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Research Methods in Anthropology: Qualitative and Quantitative Approaches(人類学の研究方法――質的・量的アプローチ) cover

人類学

人類学

Research Methods in Anthropology: Qualitative and Quantitative Approaches(人類学の研究方法――質的・量的アプローチ)

H. Russell Bernard; Amber Wutich

英語原題: Research Methods in Anthropology: Qualitative and Quantitative Approaches

研究デザインからデータ収集、質的・量的分析まで、人類学の研究プロセス全体を扱う包括的な方法論の教科書。率直で語りかけるような文体で書かれ、インタビュー、観察、体系的データ収集を並べて扱う。アンバー・ウティッチを共著者に迎えた第7版では倫理の章が加えられている。

前提知識: 人類学または他の社会科学の入門授業を修了していることを前提とする。統計の章は基本原理から始まる。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Bernard, H. R., & Wutich, A. (2026). Research Methods in Anthropology: Qualitative and Quantitative Approaches (7th ed.). Bloomsbury Academic.

章の要約

第7版は25章、五つの付録、参考文献、索引から成り、約744ページに及ぶ。出版社は本書を「三部構成」と説明し、研究の三つの構成要素、すなわち研究デザイン、データ収集、データ分析をカバーするとしている。各章の題はこの三つのグループに自然に分かれ、以下の要約は目次に沿っている。どの章がどの部に属するかを出版社は述べていない。

第1–8章:基礎、デザイン、サンプリング

  • **第1章:人類学と社会科学(Anthropology and the Social Sciences)と第2章:社会調査の言語(The Language of Social Research)**は、この分野とその語彙を紹介する。出版社は、太字の重要用語が社会調査の語彙に学生を導くと述べている。
  • **第3章:調査の準備(Preparing for Research)と第4章:研究デザイン(Research Design)**は計画段階を扱う。この版では「研究計画書を書く技術」についての議論が新たに加わった。
  • **第5章:実験と実験的思考(Experiments and Experimental Thinking)**は実験と実験的思考を取り上げる。
  • **第6章:倫理と人類学の実践(Ethics and the Conduct of Anthropology)**は今版の新章で、出版社によれば、人類学者が研究で直面する課題とその対処法を学生に案内する。
  • **第7章:確率サンプリング(Probability Sampling)と第8章:非確率サンプリング(Nonprobability Sampling)**は二つのサンプリングの系統を示す。

第9–16章:データの収集

  • **第9章:インタビューとフォーカスグループ(Interviewing and Focus Groups)と第10章:質問票(Questionnaires)**は、会話に基づく手段と調査の手段を扱う。
  • **第11章:文化領域データの収集(Collecting Cultural Domain Data)と第12章:社会ネットワークデータの収集(Collecting Social Network Data)**は、出版社が今版で拡充されたとする二つの章で、最先端の方法と古典的な方法の両方の実践的技能を提供する。
  • **第13章:尺度と尺度構成(Scales and Scaling)**は尺度と尺度構成を扱う。
  • 第14章:参与観察(Participant Observation)、第15章:フィールドノートとデータ管理(Field Notes and Data Management)、**第16章:直接観察(Direct Observation)**が、本書の観察の中核をなす。

第17–25章:分析と執筆

  • **第17章:データ分析入門(Introduction to Data Analysis)**が最後のグループを開く。
  • **第18章:文化領域データの分析(Analyzing Cultural Domain Data)と第19章:ネットワークデータの分析(Analyzing Network Data)**は、第11・12章に対応する。
  • 第20–22章は、テキストを三章で扱う。テキスト分析I(テーマ・コーディング、グラウンデッド・セオリー、内容分析)、テキスト分析II(言説分析)、テキスト分析III(分析の論理)。
  • **第23章:一変量・二変量分析(Univariate and Bivariate Analysis)と第24章:多変量分析(Multivariate Analysis)**は統計の章である。
  • **第25章:論文の書き方(On Writing Up)**は新章で、出版社によれば、査読付き雑誌に論文を掲載するための基本を紹介する。

付録は四つの統計表(正規曲線下の面積、スチューデントの t 分布、カイ二乗分布、有意水準0.05のF表)と付録E「フィールドワーカーのための資料」から成る。出版社は後者を、倫理規程、統計パッケージ、研究雑誌、地域ファイルについての学生向け補助資料集と説明している。

主要概念

デザインとサンプリング(第1–8章)

  • 研究デザインと計画書の執筆:プロジェクトを計画し、説得力をもって記述すること。
  • 実験と実験的思考:第5章。
  • 研究倫理:新設の第6章。
  • 確率サンプリングと非確率サンプリング:第7–8章。

データ収集(第9–16章)

  • インタビュー、フォーカスグループ、質問票:第9–10章。
  • 文化領域データと社会ネットワークデータ:第11–12章。
  • 参与観察、フィールドノート、直接観察:第14–16章。

分析と執筆(第17–25章)

  • テーマ・コーディング、グラウンデッド・セオリー、内容分析、言説分析:第20–21章。
  • 一変量・二変量・多変量分析:第23–24章。
  • 査読付き出版のための執筆:第25章。

批判的分析

長所

  • 一冊での幅広さ。 出版社は本書を質的・量的方法の概観と呼んでおり、目次もそれを裏づける。インタビュー、観察、サンプリング理論、ネットワーク・領域データ、テキスト分析、多変量統計にそれぞれ独立した章がある。
  • 親しみやすさを意図した文体。 出版社は、Bernardの「紛れもない会話調の文体」、太字の重要用語、本文の考えを敷衍するコラムを挙げている。
  • 実用的な付属物。 フィールドワーカー向け資料の付録と、著者が作成した試験問題集(各章に選択式30問、記述式10問、討論10問)を含む教員用ガイドを備えた付属ウェブサイトにより、授業用教科書として使いやすい。
  • 現在の実践への配慮。 倫理と論文執筆の新章、研究計画書の書き方の新しい議論、拡充された文化領域・ネットワークデータの章は、第7版が明示する追加点である。

短所

  • 分量と範囲。 約744ページ、25章という規模は、大半の授業が一学期で扱える範囲を超えており、教員も学生も章を選ばなければならない。
  • 方法ごとに一章。 本書は研究過程全体を概観するため、インタビュー(フォーカスグループと併せて)、質問票、参与観察など、ほとんどの個別の方法は一章ずつしかなく、例外はテキスト分析で、三章がある。民族誌の執筆やフィールドノートの実践のように一つの方法を深く学びたい読者は、専門書が必要になる。
  • 統計の部分。 第23–24章と付録A–Dにより、本書には統計的な作業が含まれる。質的研究の背景のみの学生は、そのための時間を見込むべきである。

コースにおける位置づけ

一覧のなかで最も幅広い方法論の教科書で、特定のフィールドワークの流儀の手引きではなく、一般的な参照書である。より焦点を絞った本が補い合う。MaddenのBeing Ethnographicはフィールドワークを技法の集まりであると同時に世界の中での存在の仕方として扱い、HammersleyとAtkinsonのEthnography: Principles in Practiceは民族誌を再帰的な過程として提示する。FettermanのEthnography: Step-by-Stepは段階を追ってプロジェクトを案内し、Emerson、Fretz、ShawのWriting Ethnographic Fieldnotesは記録と執筆に集中する。民族誌に加えてサンプリング、構造化されたデータ収集、統計が必要なプロジェクトでは、BernardとWutichの本に頼るとよい。

Writing Cultureは民族誌的権威が文章を通じてどう生み出されるかを検討するが、本書の内容はデザインから分析までの手順に集中しているため、両者は組み合わせて読むと有益である。

本書の使い方

人類学や社会科学の入門科目を履修済みで、これから研究プロジェクトを設計する学生に向く。実際の進め方は、まず第1–4章と第6章を読み、次にプロジェクトに合うデータ収集の章(インタビューと観察の研究なら第9・14・15章、調査なら第10・13章、領域やネットワークの系統的データなら第11・12章)を選び、続いて対応する分析の章を読む。統計の章は必要になるまで置いておいてよい。

執筆の段階では第25章と新しい研究計画書の議論を使い、付録Eをさらなる読書や道具のための案内として使う。方法論の授業は章の順に進められるが、独習の読者はそのなかから道筋を選ぶべきである。