01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Twining, W., & Miers, D. (2010). How to Do Things with Rules (5th ed.). Cambridge University Press.
章の要約
第5版は四つの部からなる。長い導入の章、規則一般を扱う章群、立法と判例の読み方を扱う章群、そして最後の問題と演習である。索引のあとに四つの付録が続く。出版社は本書を、解釈の「誰が、何を、なぜ、どのように」を説明するものとし、解釈者の立場と文脈から出発すると紹介している。
第1章:Some food for thought
第I部はこの1章のみで、約60ページと全書で最も長い。方法全体への入り口であり、以降の規則の分析への準備となる。
第2章:Problems and mischiefs
約10ページの短い章で、第II部「Reading, using and interpreting rules in general」を開く。題名は、規則が対処しようとする問題と弊害を指している。
第3章:Of rules in general
出版社の章の要旨によれば、この章はまず「規則」の概念と、原則・政策・価値との関係を検討する。続いて規則の形式と構造、一般的な例外と個別事例における適用除外の違い、規則の多様性、一つの体系の内部、異なる体系の間、体系と外部要因との間の規則相互の関係を扱い、最後に規則の機能に関する一般理論を取り上げる。
第4–5章:Interpretation and application;Imperfect rules
この2章で第II部が完結する。第4章は規則がどのように解釈され、具体的な状況に適用されるかを扱い、第5章は不完全な規則を扱う。出版社が解釈上の疑いを生む要因を強調していることと合わせると、規則とは何かから、適用がなぜ不確かになるかへと進む順序である。
第6–8章:Routine and problematic readings;Legislation;Interpreting legislation
第III部「Reading law: reading, using and interpreting legislation and cases」は、規則の通常の読みと問題のある読みの区別から始まる。第7章は立法そのもの、第8章は立法の解釈を扱う。出版社によれば、この版では立法過程と制定法の裁判所による解釈の展開が更新されている。
第9–10章:Reading cases;The European dimension
第9章は立法に関する各章に対応する判例の読み方で、第III部で最も長い。第10章は今回の版で加わった「ヨーロッパの次元」の章で、出版社は1998年人権法がもたらした変化と結びつけている。
第11章:Rules, reasoning and interpretation
第III部の最後の章で、規則・推論・解釈という題のもとに、それまでの方法をまとめる。
第IV部:Questions and exercises
約12ページの問題と演習。出版社によれば、本文中と付属のウェブサイトにも問題と演習が組み込まれている。
付録
索引のあとに四つの付録がある。第1章の補足資料と演習、規範的・法的多元主義、規則の視覚的提示、そして「The Reading Law Cookbook」である。
主要概念
第II部:規則一般(第2–5章)
- 規則:第3章が検討する概念と、原則・政策・価値との関係。
- 例外と適用除外:第3章は一般的な例外と個別事例の適用除外を区別する。
- 規則の体系:一つの体系内、体系間、体系と外部要因との間の関係。
- 不完全な規則:第5章の主題。
第III部:法を読む(第6–11章)
- 立場と文脈:出版社によれば、方法の出発点。
- 通常の読みと問題のある読み:第III部の冒頭の区別。
- 立法と判例:二つの法源の読み方と解釈を順に扱う。
- ヨーロッパの次元:この版で加わった人権法とヨーロッパの資料。
批判的分析
長所
- **解釈準則の一覧ではなく、一般的な方法を示す。**構成は規則一般(第II部)から立法と判例(第III部)へ進むため、制定法以外にも使える、解釈上の疑いへの向き合い方が学べる。出版社はこの方法を体系的だと説明している。疑いを生む要因を見つけ、それを分析する。
- **演習が組み込まれている。**問題と演習は本文中、専用の第IV部、付属ウェブサイトにあり、付録IVには「Reading Law Cookbook」がある。読みながら枠組みを例で試せる。
- **法律上および法律外の文脈の例。**書名と出版社の紹介は、あらゆる種類の規則を対象としており、法学の外でも使える。出版社のページにあるG. J. Slapperの推薦文は、法的方法と、規則を解釈し適用する一般的な技術への、生き生きとした入門だとしている。
- **刊行時点では新しい内容。**この版はヨーロッパの次元の章を加え、出版社によれば立法過程と、制定法や先例の司法解釈についての記述を更新している。
短所
- **最近の法については古い。**この版は2010年刊である。その後の制定法、判例、ヨーロッパ法・人権法の展開は含まれず、現行の教科書で補う必要がある。
- **実体を扱う教科書とは種類が違う。**主題は方法であり、特定の法分野の内容ではない。イングランドの法体系や個別科目の教科書の代わりにはならない。
- **導入が長い。**一般的な分析に入るまでに第1章が約60ページあり、付録を含めると全体は約450ページで、法的方法の本としては大部である。
- **イングランドとウェールズ中心。**立法と司法の資料は、イングランドの法体系と欧州人権条約の枠組みのものである。
コースにおける位置づけ
「法体系と方法」の書目の中で、本書は基本的な入門のあとに読む本である。Elliott & Quinn の English Legal System と Slapper & Kelly の The English Legal System は、法源とそれを適用する機関を扱う本格的な授業用教科書であり、この体系に初めて触れる読者は、Twining と Miers の前か並行してどちらかを読むとよい。Glanville Williams の Learning the Law とOUPの Legal Skills は、法学部の出発点で必要な技能(判例・制定法の読み方、法の調べ方、小論文と事例問題の技法)の実践的な手引きである。Twining と Miers は、規則がなぜ疑いを生み、それをどう論じるかをより深く扱う。
More than Just a Different Face? は裁判官の多様性と判断を扱う大学院レベルの研究で、誰が判断するかを問う。本書は、読み手が誰であれ規則がどう読まれるかを扱う。司法の推論に関心のある学生は、この二冊を組み合わせるとよい。
本書の使い方
本書は、法的方法を体系的に学びたい法学部の初学者、立法・規制・法理論を学ぶ学生、他分野で規則を扱う読者に向く。出版社の紹介は「new to English law」の読者に呼びかける形で始まっているため、英国の法体系の授業を事前に受けていると役に立つが、前提条件とはされていない。
実用的な読み方:
- **中核:**全体像をつかむ第1章、規則の語彙を押さえる第3章、そして立法と判例の読み方を扱う第6–9章。
- **補助:**背景理論の第2、4、5章。方法を固める第11章。
- **任意または後で:**ヨーロッパ・人権の資料が出てきたときの第10章。多元主義、規則の視覚的提示、「Cookbook」を扱う付録。
- **演習:**本文と第IV部の演習を解き、ウェブサイトの資料も使う。現在の授業で扱う実際の制定法と主要判例にこの方法を当ててみて、法の内容そのものは現行の教科書で読む。
