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Republicanism: A Theory of Freedom and Government(共和主義――自由と統治の理論) cover

哲学

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Republicanism: A Theory of Freedom and Government(共和主義――自由と統治の理論)

Philip Pettit

英語原題: Republicanism: A Theory of Freedom and Government

フィリップ・ペティットが、リベラリズムとコミュニタリアニズムに代わる共和主義の政治理論を本格的に示した著作。非支配としての自由という伝統的な共和主義の考え方を掘り起こし、消極的自由・積極的自由と対比したうえで、この理想に立つ国家に必要な制度、政策、民主主義の形を論じる。

前提知識: リベラリズムと自由の概念を扱う政治哲学の入門授業を修了していることを前提とする。

難易度レベル
上級
学術レベル
上級
political theoryrepublicanismfreedom as non-dominationdemocracymonograph

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Pettit, P. (1999). Republicanism: A Theory of Freedom and Government. Oxford University Press.

章の要約

本書は328ページで、「オックスフォード政治理論」叢書に属する。序論と二つの主要な部、そして結びの二編から成る。第1部は共和主義的な自由概念の盛衰をたどり、それが再び政治の中心的理想となるべきだと論じる。第2部は、その理想を実現するために政策、憲法設計、規制、国家と市民社会の関係に何が求められるかを問う。この項目が対象とするのは1999年の刷で、本書の初版は1997年である。

序論

冒頭の14ページで本書の課題が示される。現代の政治思想は消極的自由と積極的自由の区別を軸に組み立てられてきたが、本書は近年の議論を支配してきた自由主義的・共同体主義的な理論に代わるものとして、第三の、共和主義的な自由概念を提案する。

消極的自由と積極的自由以前

この章は、非支配としての自由を、長い共和主義の伝統の中心にある概念として提示し、非干渉としての自由や自己支配としての自由と対置する。共和主義者は、他者の恣意的な意志に服する者を、実際に干渉されていなくても不自由とみなし、恣意的でない法は自由と両立するとみなした。また、ホッブズが共和主義の批判者に対抗して非干渉の自由概念を導入した経緯と、ベンサムやペイリーがそれを受け入れられるものにした経緯も述べられる。

非支配としての自由

ここで概念が定義される。干渉は、影響を受ける人々の利害や考えに従うよう強いられていないとき恣意的であり、ある者が他者の選択の一部について恣意的に干渉する能力を持つとき、その者は他者を支配している。支配は干渉なしに成り立ちうるし、干渉も支配なしに成り立ちうる。この章は、この理想が混乱したものではなく、程度を持ち、実現不可能なほど過大でもないと論じる。

政治的理想としての非支配

この章は、非干渉との比較を通じて、この理想の価値を論じる。非支配を最大化すれば、不確実性の不在、強者に戦略的に従う必要の不在、社会的従属の不在が促進される。それはロールズの意味での基本財とされ、国家によって追求されるのが最善であり、遵守すべき制約ではなく促進すべき価値として位置づけられ、その制度的な性格が強調される。

自由、平等、共同体

第1部の最後のこの章は、非支配としての自由が、構造的平等を支持するが物質的平等は支持しない平等主義的な善であり、また、ある人が属する脆弱な集団の他の成員が享受している場合にのみその人にも実現されうるという意味で共同体主義的な善でもあることを示す。

共和主義の目的:原因と政策

第2部は、この理想の政策的内容から始まる。共和主義は、国家に不満を表現するための多元的な言語を与え、対外防衛、国内の保護、個人の自立、経済的繁栄、公共生活の五つの領域に含意を持つ。この章は、それを固定された設計図ではなく、政策のための研究プログラムとして提示する。

共和主義の形式:立憲主義と民主主義

国家は、統治そのものによる支配にも備えなければならない。この章は、法の支配、権力分立、反多数決主義的な保障を論じ、さらに、熟議的で包摂的で応答的であり、人民の同意ではなく、政府の行為に異議を唱える人民の能力に基づく「異議申し立て可能な民主主義」を提案する。

共和国の抑制

人間の本性が不完全であるとき、共和国を運営する者をどのように抑制できるか。この章は、悪党の統制を軸にする戦略と、適切な行為者の選別と悪党でない者に向けた制裁の設計を軸にする戦略とを対比し、尊重と軽蔑による評判に基づく制裁に中心的な役割を与える。

共和国の教化

法的な共和国には共和主義的な市民規範が必要である。この章は、広範な礼節が必要な三つの理由を挙げる。他者が規範的な理由で自分を尊重してはじめて人は非支配を確信できること、共和国は新たに表明された利害に敏感でなければならないこと、当局だけではあらゆる違反を発見できないことである。

共和主義:命題による要約;共和主義:後知恵による再考

本書は、理論を命題の形で簡潔に述べたもの(271–282ページ)と、議論を振り返る考察(283–305ページ)で終わる。

主要概念

第1部:自由

  • 非支配としての自由:他者の恣意的な干渉の能力のもとに置かれていないという意味での自由。
  • 恣意的な干渉:影響を受ける人々の利害や考えに従うよう強いられていない干渉。
  • 干渉なき支配:主人が干渉する能力を持つだけで自由が奪われるということ。
  • 基本財:ほかに何を望むにせよ、人が望む理由を持つ財。

第2部:制度

  • 異議申し立て可能な民主主義:同意ではなく、政府の決定に異議を唱える人民の能力によって規定される民主主義。
  • 立憲主義的条件:法の支配、権力分立、反多数決主義的な保障。
  • 評判に基づく制裁:尊重と軽蔑によって行動を律するもので、「見えざる手によるかのように」働く。
  • 礼節:法的な共和国を社会的な現実にする市民規範。

批判的分析

長所

  • 明快な二段階の構成。 概念と歴史を扱う第1部と、制度を扱う第2部が分けられているため、読者は理想を評価してから、その上に築かれた政策プログラムを評価できる。
  • 具体的な対抗者に対する論証。 各章は、非支配をバーリン流の非干渉や自己支配と対置し、ホッブズ、ベンサム、ペイリーと対置し、ロールズの基本財の考えを用いている。理想は比較を通じて擁護される。
  • 作り込まれた制度プログラム。 第2部は理想にとどまらず、政策領域、憲法上の条件、民主主義のモデル、官職者への抑制、市民規範へと進み、政策上の結論は経験的情報に左右されると明言している。
  • 復習に役立つ工夫。 命題による要約と後の考察は、主張の簡潔な表明と、著者が議論をどう再考したかを示している。

短所

  • 鍵となる区別に異論がある。 『スタンフォード哲学百科事典』は、非支配とは安定した非干渉をよりわかりにくく言い換えたにすぎないという一般的な反論を記録している(Goodin、Carter、Kramerなどが挙げられている)。また、LarmoreやWallは、非干渉にはそれ自体の価値があると論じている。この論争を視野に入れて読むべきである。
  • 設計図ではなくプログラム。 著者自身の説明では、政策に関する章は経験的な詳細で補われるべき大まかな輪郭を示すにとどまる。確定した政策結論を求める読者は、概略しか見いだせない。
  • 国家中心の範囲。 制度に関する議論は国家を枠組みとしている。グローバルな正義や移民の問題は、Pettitの後の著作(2010、2012、2014年)で論じられており、『スタンフォード哲学百科事典』がそれを引いている。
  • 特定の論争を前提にしている。 冒頭は消極的/積極的自由の区別を出発点とし、議論は自由主義と共同体主義の理論に対して展開されるので、これらの立場に不案内な読者は入門書を併読する必要がある。

コースにおける位置づけ

本書は、共和主義という代替案を示すこのコース唯一の本格的な著作なので、入門書のあとに読むのがよい。David Millerの短い入門書は権威、民主主義、自由、社会正義を扱い、基本的な語彙を与える。Jonathan Wolffの問いごとに進む入門書とMichael Sandelの事例に基づく本は、国家権力の正当化と正義論についてさらなる準備になる。

最も自然な組み合わせはJohn Rawlsの『政治的リベラリズム』で、これは読書リストにある主要な自由主義側の対照である。Pettitはロールズから基本財の考えを借りながら、別の理想を論じているので、両者を併読すれば、共和主義と自由主義のアプローチがどこで分かれるかがわかる。『ズーポリス』(Zoopolis)は、政治理論を人間と動物の関係へ広げた後発の書で、方法ではなく主題において対照をなす。

本書の使い方

本書は、政治哲学の入門科目を終え、消極的/積極的自由の区別を知っている学生に向いている。少なくとも第1部は、順に読むべき研究書である。

実際的な進め方としては、序論とそれに続く三つの章(約100ページ)を精読する。残りはすべて、支配の定義と非干渉との比較に依存しているからである。そのあと「自由、平等、共同体」を読む。第2部は関心に応じて選ぶ。民主主義論なら「共和主義の形式」、制度設計なら「共和国の抑制」と「共和国の教化」である。命題による要約は、第2部に入る前に地図として一度読み、最後にもう一度読む。最後の考察は任意である。

有益な練習としては、干渉なき支配と支配なき干渉のそれぞれについて自分で例を挙げること、バーリン流の非干渉論の反論と本章の答えを述べること、異議申し立て可能な民主主義を政治哲学入門書の民主主義論と比較することが挙げられる。