01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Purcell, E. M., & Morin, D. J. (2013). Electricity and Magnetism (3rd ed.). Cambridge University Press.
章の要約
第3版は約850ページで、11章、問題の解答を収めた部分(586–761ページ)、付録11本(A–K)、そして3つの版すべての序文からなる。デイヴィッド・モリンが、エドワード・パーセルが50年前に初めて刊行した教科書を改訂したもので、この版ではガウス単位系からSI単位系に改められている。出版社の説明によれば、本書は「非伝統的なアプローチ」をとり、磁気を相対論的効果として導き、数学は必要となる物理とあわせて導入し、巨視的な現象は背後にある微視的な物理から導かれる。以下の要約は、章題、各章のページ数、およびこの説明に基づくものであり、個々の節の内容までは述べない。
第1章:静電気学:電荷と場
冒頭の章(約57ページ)は電荷と電場を扱う。第2章と第3章は、ポテンシャルと導体へと静電気学の流れを続ける。
第2章:電位
約66ページを電位に充てた章。
第3章:導体まわりの電場
導体まわりの電場を扱う約53ページ。
第4章:電流
電流を扱う約58ページ。出版社は、回路を本書が扱う標準的な話題の1つに挙げている。
第5章:運動する電荷の場
運動する電荷がつくる場を扱う約42ページの章。出版社は、磁気が相対論的効果として導かれると述べており、この章が「磁場」の章の直前に置かれていることはその方針に合致する。背景を確認するには付録G「特殊相対性理論の短い復習」を参照するとよい。
第6章:磁場
磁場を扱う約65ページで、本書の中でも長い章の1つである。
第7章:電磁誘導
電磁誘導を扱う約46ページ。
第8章:交流回路
交流回路を扱う約42ページ。
第9章:マクスウェル方程式と電磁波
主要な章の中で最も短い章(約36ページ)で、マクスウェル方程式と電磁波を組み合わせて扱う。
第10–11章:物質中の電場/物質中の磁場
約57ページと約63ページの2つの章が、物質中の電場と磁場を扱う。巨視的な現象を背後の微視的な物理から導くという出版社の説明が当てはまるのはここである。
巻末:解答と付録
586–761ページには問題の解答が収められている。付録は、SI単位系とガウス単位系の違い、よく使う量のSI単位、単位換算、SI式とガウス式、単位系間の厳密な関係、曲線座標、特殊相対性理論の短い復習、加速された電荷による放射、超伝導、磁気共鳴、役立つ公式を扱う。
主要概念
第1–3章:静電気学
- 電荷と場:第1章「静電気学:電荷と場」の主題。
- 電位:第2章が独立した話題として扱う。
- 導体:第3章が導体まわりの電場を扱う。
第4–6章:電流と磁気
- 電流:第4章。
- 運動する電荷の場:第5章。磁場の章に先立つ。
- 磁場:第6章。
第7–9章:誘導、回路、波動
- 電磁誘導:第7章。
- 交流回路:第8章。
- マクスウェル方程式と電磁波:第9章。
第10–11章と付録:物質と単位
- 物質中の場:電場(第10章)と磁場(第11章)。
- SI単位系とガウス単位系:付録A、D、Eが2つの体系を比較し、関係づける。
批判的分析
長所
- 磁気への独自の道筋。 出版社は、磁気が相対論的効果として導かれると説明している。「磁場」の前に運動する電荷の場を扱う専用の章(第5章)があり、付録Gに相対論の復習があることは、この説明に合致する。
- 必要に応じて導入される数学。 出版社によれば、数学の概念は関連する物理の話題と並行して導入されるため、読み始める前にベクトル解析をすべて済ませておく必要はない。曲線座標の付録(付録F)もある。
- 豊富な練習と解答の掲載。 出版社は592の演習問題、614の図、例題、各章末の応用を挙げている。問題の解答は本書に掲載されており、H. ヘンリー・ストロークが『Physics Today』の書評で、解答は本文の約4分の1に相当し、特に独習にとって「大いに歓迎できる」ものだと述べている。同書評は、多くの明快な議論と、各章末の要約にも言及している。
- 単位系への配慮。 以前の版がガウス単位系を用いていたため、5つの付録(A–E)が違いを説明し換算を示している。他の書籍や論文でガウス単位系の式に出会う読者の助けとなる。
短所
- 波動と放射の扱いは簡潔。 電磁波はマクスウェル方程式と1つの章を共有し(約36ページ)、加速された電荷による放射、超伝導、磁気共鳴にはそれぞれ4〜5ページの付録があてられている。放射や波動をより詳しく扱いたい課程では、より進んだ教科書が必要になるかもしれない。
- 分量と前提知識。 11章で約850ページ、そのうち数章は55〜66ページに及び、取り組みには相応の覚悟が要る。磁気への相対論的な道筋は特殊相対性理論にある程度なじんでいることも前提とする。付録Gには8ページの復習がある。
- 物理の最初の入門ではない。 出版社は話題を標準的な入門的内容と説明しているが、通常想定される前提知識(微積分を用いた力学と多変数微積分)から、本書は1年次の物理の代わりではなく、その後に読むものと位置づけられる。
コースにおける位置づけ
電磁気学の書単の中で、パーセルとモリンは電気と磁気の最初の本格的な課程の主教材である。これに先立って、あるいは並行して読める本が2冊ある。OpenStaxの『University Physics Volume 2』は無料の微積分ベースの入門教科書で、その大半がクーロンの法則から電磁波までを扱う。フライシュの『A Student's Guide to Maxwell's Equations』は4つの方程式を1つずつ説明する短いガイドで、場の数学が抽象的に感じられる読者の穏やかな伴走役になる。
その後に進む本としては、グリフィスの『Introduction to Electrodynamics』が上級学部生向けの電磁気理論の包括的な扱いであり、ジャクソンの『Classical Electrodynamics』は場、放射、荷電粒子の力学を厳密に扱う大学院レベルの教科書である。ビッテンコートの『Fundamentals of Plasma Physics』は専門的な上級書で、多くの読者にとっての次の一歩ではない。
本書の使い方
本書は、微積分を用いた入門物理の課程を終え、多変数微積分も多少学んだ学生に向いている。静電気学の第1–3章から始め、次に電流の第4章に進む。特殊相対性理論になじみがなければ、第5章の前に付録Gを読むとよい。
実践的な進め方:
- 中核: 第1–7章と第9章が、電荷からマクスウェル方程式に至る筋道をなす。時間が足りなくても第5章は読むこと。出版社が述べる磁気への相対論的アプローチは、運動する電荷の場によって準備されるからである。
- 回路と物質: 第8章(交流回路)は回路が必要になったときに読めばよい。第10–11章(物質中の場)は、場の理論が身についてから続ける。
- 付録: ガウス単位系の教科書と比べるときはA–E、曲線座標が出てきたらF、H–Jは短い発展的読み物として使う。
- 問題: 掲載された解答を見る前に演習問題を解くこと。解答部分は最初に頼るものではなく、独習の確認に使う。演習問題の教員用解答は出版社のウェブサイトから入手できる。
