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An Introduction to Mechanics(力学入門) cover

物理学

物理学

An Introduction to Mechanics(力学入門)

Daniel Kleppner; Robert Kolenkow

英語原題: An Introduction to Mechanics

物理学を得意とする大学1〜2年生向けに書かれた、微積分を用いる本格的なニュートン力学の教科書。ベクトルと運動学から剛体の運動や特殊相対論までを丁寧に展開し、公式への代入だけでは解けない例題と演習問題で知られる。

前提知識: 大学の基礎物理学と1変数の微積分に習熟し、ベクトルと簡単な微分方程式に触れていること。

難易度レベル
上級
学術レベル
学部
classical mechanicsnewtonian dynamicscalculus-based physicsproblem solvinghonors physics教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Kleppner, D., & Kolenkow, R. (2013). An Introduction to Mechanics (2nd ed.). Cambridge University Press.

章の要約

第2版は14章、566ページで、序文、「To the Teacher」と題した教員向けの覚え書き、一部の問題のヒント・手がかり・答え、物理・天文データの付録を備える。出版社は、数学の基礎を持つ1・2年次の学部生向けに再構成された版であり、初版の特徴である多くの例題、難しい問題、豊富な図版を保っていると説明している。章はベクトルと運動学から、力学、回転を経て相対論へと進む。

第1–2章:Vectors and Kinematics/Newton's Laws

運動を記述する数学から始め、続いて法則そのものに進む。冒頭の章には微分量(differentials)の節があり、最初のページから微積分が使われることがわかる。

第3–5章:Forces and Equations of Motion/Momentum/Energy

力を運動方程式として整え、続いて本書の大部分を支える二つの保存原理、運動量とエネルギーを扱う。

第6章:Topics in Dynamics

保存則と回転の扱いの間に置かれた、力学の発展的な話題の章。

第7–8章:Angular Momentum and Fixed Axis Rotation/Rigid Body Motion

回転はまず固定軸の場合を導入し、次に一般の剛体運動へ拡張される。

第9章:Non-Inertial Systems and Fictitious Forces

加速系や回転系での運動と、そこに現れる慣性力(見かけの力)を扱う。

第10–11章:Central Force Motion/The Harmonic Oscillator

中心力運動は軌道の舞台であり、調和振動子は後半の独立した章で扱われる。

第12–14章:The Special Theory of Relativity/Relativistic Dynamics/Spacetime Physics

最後は相対論の3章で、特殊相対性理論、相対論的力学、そして時空物理の章である。出版社は、新しい例題に取り入れた最近の話題としてブラックホールも挙げている。

主要概念

  • ベクトルと微分量:運動を記述するための数学的道具(第1章)。
  • 運動方程式:力に適用されるニュートンの法則(第2–3章)。
  • 運動量とエネルギーの保存:本書の大部分を整理する原理(第4–5章)。
  • 固定軸回転と剛体運動:広がりのある物体の角運動量(第7–8章)。
  • 慣性力:非慣性系に現れる見かけの力(第9章)。
  • 中心力と調和振動子:第10–11章。
  • 特殊相対論と時空:第12–14章。

批判的分析

長所

  • 例題と難しい問題。 出版社は多数の例題、難しい問題、豊富な図版を強調している。本書には241題の演習問題と675点の白黒図がある。
  • 独習への支援。 第2版には一部の章末問題に対する「Hints, Clues and Answers」の節が加わり、難しい問題に一人で取り組みやすくなっている。教員向けには解答集がある。
  • 更新された例題。 出版社によれば、レーザーによる原子の減速、系外惑星、ブラックホールなど最近の進展を取り込んだ新しい例題がある。
  • 再構成された構成。 出版社は、考えの流れを良くするためにこの版が再構成されたと述べている。

短所

  • 力学のみ。 内容はニュートン力学と相対論に限られ、熱物理、波動、電磁気学は扱わないため、入門物理の教科書一冊の代わりにはならない。
  • 初学者には難しい。 数学の基礎がしっかりした学生を対象としており、難しい問題は穏やかな入門を求める読者向けではない。
  • 目次にラグランジュ・ハミルトン形式がない。 解析力学のコースを予定する学生は、別の資料が必要になる。

コースにおける位置づけ

入門物理のコースの中で、Kleppner & Kolenkowはより要求水準の高い力学書である。HallidayのFundamentals of Physics、YoungのUniversity Physics、TiplerとMoscaのPhysics for Scientists and Engineers、SerwayとJewettのPrinciples of Physicsのような微積分ベースの総合的な教科書は、入門物理全体をよりゆるやかなペースで扱う。HewittのConceptual PhysicsとOpenStaxのCollege Physics 2eは、数学を抑えた代数ベースまたは概念中心の最初のコースである。Kleppner & Kolenkowは、標準的な総合書を手元に置きつつ、力学をより深く学びたい学生に向く。

問題演習には、ヒントと完全な解答付きの難問集であるGnädig、Honyek、Rileyの200 Puzzling Physics Problemsが自然な組み合わせになる。FeynmanのLectures on Physicsは同じ題材に概念的な視点を与える。このコースの先では、TaylorのClassical Mechanicsのような中級テキストがラグランジュ・ハミルトン形式へと続く。

本書の使い方

入門物理を終え、1変数微積分に慣れている、意欲のある1・2年次の物理・工学・数学の学生向けである。ベクトルや簡単な微分方程式に触れていれば有利である。

1学期のコースでの実践的な進め方:第1–5章を順に進める。ベクトル、ニュートンの法則、保存原理がそれ以降すべての土台だからである。第7–9章で回転と非慣性系を学び、第10–11章と相対論の章(第12–14章)のどちらを取るかはコースに応じて選ぶ。まず序文と短い「To the Teacher」を読んで著者の意図を確認する。問題は飛ばさないこと。問題こそ本書の要点である。まず自力で解き、選ばれた問題については巻末のヒントと手がかりを参照し、最後に答えを確認する。

代数ベースの課程でしか力学に触れていない読者は、まずベクトルと微積分を復習してから第1章に入るとよい。第1章の微分量の節が、以降の章が頼る微積分を導入している。核を終えた学生は回転の章(第7–8章)に戻って章末問題を二周目として解くことができる。本書の演習問題は14章にわたって計241題ある。