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Operations Management: Processes and Supply Chains(オペレーションズ・マネジメント:プロセスとサプライチェーン) cover

ビジネス

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Operations Management: Processes and Supply Chains(オペレーションズ・マネジメント:プロセスとサプライチェーン)

Lee J. Krajewski; Manoj K. Malhotra

英語原題: Operations Management: Processes and Supply Chains

プロセスと、それらを結ぶサプライチェーンを軸に構成されたオペレーションズ・マネジメントの教科書である。企業がプロセスを設計・改善し、品質、生産能力、制約を管理し、サプライチェーンを調整する方法を、需要予測、在庫モデル、線形計画法、待ち行列分析などの数量的手法と経営的な議論を組み合わせて示している。

前提知識: 入門統計学の履修と代数への慣れが前提で、表計算ソフトの技能があると演習問題に取り組みやすい。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
operations managementsupply chain managementprocess analysislean systems教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Krajewski, L. J., & Malhotra, M. K. (2024). Operations Management: Processes and Supply Chains (14th ed., Global Edition). Pearson.

章の要約

第14版は15章と4つの補章(サプリメント)からなる。価値創造としてのオペレーションを扱う冒頭の章のあと、三つの部が続く。第1部「プロセスの管理」(第2〜7章)、第2部「顧客需要の管理」(第8〜11章)、第3部「サプライチェーンの管理」(第12〜15章)である。4つの補章(意思決定、待ち行列、特殊な在庫モデル、線形計画法)は、それを用いる章の隣に置かれている。Pearsonは本書を、プロセスとサプライチェーンの問題に取り組むための枠組みを示し、問題・ケース・演習を通じて学生にマネジャーの役割を体験させる教科書と説明している。また、この版では新型コロナウイルスのパンデミック、ウクライナでの戦争、インフレといった予期せぬ事態に企業がどう対応するかを示しているという。

第1章:Using Operations to Create Value(オペレーションによる価値創造)、補章A:Decision Making(意思決定)

冒頭の章は、組織が価値を生み出す手段としてオペレーションを捉える本書の見方を示す。補章Aは、後の章で用いる一般的な意思決定の手法を補う。

第2〜3章:Process Strategy and Analysis(プロセス戦略と分析);Quality and Performance(品質とパフォーマンス)

第1部は、プロセスをどのように選び、分析するかから始まる。プロセスこそが本書の副題にある分析の単位である。第3章は品質と、プロセスのパフォーマンスの測定を扱う。

第4〜5章:Lean Systems(リーン・システム);Capacity Planning(キャパシティ計画)、補章B:Waiting Lines(待ち行列)

第4章はリーン・システムを扱う。第5章はキャパシティ(生産・処理能力)の計画を扱い、補章Bはサービスや製造のプロセスにおけるキャパシティの意思決定を支える待ち行列モデルを提供する。

第6〜7章:Constraint Management(制約の管理);Project Management(プロジェクト管理)

第1部の最後は、プロセスの産出を制限する制約(ボトルネック)の管理と、プロジェクトの計画と統制である。

第8〜9章:Forecasting(予測);Inventory Management(在庫管理)、補章C:Special Inventory Models(特殊な在庫モデル)

第2部は、供給を顧客需要に合わせることを主題とする。需要予測から始まり、在庫管理へ進む。補章Cは基本的な在庫モデルを特殊な場合へ拡張する。

第10〜11章:Operations Planning and Scheduling(オペレーションの計画とスケジューリング)、補章D:Linear Programming(線形計画法);Resource Planning(資源計画)

第10章はオペレーションの計画とスケジューリングを扱い、補章Dでそれを支える最適化手法として線形計画法を示す。第11章は資源計画、すなわち生産計画が必要とする資材などの資源の計画を扱う。

第12〜15章:Supply Chain Design(サプライチェーンの設計);Supply Chain Logistic Networks(サプライチェーンの物流ネットワーク);Supply Chain Integration(サプライチェーンの統合);Supply Chain Sustainability(サプライチェーンの持続可能性)

第3部は、個々のプロセスから企業間のネットワークへと視野を広げる。サプライチェーンの設計から物流ネットワーク、チェーンの統合へと進み、持続可能性で締めくくる。持続可能性の章は、第13版と第14版のどちらのGlobal Editionの目次でも第15章として掲げられている。

主要概念

第1章と第1部:プロセスの管理

  • 価値創造としてのオペレーション:オペレーションとは組織が顧客のために価値を生み出す方法である、という本書の出発点。
  • プロセス戦略と分析:仕事をどのように行うかを選び、プロセスを分析して改善すること。
  • リーン・システム:ムダを取り除くように設計された業務システム。
  • キャパシティと待ち行列:資源の規模を需要に合わせること。サービス水準の評価には待ち行列モデルを用いる。
  • 制約の管理:プロセスを制限するボトルネックを特定し、管理すること。

第2部:顧客需要の管理

  • 予測:計画の基礎として将来の需要を見積もること。
  • 在庫管理:どれだけの在庫を持ち、いつ発注するかを決めること。
  • 線形計画法:限られた資源を配分するための最適化手法で、計画問題に用いられる。
  • 資源計画:計画を資材などの資源の必要量に変換すること。

第3部:サプライチェーンの管理

  • サプライチェーンの設計:サプライヤー、施設、顧客のネットワークを構成すること。
  • 物流ネットワーク:チェーンの中でモノを動かす施設と輸送の結びつき。
  • サプライチェーンの統合と持続可能性:チェーン全体を調整し、その環境的・社会的影響を考慮すること。

批判的分析

長所

  • 明快な構成原理。 目次は、プロセスから顧客需要、そしてサプライチェーンへという単純な論理に従っている。そのため定量的手法は、独立した手法編にまとめられるのではなく、マネジャーが必要とする場面で登場する。重めの手法(待ち行列、特殊な在庫モデル、線形計画法)は補章として本筋から切り離されており、授業ではそれらを取り入れることも省くこともできる。
  • 一冊で幅広く扱う。 リーン・システム、制約の管理、プロジェクト管理、予測、在庫、スケジューリング、資源計画、そしてサプライチェーンの4章を合わせると、オペレーション管理の標準的な入門科目の内容をカバーする。
  • 実践志向。 出版社はマネジャーの役割を強調し、実践的な問題・ケース・演習を挙げている。前の版については、章ごとの動画、シミュレーション、体験型演習による支援があると説明している。第14版では、近年の混乱(パンデミック、戦争、インフレ)もサプライチェーンの意思決定の背景として取り入れている。

短所

  • 定量的な深さは入門程度。 各手法は幅広い概説の中で1章または1つの補章を与えられるにとどまる。生産システムの変動性をより深くモデル化したい学生や、表計算ソフトによるサプライチェーン最適化を学びたい学生には、専門書が必要になる。
  • 大部の教科書。 15章と4つの補章があるため、1学期ですべてを扱えることはまれで、教員は取捨選択を迫られる。
  • デジタル教材は授業用プラットフォームの中にある。 出版社が説明する支援の多く(MyLab Operations Management、eText)にはコースのアクセスコードが必要で、独学者は利用できないことがある。

コースにおける位置づけ

本書は、このコースの書目に含まれる二冊の総合的なオペレーション管理の教科書の一つである。Heizer、Render、Munsonの Operations and Supply Chain Management はほぼ同じ範囲を扱うが、オペレーション・マネジャーが下す戦略的意思決定を軸に構成され、各トピックの後に解答付きの問題がある。どちらも主教科書になりうるので、もう一方を追加の例題集として使うこともできる。Slack、Brandon-Jones、Burgessの Operations Management はヨーロッパの教科書で、オペレーションの方向づけ・設計・提供・発展を軸に構成され、ケースの議論が多く定量的手法の比重が小さい。より穏やかな、あるいはより経営寄りの代替となる。

サプライチェーンの側面だけを知りたい読者には、Hugosの Essentials of Supply Chain Management が実務家向けのコンパクトな入門書であり、第3部の前に読める。本書の後により深く進む二冊がある。Chopraの Supply Chain Management は、ネットワーク設計、計画、在庫、輸送、価格設定のための表計算モデルを構築し、第8〜14章を発展させる。HoppとSpearmanの Factory Physics は、スループット、仕掛品、サイクルタイム、変動性を結びつける法則を展開しており、プロセス・キャパシティ・制約の章の厳密な続編となる。

本書の使い方

本書は、経営学や工学の学部生がオペレーション管理の最初の科目を学ぶのに適している。前の版について、Pearsonの説明は学部と大学院の両方の科目を挙げている。読者は代数に慣れている必要があり、予測、在庫、待ち行列の内容では基礎的な統計学も使う。

  • 中核となる流れ: 第1章、続いて第1部を順に(第2〜7章)。プロセス分析、品質、リーン・システム、キャパシティ、制約はひとまとまりになっている。
  • 需要の側: 第8〜11章。予測(第8章)と在庫(第9章)はほぼすべての後続トピックに必要である。スケジューリングと資源計画(第10〜11章)は、短い授業では軽めに扱ってよい。
  • サプライチェーン: 第12〜15章。統合と持続可能性は設計と物流の上に成り立つので、順に読む。
  • 補章: 意思決定の手法が初めてなら補章Aを第1章とともに、サービスのキャパシティ問題には補章Bを第5章とともに使う。補章CとDは、授業で対応する定量的な内容を扱うときに使う。

章末問題は表計算ソフトを使って解き、ケースでは、雑然とした状況を本書の意思決定(どれだけのキャパシティか、どれだけの在庫か、どのプロセス設計か)の一つに落とし込む練習をするとよい。各章の前に部の冒頭に目を通し、その章がプロセス・需要・サプライチェーンという流れのどこに位置するかを確認しておくとよい。