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Testing Treatments: Better Research for Better Healthcare(治療を検証する:よりよい医療のためのよりよい研究) cover

医学

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Testing Treatments: Better Research for Better Healthcare(治療を検証する:よりよい医療のためのよりよい研究)

Imogen Evans; Hazel Thornton; Iain Chalmers; Paul Glasziou

英語原題: Testing Treatments: Better Research for Better Healthcare

医療の治療が効くかどうかをどう見分けるかについて、医師で元医学ジャーナリスト、患者擁護者、保健医療サービス研究者、一般開業医で研究者でもある著者が平易に書いた短い本。歴史上と現代の印象的な事例を使い、公正な比較がなぜ必要か、バイアスや偶然がどう人を誤らせるか、ランダム化試験とシステマティックレビューが判断のための信頼できる証拠をどう提供するかを説明する。

前提知識: 特になし。統計学や研究の予備知識は前提としない。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
evidence-based medicineclinical trialscritical appraisalresearch methodssystematic reviews

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Evans, I., Thornton, H., Chalmers, I., & Glasziou, P. (2011). Testing Treatments: Better Research for Better Healthcare (2nd ed.). Pinter & Martin. Free official edition: https://www.testingtreatments.org/wp-content/uploads/2012/09/TT_2ndEd_English_17oct2011.pdf

章の要約

第1章:新しい――しかし、より良いのか?

冒頭の章は、通常医療か補完・代替医療かを問わず、あらゆる治療に公正な(偏りのない)検証が必要だと論じる。新しい治療は、既存の治療より優れていると判明するのとほぼ同じ頻度で、劣っていると判明するからである。1747年に軍艦ソールズベリー号でジェームズ・リンドが壊血病の6つの治療法を比較した話から始まり、サリドマイド、鎮痛薬バイオックス、糖尿病治療薬アバンディア、ビョルク・シャイリー人工心臓弁の事例を通じて、承認が安全を保証しないこと、害が明らかになるまでに何年もかかりうることを示す。ハーセプチンの節では、患者団体・企業・報道の圧力が効果を誇張しうることを描き、広く引用された「50%の効果」が自分にとっては4〜5%の上乗せにすぎなかったという患者の証言を紹介する。

第2章:期待された効果が現れないとき

この章は新しい治療から、理論や権威に基づいて採用された既存の治療へと視点を移す。取り上げられるのは、乳児をうつぶせに寝かせるよう勧めたベンジャミン・スポックの助言(のちに多数の避けられた乳幼児突然死と結びつけられた)、心筋梗塞後の不整脈を抑えたが死亡を増やした薬、妊娠中のジエチルスチルベストロール、ホルモン補充療法、湿疹に対する月見草油である。要点は、理論も専門家の意見も信頼できる指針ではなく、「定着した」治療でも益より害が大きいことがありうる、という点にある。

第3章:多いほど良いとは限らない

適切な用量という考え方(利尿薬やアスピリンは低用量で効果が得られ、高用量にしても副作用が増えるだけ)から始め、1世紀にわたって過激化した乳がん治療をたどる。ハルステッドの根治的乳房切除術、「拡大」根治手術、骨髄移植を伴う大量化学療法である。囲み記事でランダム割り付けを紹介し、ランダム化比較によって、より侵襲の少ない治療でも同等に有効であることが最終的に確立された経緯を示す。章は、医師と患者に「より少なくすることを考える勇気」を促して終わる。

第4章:早いほど良いとは限らない

この版で新設されたスクリーニングの章は、スクリーニングを「検査と有効な管理戦略の組み合わせ」と定義し、健康な人にスクリーニングを提案すること自体が介入であると強調する。明らかに有用なプログラム(新生児のフェニルケトン尿症スクリーニング)と、注意を要するプログラム――乳児の神経芽腫一斉スクリーニング、腹部大動脈瘤スクリーニング、マンモグラフィー、前立腺がんのPSA検査、肺がんの胸部X線スクリーニング、市販の遺伝子検査、全身CT――を対比する。過剰診断、偽陽性、効果の売り込み過剰が繰り返し論じられる。

第5章:治療効果の不確かさに向き合う

ここでは、効果があまりに劇的なため正式な試験を必要としない少数の治療(除細動、インスリン、ポートワイン母斑のレーザー治療、慢性骨髄性白血病に対するイマチニブ)と、注意深い比較によってしか検出できない中程度の効果という、はるかに一般的な状況とを区別する。早産児の呼吸障害に対するカフェインや早産時の抗菌薬といった事例は、不確かさが解消されないまま残る様子を示す。章は、不確かさを認めることこそ専門職の姿勢であり、治療を公正な検証の一部として提供できること、そして患者は分かっていないことについての率直な話し合いに耐えられることを論じる。

第6章:治療の公正な検証

3つの「技術的」な章の最初であるこの章は、専門用語を使わずに比較が必要な理由を説明する。病気はしばしば自然に治り、プラセボ効果や期待が判断を左右するからである。1854年のトーマス・グレアム・バルフォアによる交互割り付けから、割り付け表を隠蔽する現代のランダム割り付けまで、「同じ条件のもの同士を比べる」原則を展開し、クロスオーバー試験とクラスター試験、割り付けた全員の追跡、割り付けた治療からの逸脱への対処、結果の盲検評価を扱う。最後の節では、英国のイエローカード報告制度を含め、予期しない副作用を取り上げる。

第7章:偶然の作用を考慮する

単純な表(10人ずつの群で死亡4対6、100人ずつの群で40対60)を使って、同じリスク比でも人数が多いほうが説得力がある理由を示す。信頼区間を導入し、「統計的に有意」が重要を意味しないことを、健康な男性のアスピリン服用の例で説明する。1,000人が10年間服用した場合に推定される利益は、引き起こされる大出血の数に近い。章は大規模多施設試験の必要性で締めくくられる。

第8章:関連する信頼できるエビデンスをすべて評価する

単一の研究で十分なことはまれであるため、この章は研究報告に対するオースティン・ブラッドフォード・ヒルの4つの問い(なぜ始めたのか、何をしたのか、何が分かったのか、それは何を意味するのか)を足がかりに、システマティックレビューとメタアナリシスの必要性を論じる。レビュー自体も偏りうること(未発表研究、スピン、利害関係)を説明し、先にエビデンスを確認しなかった代償――患者への避けられた害、研究参加者への害、資源の浪費――を記録する。最後に、新しい研究の報告をシステマティックレビューの文脈に位置づけるよう求めた医学誌の方針を紹介する。

第9章:治療の検証を規制する――助けか妨げか?

これもこの版で新設された章で、研究規制が研究と日常診療との間に人為的な線を引いていると主張する。不確かな治療を研究として調べると厳しい監督を受けるのに、同じ治療を研究の外で行えばほとんど審査されない。研究倫理委員会、説明と同意の手続きを検討し、常識的な同意のあり方を提案する。著者らは、規制は負担を増やす一方で、研究が本当に必要かどうかを確かめることも、承認後の研究を追跡することもほとんどしていないと結論づける。

第10章:研究――良い研究、悪い研究、不要な研究

良い研究の例は、脳卒中予防のための頸動脈内膜剥離術の試験と、妊娠高血圧腎症に対する硫酸マグネシウムのMagpie試験である。悪い研究には、規模が小さすぎたり期間が短すぎたりし、何百もの異なる評価尺度を用いた約2,000件の統合失調症の試験や、女性の痛みをほとんど測定しなかった初期の硬膜外麻酔の試験が含まれる。不要な研究としては、出生前ステロイドや脳卒中に対するニモジピンについて続けられたプラセボ対照試験、繰り返されたアプロチニンの試験が挙げられる。章はゆがんだ優先順位の問題で終わる。「ミートゥー」医薬品、マーケティング、そして膝の変形性関節症の患者たちが、さらなる薬の試験ではなく理学療法・手術・対処法の研究を望んでいたことを明らかにしたブリストルの調査である。

第11章:適切な研究を行うことは皆の仕事

この章は、研究のパートナーとしての患者と市民に目を向ける。患者参加の歴史(乳がんの活動家、1980年代後半のエイズ活動家)をたどり、患者が公正な検証を損なう場合もあること(未証明の薬を求める圧力、患者団体と企業の利益相反)を示し、研究の優先順位づけに市民を参加させる方法を述べる。患者がうまく貢献するには、研究についての一般的な知識と、公平な情報へのアクセスが必要だというのがその主張である。

第12章:では、より良い医療をもたらすものは何か?

最後から2番目の章は、公正な検証から得られたエビデンスを、共有意思決定によって個人の価値観と組み合わせる方法を、診察の具体例を用いて示す。よくある9つの質問に答える。たとえば、命にかかわる病気なら何でも試す価値があるのか、相対リスクが絶対数に比べて誤解を招きやすいのはなぜか、試験結果は個人に当てはまるのか、遺伝子検査に何ができて何ができないのか、病気のレッテルを貼られるのをどう避けるか、などである。章は共有意思決定に関するザルツブルク声明で終わる。

第13章:正しい理由のための研究――より良い未来への青写真

最終章は、研究資金が4つの段階(誤った問い、不十分なデザイン、未発表の結果、偏った報告)で浪費されていることを述べ、治療に関する主張の判断方法を教えることから、試験登録、全結果の公表、利益相反の開示までの8項目の青写真を示す。最後に、何もしなかったらどうなるかを尋ねる、見出しの「画期的進歩」に懐疑的になる、といった読者向けの行動計画を掲げる。

主要概念

第1〜2章:新しい――しかし、より良いのか?/期待された効果が現れないとき

  • 公正な検証:偏りを減らし偶然を考慮するよう設計された治療の比較であり、結果の差を治療に帰することができる。
  • 承認は安全の証明ではない:規制当局の承認は限られたエビデンスに基づくことがあり、有害作用は広く使われてから初めて現れることがある。
  • 未検証の理論:もっともらしい根拠(たとえば不整脈の抑制)が利益を予測しても、公正な検証によって害が示されることがある。

第3〜4章:多いほど良いとは限らない/早いほど良いとは限らない

  • 用量と反応のトレードオフ:ある用量を超えると利益は頭打ちになるが、有害作用は増え続ける。
  • スクリーニング:検査と有効な管理戦略の組み合わせであり、よく運営されたプログラムの中で益が害を上回る場合にのみ正当化される。
  • 過剰診断:症状を引き起こすことのなかった病気を見つけ出し、健康な人を患者に変えてしまうこと。

第5章:治療効果の不確かさに向き合う

  • 劇的な効果と中程度の効果:比較試験が不要なほど大きく即時的な効果はまれであり、価値ある効果の多くは控えめである。
  • 治療の不確かさ:どの選択肢が優れているか誰にも分からないとき、治療を公正な検証の中で提供することは責任ある進め方である。

第6〜7章:治療の公正な検証/偶然の作用を考慮する

  • 同じ条件のもの同士の比較:比較群は受けた治療以外の点で異ならないようにすべきであり、治療開始前の隠蔽されたランダム割り付けがそれを最もよく保証する。
  • 盲検化:期待が結果の評価を偏らせないよう、患者や評価者に割り付けを知らせないこと。
  • 偶然の作用:見かけ上の差を生みうるランダムな変動であり、大人数を調べることで小さくなり、信頼区間で表される。
  • 統計的有意性と実際的な重要性:偶然では説明しにくい差でも、患者にとって意味がないほど小さいことがある。

第8章:関連する信頼できるエビデンスをすべて評価する

  • システマティックレビュー:明示的な方法を用いて、ある問いに関するすべての関連研究を探し出し、評価し、統合するレビュー。
  • メタアナリシス:複数の研究結果を統計的に統合し、偶然の作用を減らすこと。
  • 報告バイアス:研究や結果の選択的な公表であり、多くの場合肯定的な結果が優先され、エビデンス全体をゆがめる。

第9〜10章:治療の検証を規制する/研究――良い研究、悪い研究、不要な研究

  • 同意をめぐる二重基準:不確かな治療を検証する臨床医は、単にそれを処方する臨床医よりも厳しい規則に従わされる。
  • 不要な研究:すでに答えの出ている問いを扱う研究であり、事前のシステマティックレビューがあれば明らかになったはずのもの。
  • 患者にとって重要なアウトカム:研究は、都合のよい代替指標ではなく、痛みの緩和のように患者が気にかけることを測定すべきである。

第11〜13章:適切な研究を行うことは皆の仕事/より良い医療をもたらすものは何か/正しい理由のための研究

  • 患者・市民参画:研究課題の選定や研究デザインにおける患者とのパートナーシップ。
  • 共有意思決定:選択肢とエビデンスに関する臨床医の知識を、患者の価値観や希望と組み合わせること。
  • 絶対リスクと相対リスク:結果を100人中・1,000人中の人数で示すほうが、相対的な割合よりも利益の大きさを誠実に伝える。
  • 研究の浪費:誤った問い、不十分なデザイン、未発表、偏った報告によって研究の価値が失われること。

批判的分析

長所

  • 事例を通じて原理を教える。 それぞれの考え方が記録に残る出来事(リンドの壊血病試験、サリドマイド、バイオックス、スポックの寝かせ方の助言、根治的乳房切除術、神経芽腫スクリーニング)に結びつけられているため、読者は定義を暗記するのではなく、偏りと偶然がなぜ重要なのかを記憶にとどめられる。
  • 数式を使わない統計。 第6〜8章は、ランダム割り付け、割り付けの隠蔽、盲検化、信頼区間、統計的有意性、メタアナリシスを、小さな表と平易な言葉で説明する。アスピリンの例や「目を引く統計」に関する囲み記事は、相対リスクと絶対リスクの違いを具体的に示す。
  • 患者中心の視点。 臨床医、研究者、患者アドボケイトの共著であり、患者をパートナーとして扱う。第11〜13章は実践的な手引き(尋ねるべき質問、利用すべき情報源、行動計画)を示しており、方法論の本としては珍しい。
  • 明快な章構成。 第1〜11章はそれぞれ短い「要点」リストで終わり(第3章と第7章は1項目のみ)、各章に参考文献が付き、囲みの引用や患者の証言が本文を補う。事例一覧と追加資料の節も、必要な箇所を探す助けになる。

短所

  • 古くなった事例と情報源。 本文は2011年に確定しており、アバンディアの規制の経緯、スクリーニングの推奨、ウェブサイト(NHS Choices)、研究資金の数字はその時点のものである。マンモグラフィー、PSA検査、試験登録の規則については現行の指針を確認する必要がある。
  • 強い英国中心性。 NICE、MHRA、研究倫理委員会、NHSといった機関が事例の中心を占め、米国、オーストラリア、ニュージーランドの事例がときおり加わる程度である。他国の読者は規制に関する議論を自国の状況に置き換える必要がある。
  • 中立的な概説ではなく主張の書。 著者らは明確な立場(研究規制は過剰である、ランダム化されたエビデンスを標準とすべきである等)を擁護する。議論は十分に文献で裏づけられているが、規制や観察研究のエビデンスをめぐる反対の見解に割かれる紙幅は少ない。
  • 実践的な批判的吟味の技能は扱わない。 公正な検証がなぜ重要かは説明するが、試験報告を節ごとに読む方法、効果指標の計算、批判的吟味のチェックリストの使い方は教えない。

コースにおける位置づけ

研究論文を読むことを軸とするコースにおいて、『Testing Treatments』は概念的な出発点となる。試験がなぜ同じ条件のもの同士を比較するのか、なぜ偶然と選択的報告が問題なのか、なぜ新しい研究の前にシステマティックレビューが来るのかを、すべて専門的でない言葉で説明する。トリシャ・グリーンハルとポール・ダイクストラの『How to Read a Paper』(統計の知識を前提としない短い入門ガイド)は自然な次の一歩であり、これらの考え方を各種論文の実践的な吟味に落とし込む本と紹介されている。ストラウスらの『Evidence-Based Medicine: How to Practice and Teach EBM』(臨床経験と研究デザインの基礎を前提とする教科書)は、個々の患者へのエビデンスの適用とその教え方にさらに踏み込む。

このコースに挙げられた研究論文――心臓手術における強心薬使用の多施設観察研究や、神経周囲グルココルチコイド、静注と経口のアセトアミノフェンの比較に関する研究など――は一次報告である。先に『Testing Treatments』の第6〜8章を読んでおけば、各論文について、同じ条件のもの同士が比較されたか、偶然がどう扱われたか、アウトカムは患者にとって重要か、と問うための語彙が身につく。本書は批判的吟味のマニュアルの代わりにはならないが、チェックリストの背後にある理由を与えてくれる。

本書の使い方

本書は学生や臨床医だけでなく一般読者も対象としており、統計や研究の予備知識を前提としない。医学、看護、医療関連分野の学生は、エビデンスや研究方法のコースの初めに、数回に分けて読み通せる。

実践的な読み方としては、序論と第1〜4章を事例の物語として手早く読み、次に第6・7・8章を丁寧に学ぶ。これらには方法論の中核となる考え方(比較群、ランダム割り付け、盲検化、偶然、システマティックレビュー)が含まれている。第5章と第10章は不確かさと研究の浪費をめぐるゼミでの議論に役立ち、第9章と第11〜13章は研究倫理、患者参画、共有意思決定に関心のある読者にとって特に重要である。第1〜11章の末尾にある「要点」は、そのまま復習用のメモになる。コースで研究論文を読む際には、第6章で論じられた各要素を論文の方法の節の中で探してみるとよい。

本書に演習問題はない。著者らはさらなる資料としてジェームズ・リンド・ライブラリーとTesting Treatments Interactiveのウェブサイトを案内しており、追加資料の節には共有意思決定やエビデンス評価に関する本とウェブサイトが挙げられている。

版と出典

本ガイドは『Testing Treatments: Better Research for Better Healthcare』第2版(Pinter & Martin、2011年。初版は2006年、British Library刊)に基づいており、著者らが https://www.testingtreatments.org/wp-content/uploads/2012/09/TT_2ndEd_English_17oct2011.pdf で公開している2011年10月17日付の無料英語版PDFを用いた。序文(2つの序文と著者まえがき)、序論、目次全体、そして全13章(各章の冒頭、すべての節見出しと囲み記事、各章末の要点のすべて、第1・6・7・12・13章の全文、および第4・8・10章の大部分)に基づいている。