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The Routledge History of Literature in English: Britain and Ireland(ラウトレッジ英語文学史:ブリテンとアイルランド) cover

文学

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The Routledge History of Literature in English: Britain and Ireland(ラウトレッジ英語文学史:ブリテンとアイルランド)

Ronald Carter; John McRae

英語原題: The Routledge History of Literature in English: Britain and Ireland

紀元600年頃から現在までのブリテンとアイルランドの文学を、学生を念頭に置いて一冊にまとめた歴史。Carter と McRae は文学的伝統と約束事の発展をたどり、地理的・文化的な周縁からの作品も取り入れ、各時代の英語の変化が文学とどう関わるかを示す言語ノートを添えている。

前提知識: 文学史の予備知識は前提としない。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
english literatureirish literatureliterary historylanguage and literaturesurvey入門

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Carter, R., & McRae, J. (2017). The Routledge History of Literature in English: Britain and Ireland (3rd ed.). Routledge.

章の要約

第3版は約620ページである。本文は古英語から21世紀までの八つの時代別の章に分かれ、そのあとに年表、精選参考文献、「Key Texts」の部、索引が続く。Routledge の紹介文は、全体を貫く三つの特徴を強調している。文学的な書き物とその約束事の成長をたどる叙述、ブリテンとアイルランドの地理的・文化的な周縁からの文学の取り込み、そして英語の変化を各時代の文学と結びつける「言語ノート」である。詩、散文、戯曲からの豊富な引用が叙述を支える。この版にはコンパニオン・ウェブサイトがあり、追加の言語ノートと重要テクストの分析、ブッカー賞・コスタ賞・ノーベル文学賞の受賞者一覧、作家と主題の A–Z が用意されている。以下のページ範囲は、Crossref に登録された2016年の電子書籍版によるものである。

第1章:英語の始まり:古英語と中英語 600–1485

冒頭の章(約50ページ)は、アングロ・サクソンの詩から15世紀末までを扱う。出版社のために Emma Mason が寄せた推薦文は、本書の射程がキャドモンの賛歌から始まると述べており、『ベーオウルフ』とチョーサーも扱われる作品に含まれる。出版社は、テクストをより詳しく分析する作家の一人としてチョーサーを挙げている。

第2章:ルネサンス:1485–1660

約60ページのこの章は、テューダー朝から17世紀を経て王政復古までを扱う。シェイクスピアは、出版社が重要テクスト分析の対象として挙げる4人の作家の一人である。

第3章:王政復古からロマン主義へ:1660–1789

約75ページのこの章は、王政復古からフランス革命前夜までの長い18世紀を扱う。Margaret Sönmez の書評は、第2版で18世紀後半から19世紀の女性作家についての節が加えられたことを記録している。

第4章:ロマン主義の時代:1789–1832

約50ページのロマン主義の章は、フランス革命から1832年までの時期にわたる。キーツは、出版社が重要テクスト分析の対象として名を挙げる作家の一人である。

第5章:19世紀:1832–1900

ヴィクトリア朝の章は約65ページで、世紀末までの詩、散文、戯曲を扱う。Google Books の頻出語一覧では、オスカー・ワイルドとジョージ・エリオットが最も頻繁に現れる名前に含まれている。

第6〜7章:20世紀:1900–45/20世紀:1945年から2000年まで

20世紀には、第二次世界大戦の終結で区切られた、最も長い部類の二つの章(約85ページと約100ページ)が充てられている。前者は T. S. エリオット、D. H. ロレンス、イェイツ、ウルフ(いずれも頻出語一覧に現れる名前)の時代を扱い、ヴァージニア・ウルフは重要テクスト分析の対象として挙げられる4人目の作家である。後者はブリテンとアイルランドの戦後の文学を扱い、サミュエル・ベケット、シェイマス・ヒーニー、マーティン・エイミス、キャロル・アン・ダフィーが頻繁に論じられる作家として一覧に現れる。

第8章:21世紀

第3版で新たに加わったこの章(約40ページ)は、2000年以降に書かれた小説、戯曲、詩を概観する。Mason の推薦文は、本書がカズオ・イシグロにまで及ぶと述べている。

巻末:年表/精選参考文献/Key Texts

約20ページの年表が文学作品を歴史的出来事と並べて示し、そのあとに精選参考文献と重要テクストの部が続いて索引に至る。

主要概念

方法(全章)

  • 文学の伝統と約束事:本書の中心的な物語は、1,400年にわたる文学的な書き物とその伝統、変化する特徴の成長である。
  • 言語ノート:各時代に置かれた短い節で、英語という言語の変化をその時代に書かれた文学と結びつける。
  • 周縁からの文学:アイルランドやスコットランドの文学を含む、ブリテンとアイルランドの地理的・文化的な周縁からの書き物を、主たる叙述のなかに位置づける。
  • 方言、地域性、国民性:Mason の推薦文によれば、本書がジャンル、形式、語彙とともに扱う問題。

時代(第1〜8章)

  • 古英語と中英語:アングロ・サクソン時代から1485年までのこの言語の文学。
  • ルネサンスと王政復古:近代初期の文学を枠づける1485年、1660年、1789年という時代区分。
  • ロマン主義とヴィクトリア朝:1832年で区切られる二つの章。
  • 20世紀と21世紀:モダニズム期、戦後の文学、そして2000年以降の文学を扱う最も新しい章。

批判的分析

長所

  • 一冊で全史:第2版を LINGUIST List(2001年)で評した Margaret Sönmez は、最古の時代から最新の時代までのブリテンの文学史と言語史を一冊に収めた本はほかに見つけにくいとし、英文学を互いに独立した時代の連なりではなく連続する動きとして見せる点を評価した。
  • 言語と文学をともに扱う:言語ノートは本書の際立った特徴である。Sönmez は、言語の本を避けがちな文学専攻の学生にとって、それが十分に明快で詳しく、本当に役立つと判断し、ある外国人の博士課程学生が初版の言語ノートを最もよく使った部分の一つとしていたことも伝えている。
  • 最新の状況への更新:第3版は21世紀の章を加え、出版社によれば文学理論・文化理論の最近の展開も扱う。Theo D'haen と Suriyan Panlay の推薦文は、その読みやすさを強調している。
  • 本の外まで及ぶ支援:年表、精選参考文献、重要テクスト、コンパニオン・ウェブサイトが、復習や、授業で扱わない作家を探す際に役立つ。

短所

  • 歴史というより概説:Sönmez は、第2版は歴史というより概説と呼ぶほうが正確だと論じた。資料を年代順に提示してはいるが、歴史的分析の深さは乏しく、宗教改革などについての一般化には単純化しすぎたものがあるという。第3版の読者も、歴史的な主張は専門の歴史書で確認するとよい。
  • 議論より参照:同じ書評は、文体は明快だが型どおりに没個性的で、賛否を向けるべき批評的判断が少ないとし、指定教科書よりも背景的な読み物として役立つと考えた。
  • 深さより広さ:1,400年以上を八つの章で扱うため、個々の作家に割かれる紙幅は限られる。Sönmez は、より進んだ学生にはより詳しい文学史や Norton アンソロジーの時代別序論を勧めている。

コースにおける位置づけ

イギリス文学のコースのなかで、本書は通年で手元に置く参照用の文学史である。年代をたどるよりもこの学問とは何かを問う Jonathan Bate の English Literature: A Very Short Introduction より長く、体系的である。まず Bate を読んで方向をつかみ、時代と作家の順序には Carter と McRae を使うとよい。Andrew Sanders の Short Oxford History of English Literature は、ほぼ同じ範囲を一人の著者による一貫した議論をもつ叙述として扱う。より解釈的な文学史を求める学生は Sanders を読み、言語ノートと年表のために Carter と McRae を手元に置くとよい。

The Norton Anthology of English Literature は、この文学史が記述するテクストそのものを提供し、その時代別序論は本書の各章と重なる。Paradise Lost や Middlemarch のような個々の作品を精読するには、リストにある Norton Critical Edition が完全なテクストと批評を与える。Raymond Williams の The Country and the City は、同じ歴史をまたいで一つの主題について持続的な批評的議論を展開するとどうなるかを示している。

本書の使い方

本書は、英文学と英語学の学生、外国語として英語を学ぶ読者も含め、全史を一冊で見渡す参考書を必要とする人に向けられている。文学史の予備知識は前提としない。最初から最後まで通読する必要はない。概説の授業の各単元の前に該当する時代の章を読み、一次テクストを読みながら参照用に立ち戻るとよい。

本書が他の文学史と異なるのは言語ノートなので、特に注意を払い、読んでいるものを言語の変化と結びつけるのに使うとよい。作家の位置づけには年表を、さらなる読書には精選参考文献を、追加の言語ノート、重要テクスト分析、受賞者一覧にはコンパニオン・ウェブサイトを使う。叙述は個々の作家について必然的に簡潔なので、レポートで扱う作家については、より詳しい批評的資料で補うこと。