、在院日数(LOS)、入院費用、オピオイド使用量、そして悪心・嘔吐、呼吸抑制、腸閉塞の発生率で比較している。これらはオピオイドに関連する有害事象にかかわる指標である。

方法

Premierデータベースの2012年1月から2015年9月までの後ろ向き解析で、静脈内または経口のAPAPを受けた胆嚢摘出術患者を対象とする。在院日数、入院費用、1日あたりの平均モルヒネ換算量(MED)、オピオイド関連の有害事象の可能性について差が推定された。二値の結果には多変量ロジスティック回帰が、連続変数の結果には2段階最小二乗法の操作変数回帰が用いられ、各病院の全入院における静脈内APAP使用の四半期ごとの割合が操作変数とされた。モデルは患者の人口統計、臨床的リスク因子、病院の特性で調整された。

結果

61,017人の胆嚢摘出術患者のうち、31,133人(51%)が静脈内APAPを受けた。平均年齢は静脈内群51歳、経口群57歳であった。調整後のモデルでは、静脈内APAPは、在院日数0.42日の短縮、入院費用1,045ドルの低下、1日平均MEDの2 mg低下、そして呼吸抑制(オッズ比0.89)と悪心・嘔吐(オッズ比0.86)の低い発生率と関連していた。

結論

著者らは、周術期の疼痛管理に静脈内APAPを加えることは、経口APAPと比べて、在院日数の短縮、費用の低下、オピオイド使用の減少、悪心・嘔吐と呼吸抑制の減少と関連すると結論している。この所見は、2つの投与経路を比較する前向き研究で確認されるべきだと述べている。

主要概念

デザインと解析

  • 後ろ向きデータベース解析:患者は登録して追跡するのではなく、既存の病院記録から特定される。
  • 操作変数回帰:連続変数の結果に用いる手法で、病院の静脈内APAP使用の四半期ごとの割合を操作変数とし、患者間の差による交絡を減らすことを意図している。
  • 2段階最小二乗法:操作変数とともに、在院日数、費用、オピオイド用量の推定に用いられた推定法。
  • 多変量ロジスティック回帰:呼吸抑制など「あり/なし」の結果に用いられた。

アウトカム

  • 在院日数と入院費用:題名にある資源利用の指標。
  • モルヒネ換算量(MED):オピオイド使用量を比較するための共通の尺度。
  • オピオイド関連の有害事象:悪心・嘔吐、呼吸抑制、腸閉塞。

批判的分析

長所

  • 大きな標本。 解析は61,017人を対象とし、両群はそれぞれ約半数で、多くの推定値で区間が狭くなる。
  • 交絡への配慮。 両群の患者には違いがあり(抄録は平均年齢の差を報告している)、著者らは人口統計、リスク因子、病院特性による調整と、連続変数に対する操作変数法でこれに対処している。
  • 臨床的・経済的に重要なアウトカム。 在院日数、費用、オピオイド用量、オピオイド関連の有害事象は、病院にも患者にも重要である。
  • 率直な結論。 著者らは、結果を確認するための前向き研究を明確に求めている。

短所

  • 観察研究というデザイン。 日常的に集められたデータでの関連からは、静脈内APAPが在院日数の短縮や費用の低下を引き起こしたとは示せない。著者が前向きの確認を求めていることもこれを認めるものである。
  • 操作変数の前提。 操作変数法は、病院単位の静脈内APAP使用率が、患者が受けた薬を通じてのみ結果に影響するという前提に依存する。読者は、全文でこの点がどう裏づけられているかを確認すべきである。
  • 報告されている精度。 抄録は、悪心・嘔吐のオッズ比0.86の信頼区間を0.86から0.86としており、丸めによる可能性を示唆する。全文で確認する価値がある。
  • 企業との関係。 著者のうち3人は、製薬会社(Mallinckrodt Pharmaceuticals)の医療経済・アウトカム研究部門に所属している。資金提供と利益相反の開示は全文で確認すべきである。

コースにおける位置づけ

この論文は、研究論文のリストの中で、批判的吟味を練習するための実例である。リストにある3冊が技能を教える。『How to Read a Paper』は、臨床研究を探し、読み、吟味する方法と、研究の種類ごとに問うべき点を示す短く読みやすい入門で、『Evidence-Based Medicine: How to Practice and Teach EBM』は、治療、診断、予後、害に関する研究の吟味を含むEBMの各段階を順に追い、『Testing Treatments』は、なぜ公正な検証が必要か、バイアスや偶然がどう誤らせるかを平易に説明する。

リストにある他の論文のうち、心臓手術における強心薬使用のばらつきの研究も観察研究であるが、本論文は2つの治療を比較しているので、交絡の問題をより直接的に提起する。股関節置換術における神経周囲グルココルチコイドの研究は、臨床の場面で対照をなす。吟味に関する本を読んだあとで本論文を読むと、学生は学んだチェックリストを2つの治療の実際の比較に適用できる。

本書の使い方

観察研究による比較有効性の研究の読み方を学ぶ学生や臨床医に向く。回帰分析と交絡の考え方についての基本的な知識があれば読み始められる。

  • まず抄録を読み、次に全文で、対象集団、静脈内APAPと経口APAPの定義、アウトカムと追跡を探す。
  • 上記の指南書にある吟味の問いを立てる: 群はベースラインで比較可能か。どのような交絡因子が残りうるか。効果の大きさは臨床的に意味があるか。
  • 操作変数を確認する: 論文が病院の四半期ごとの静脈内APAP使用率を用いる根拠をどう示しているか、何を前提としているか。
  • 所見を結論と照らし合わせる: 結果は関連を示すのか因果を示すのか、論文はそれを認めているか。
  • 資金提供と開示の記載を調べ、解釈にどう関わるかを考える。
  • 解説を読む前に、批判的な要約を1段落書き、上記の書籍にある吟味の枠組みと比べる。