01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Glister, J., & Lee, J. (2024). Hanbury & Martin: Modern Equity (23rd ed.). Sweet & Maxwell.
章の要約
約900ページの体系書。出版社は、エクイティと信託についての最新で現代的な叙述であり、現在の編者による第3版にあたり、最近の判例と学術的議論を厳密に分析し、他のコモンローの法域への言及を強化していると紹介している。出版社の目次には部の区分なしに約30の章題が並ぶ。以下は、その順序に従った自然なまとまりである。
基礎:History and Principles; Nature and Classification of Trusts; Equity and the Modern Commercial World
冒頭の章は、エクイティの歴史と原則、信託の性質と分類、現代の商取引におけるエクイティの位置を扱う。
明示信託の設定:Certainty and Capacity; Constitution of Trusts; Formalities and Secret Trusts
有効な明示信託の要件。確実性と能力、信託の設定(constitution)、方式(秘密信託を含む)。
権能と特殊な信託:Powers; Protective Trusts; Discretionary Trusts; Taxation and Trusts
信託上の権能、保護信託、裁量信託、信託の課税。
法の作用により生じる信託:Resulting Trusts; Constructive Trusts; Trusts of the Family Home; Trusts, Legal Policy and Illegality
復帰信託と擬制信託、家族の住居の信託、および法政策と違法性が信託に及ぼす影響。
目的信託と特別な信託:Charitable Trusts; Non-Charitable Purpose Trusts; Trusts of Pension Funds
公益信託、非公益の目的信託、年金基金の信託。
信託の管理:General Principles of the Administration of Trusts; Duties of Trustees in Relation to the Trust Properties; Duties of Trustees in Relation to the Beneficiaries; Powers of Trustees; Trusteeship and Fiduciary Duties; Variation of Trusts
管理の一般原則、信託財産および受益者に対する受託者の義務、受託者の権能、受託者の地位と信認義務、信託の変更。
違反と救済:Consequences of Breaches of Trust; Personal Claims Against Third Parties; Tracing; Specific Performance; Injunctions; Rescission and Rectification; Licences and Estoppel
信託違反の効果、第三者に対する人的請求、追跡、そして特定履行、差止命令、取消しと訂正といったエクイティ上の救済。目録は、ライセンスとエストッペルで終わる。
主要概念
基礎と信託の設定
- エクイティと商取引:現代の商取引におけるエクイティ法理の位置。
- 確実性と設定:信託を設定し、受託者に財産を帰属させるための形式的要件。
- 秘密信託:制定法上の方式の外で生じる信託。
法の作用による信託と特別な信託
- 復帰信託と擬制信託:明示の宣言なしに生じる信託。
- 家族の住居の信託:共同の住居の受益的所有。
- 公益信託と非公益の目的信託:人ではなく目的のための信託。
- 裁量信託と保護信託:受託者の裁量を軸に構成された信託。
管理、違反、救済
- 信認義務と受託者の権能:受託者の義務と権限。
- 追跡と第三者に対する請求:価値を他人の手に追う。
- エクイティ上の救済:特定履行、差止命令、取消し、訂正。
- ライセンスとエストッペル:財産法の境界で生じるエクイティの法理。
批判的分析
長所
- エクイティ管轄の広さ:目録は信託にとどまらず、特定履行、差止命令、取消し、訂正、ライセンス、エストッペルにまで及び、エクイティを一般的な管轄として扱っている。
- 専門的な主題:年金基金の信託、信託の課税、非公益の目的信託、家族の住居の信託がそれぞれ独立に扱われる。
- 判例と学説への取り組み:出版社は、この版が最新の判例と学術的議論の厳密な分析を含み、他のコモンロー法域への言及を強化したと述べている。
- 継続性:本書は多くの版を重ねて改訂されており、現在の編者は第3版を担当している。
短所
- 水準と分量:約900ページの体系書であり、入門書ではない。明示信託の設定に関する基本的要件はすでに知っていることが前提とされている。
- 版の表記の違い:書店に掲載された出版社の紹介文は本文で第22版と呼ぶが、書店の目録とGoogleブックスは第23版としている。手元の本の扉で確認すること。
- 学習補助が見えにくい:出版社の資料は要約や自己テスト問題に触れていない。試験対策が必要な学生は、より短い教科書にそれを見いだすだろう。
コースにおける位置づけ
これは一覧にある二つの長大な学術的体系書の一つで、もう一つは Snell の Equity である。Snell は実務の法廷弁護士が編集し、エクイティを財産法、契約法、商事法を貫く原則の体系として扱っている。この科目に初めて取り組むには、初学者向けの Watt の Equity & Trusts Law Directions と、章の要約や自己評価問題を備えた簡潔なコア・テキストである Penner の The Law of Trusts がある。Hudson の Equity and Trusts と Virgo の The Principles of Equity and Trusts は本格的な教科書で、後者は明示信託、復帰信託、擬制信託、受託者と信認者の義務、信託違反、エクイティ上の救済を軸に編成されている。
Hanbury and Martin は、これらのいずれかの後に読む本である。ゼミの主題や論文で詳細、先例、学術的議論が必要なときに使う。
本書の使い方
エクイティと信託の講義を修了した上級の学部生、大学院生、実務家に向いている。明示信託の設定に関する基本的要件を知っている必要がある。
実践的な進め方は次のとおり。
- 中核:復帰信託と擬制信託、家族の住居、受託者の義務、信託違反、追跡、第三者に対する請求の各章。
- 主題別:信託設定については確実性、設定、方式の章。講義がエクイティ上の救済を扱うなら救済の章。
- 任意:年金基金、課税、非公益の目的信託。多くの講義は扱わない。
- 出版社によれば、紙の本にはProViewの電子書籍へのアクセスが付属しており、検索に役立つ。
