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Business Law(ビジネス法) cover

ビジネス

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Business Law(ビジネス法)

James Marson; Katy Ferris

英語原題: Business Law

法律の予備知識がない経営学、会計学、マネジメントの学生向けに、イングランド法を解説する入門教科書である。法制度の仕組みを説明したうえで、企業活動に最も影響する法分野を取り上げ、具体例やビジネス上の設例を用いて法的ルールが実務でどう適用されるかを示す。

前提知識: 法学を学んだ経験は前提としていない。

難易度レベル
初級
学術レベル
学部
business lawenglish lawcontract lawcompany lawemployment law教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Marson, J., & Ferris, K. (2020). Business Law (6th ed.). Oxford University Press.

章の要約

第6版(2020年5月刊)は約770ページのペーパーバックで、8部24章からなる。イングランドとウェールズの法を対象とし、法学部生ではなく、ビジネス、経営、ファイナンス、会計を学ぶ学生のために書かれている。出版社によれば、各章は「ビジネス・シナリオ」を軸に組み立てられている。これは会社、雇用主、従業員、その他の個人に法がどう影響するかを示す日常的な問題であり、読者は繰り返し立ち止まって内容をシナリオに当てはめるよう求められる。各章末には問題形式と論述形式の練習問題(解答例はオンライン)と、さらに学ぶための文献案内が付いている。

第1部:Introduction(導入)

第1章:How to Study Law for Businesses(ビジネスのための法の学び方)。 法的な資料への取り組み方と試験・課題で良い成績を収める方法を扱う学習スキルの章で、答案の組み立て方を示す問題形式の例題と模範解答が含まれる。

第2部:The English Legal System(イングランドの法制度)(第2–4章)

第2章:The English Legal System, Constitution and Human Rights(イングランドの法制度、憲法と人権)、第3章:Creating, Finding, and Applying the Law(法の創造、発見、適用)、第4章:Dispute Resolution for Businesses(ビジネスのための紛争解決)。 この部は制度的な枠組みを説明する。憲法と人権の位置づけ、法がどのように作られ、制定法と判例がどのように探し出され適用されるか、そして企業が紛争を解決する方法である。

第3部:Contractual Obligations(契約上の義務)(第5–10章)

第5–6章:Establishing an Agreement: Offer and Acceptance(合意の成立――申込みと承諾)、Establishing the Contract: Consideration, Intention to Create Legal Relations, and Certainty of Terms(契約の成立――約因、法的関係を創設する意思、条件の確定性)。 契約の成立を段階を追って扱う。

第7–10章:Factors Affecting the Validity of a Contract(契約の有効性に影響する要因)、Terms of a Contract(契約条項)、Statutory Regulation of Contracts(契約の制定法による規制)、Ending the Contract(契約の終了)。 契約を無効にしうるもの、条項の特定と解釈、制定法による契約条項の規制、そして契約が終了する仕方を扱う。6章を占める契約は、本書で最も大きな単独のテーマである。

第4部:Tortious Liability(不法行為責任)(第11–13章)

第11章:The Tortious Liability of Businesses in Negligence and Nuisance(過失とニューサンスにおける企業の不法行為責任)、第12章:Non-Physical Damage and Liability for Economic Loss(物理的でない損害と経済的損失に対する責任)、第13章:Responsibilities of Employers for the Torts of Employees and Statutory Duties(従業員の不法行為に対する使用者の責任と制定法上の義務)。 契約外の責任を一貫して企業の立場から扱う。過失とニューサンス、物理的損害ではない損失、そして従業員の不法行為に対する使用者の責任である。

第5部:Company Law(会社法)(第14–17章)

第14章:Legal Requirements When Establishing a Business Enterprise(事業体設立時の法的要件)、第15章:The Administration of Corporations(会社の運営)、第16章:Duties Relating to Corporation Finance and Capital(会社の財務と資本に関する義務)、第17章:The Management of Corporations(会社の経営)。 事業形態の選択と設立、会社の運営、財務と資本に関するルール、そして会社の経営を扱う。

第6部:Agency Law(代理法)

第18章:Businesses and the Responsibility of Agents(企業と代理人の責任)。 企業に代わって行動する代理人の行為について、企業が負う責任を扱う。

第7部:Employment(雇用)(第19–23章)

第19章:Hiring Staff and Establishing the Contract of Employment(従業員の採用と雇用契約の成立)、第20章:Ending Employment Contracts at Common Law; and Duties to Redundant and Transferring Staff(コモンロー上の雇用契約の終了、および余剰人員と移籍する従業員に対する義務)、第21章:Statutory Regulation of Dismissals(解雇の制定法による規制)、第22章:Equality in Employment Relationships(雇用関係における平等)、第23章:Statutory and Common Law Regulation of the Conditions of Employment(雇用条件の制定法とコモンローによる規制)。 2番目に大きいこの部は、採用から解雇までの雇用関係をたどり、続いて平等法と労働条件の規制を扱う。

第8部:Intellectual Property and Data Protection(知的財産とデータ保護)

第24章:Intellectual Property and Data Protection(知的財産とデータ保護)。 無形資産の保護と個人データの取扱いについての、締めくくりの一章である。

主要概念

第1–2部:法の学び方と法制度

  • 法源:制定法と判例法、そしてそれぞれがどのように作られ、探し出され、適用されるか。
  • 憲法における人権:イングランドの憲法的枠組みの中で権利保護がどのように位置づけられるか。
  • 紛争解決:企業が紛争を解決するための裁判所その他の手段。

第3部:契約上の義務

  • 申込みと承諾:申込みと無条件の承諾が一致することで合意が成立すること。
  • 約因と法的関係を創設する意思:合意を強制可能な契約にするさらなる要素。
  • 契約条項とその制定法による規制:当事者が合意した内容と、立法がそれをどう制限するか。

第4–6部:不法行為、会社、代理

  • 過失とニューサンス:企業が直面する不法行為責任の主な形態。
  • 代位責任:従業員が犯した不法行為に対する使用者の責任。
  • 会社の財務と資本:会社の資本の調達と維持をめぐる法的義務。
  • 代理:代理人が本人のために法律関係を生じさせる権限。

第7–8部:雇用、知的財産、データ

  • 雇用契約:雇用関係の法的基礎とその条件。
  • 不公正解雇と剰員整理:雇用が終了する際の制定法による保護。
  • 雇用における平等:職場での差別に対する法的保護。
  • 知的財産とデータ保護:無形資産に対する権利と、個人データを処理する際の義務。

批判的分析

長所

  • 法学部生以外のために設計されている。 ビジネス、経営、会計の学生を念頭に置いて書かれたという出版社の説明は、構成にも表れている。法的ルールはビジネス・シナリオを通じて導入され、章題も企業の立場から立てられている(「企業の」責任、「会社の財務に関する義務」など)。
  • 評価への備えが組み込まれている。 法の学び方を扱う冒頭章とその模範解答、オンラインに解答例がある章末の問題形式・論述形式の練習問題によって、本書は独習や試験準備に向いている。法の科目を履修するビジネス系の学生にとって、これはしばしば最大の難関である。
  • 一冊で幅広く扱う。 法制度、契約、不法行為、会社法、代理、雇用法、知的財産、データ保護を扱っており、一冊で通年のビジネス法科目を支えられる。
  • 補助教材。 出版社は、判例のフラッシュカード、フィードバック付きの自己テスト、法令に関する追加資料をオンライン教材として挙げている。文献案内には書籍や論文に加えてウェブサイトやその他のオンラインの情報源も含まれる。

短所

  • 法域が限定されている。 本書はイングランド法についての本であり、スコットランドや米国を含む他の法体系の学生には、その地域の教科書なしでは役立つ範囲が限られる。
  • 変化の速い分野で古くなっている。 この版は2020年5月、ブレグジットの移行期間終了前、そしてその後の雇用法やデータ保護法の改正の前に刊行された。第7部と第8部の制定法に関する内容は現行法と照合すべきである。
  • 深さにむらがある。 契約と雇用が24章のうち11章を占める一方、知的財産とデータ保護は一章を共有するだけであり、コーポレート・ガバナンスそのものは章題に現れない。

コースにおける位置づけ

マーソンとフェリスの本書は、ビジネス法・ガバナンスのコースにおける1年次向けの教科書であり、アダムズ、キャプラン、ロックウッドの Law for Business Students と並ぶ選択肢である。後者もまた、ビジネスや経営を学ぶ学生向けにイングランド法を紹介する入門書で、契約、過失、雇用、事業組織を扱う。コースではどちらか一方を採用するのが普通である。マーソンとフェリスは評価のためのスキルとシナリオに基づく学習をより重視しているので、初めて法を学ぶことに不安を抱く学生に向いている。

クラークソンとミラーの Business Law: Text and Cases は、米国法のもとで似たテーマを判決の抜粋とともに扱っており、比較のための作業にのみ役立つ。本書の後、コースは会社法とガバナンスへ進む。クリスティン・マリンの Corporate Governance は取締役会、株主、ガバナンス・コードを扱う。マーソンとフェリスはこのテーマを会社の運営と経営の中で扱うにとどまる。Gower Principles of Modern Company Law は英国会社法の詳細な体系書で、第5部の内容をはるかに先まで進める。エヴァ・ミヒェラーの Company Law: A Real Entity Theory は、上級段階の学習のために会社についての理論的な説明を提供する。

本書の使い方

本書は法学の予備知識を前提とせず、法の科目を一つか二つ履修するビジネス、経営、ファイナンス、会計の学生に向いている。

  • 第1章から始める。 この章は法の学び方と試験・課題で良い成績を収めるための指針を示す。各評価の前には、その例題と模範解答に立ち返るとよい。
  • 多くの科目で中核となる部分: 枠組みとしての第2部(第2–4章)、続いてほとんどのビジネス法科目が詳しく扱う契約の第3部(第5–10章)。
  • シラバスに合わせて選ぶ: 不法行為(第4部)、会社法(第5部)、雇用(第7部)はそれぞれ大きなまとまりで、多くの科目はそのうち一つか二つを扱う。代理(第18章)は短く、会社法と自然につながる。第24章は入門にとどまる。

先へ読み進める前に各ビジネス・シナリオに取り組み、オンラインの解答例を確認する前に章末の問題に挑戦するとよい。復習には判例のフラッシュカードを使う。雇用とデータ保護の制定法は頻繁に変わるので、主要な規定は最新の資料で確認し、2020年以降に法が変わった箇所を書き留めておくとよい。