01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Sosa, E. (2009). A Virtue Epistemology: Apt Belief and Reflective Knowledge, Volume I. Oxford University Press.
章の要約
本書は小ぶりな研究書で、書名に「第1巻」と明記されている。六つの章と一つの付録からなり、本文は約140ページである。出版社の紹介は、これを知識と懐疑論の問題への新しいアプローチとして位置づけている。知識には動物的知識と反省的知識の二つの水準があり、それぞれが人間に固有の達成として扱われる。これを支えるのが徳認識論であり、紹介文はそれをアリストテレス、アクィナス、リード、とりわけデカルトの伝統に置いている。この枠組みはさらに、さまざまな懐疑論、直観の性質と身分、認識的規範性に適用される。
第1章:夢と哲学
冒頭の章(pp. 1–21)は夢と哲学を結びつける。出版社が懐疑論を強調していることからすれば、この章は本書が懐疑論の問題へ入る入口である。
第2章:徳認識論
表題と同名の章(pp. 22–43)で、書名が指す立場が述べられる。この立場は以降の章で適用される。
第3章:直観
直観を扱う章(pp. 44–69)。出版社は、直観の性質と身分を、この枠組みが解明に用いられる三つの問題の一つとして挙げている。
第4章:認識的規範性
認識的規範性を扱う章(pp. 70–91)。出版社の紹介が挙げる二つ目の応用である。
第5章:徳、運、功績
この章(pp. 92–112)は題に徳・運・功績を並べ、徳に基づく知識の説明を、信念における成功がどのように信じる人の功績とされるのかという問いに結びつける。
第6章:基準の問題
最後の章(pp. 113–133)は基準の問題、すなわち、すでに知識を前提にすることなく知識はどのように始まりうるのかという古くからの問題を扱う。
付録
第6章の後に、約9ページの短い付録(pp. 134–142)が置かれている。
主要概念
第1–2章
- 動物的知識と反省的知識:出版社の紹介で区別される二つの知識の水準で、それぞれが人間に固有の達成とされる。
- 徳認識論:書名が示すアプローチで、行為者の能力に訴えて知識を説明する。
- 懐疑論:夢を通して取り上げられる一群の問題で、この枠組みが応答しようとするもの。
第3–6章
- 直観:直観の身分は、この枠組みが解明に用いられる問題の一つである。
- 認識的規範性:信念と知識の評価的な側面。
- 徳・運・功績:第5章の題がまとめている三つの概念。
- 基準の問題:終章で扱われる問題。
批判的分析
長所
- 一つの枠組みを複数の問題に適用する。 出版社は、同じ二水準の説明が懐疑論、直観、規範性に用いられると強調しており、章の順序もそれに沿っている。まず懐疑論の問題、次に説明そのもの、そのあとにその応用である。
- 簡潔である。 六章で150ページに満たず、数回で読み通せる分量で体系的な立場を述べているため、より長い論述と直接比べやすい。
- 長い伝統の中に位置づけられている。 紹介文は、この見解をアリストテレス、アクィナス、リード、デカルトに結びつけている。読者は近年の論争への応答としてだけでなく、歴史的な着想の展開としても読むことができる。
短所
- 第1巻と明記されている。 書名に「第1巻」とあるとおり、この説明はより大きな計画の一部であり、各主題の十全な展開を求める読者は、論述が本書の外へ続くことを予想しておくべきである。
- 説明の余地が小さい。 各章は約20ページで、どの主題も簡潔に扱われる。直観、規範性、基準の問題を扱う章は、いずれも膨大な文献を短い紙幅で相手にしている。
- 入門書ではない。 入門的な授業ではせいぜい提起されるにとどまる問題を扱い、「適切な信念」や「反省的知識」といった専門的な語彙を用いる。現代認識論をすでに知っている読者向けである。
コースにおける位置づけ
ソサは認識論の書籍リストのうち、大学院レベルの側に属する。その前の段階は教科書的な本が担う。ノア・レモスの簡潔な入門は、主要な知識論・正当化論を一つずつ、最も強い反論とともに述べる。ロバート・オーディの体系的な入門は、知識と正当化の源泉から構造、分析、範囲へと進み、懐疑論を最後に扱う。ジェニファー・ネーゲルの小冊子は、知ることと真なる信念の違いや懐疑論的議論の働きを問う。ダンカン・プリチャードの教科書は、学習用の問いを備えた自己完結的な最初のコースである。
これらのいずれかを読んだ後でソサを読むと、技能と成功を中心に据えた、十分に練られた積極的理論に出会える。リストにあるもう一冊の大学院レベルの本、ティモシー・ウィリアムソンの『Knowledge and Its Limits』は、知識は分析できず基本概念として扱うべきだと論じる。徳に基づく説明と知識優先の説明を対比するため、二冊を続けて読むのがよい。
本書の使い方
知識の分析、ゲティア問題、懐疑論を含む認識論の中級コースを終えた大学院生や、上級の学部生に向く。標準的な論争になじんだあとで読むほうがよく、最初にそれらに触れるための本ではない。
進め方の例:まず第1章と第2章を続けて読む。夢の懐疑論という背景と立場の表明は一体のものだからである。次に、直観と規範性のどちらがコースにとって重要かに応じて、第3章と第4章をどちらの順でもよいので読む。第5章(徳、運、功績)は、知識と運の関係についての教科書の記述と並べて読むとよい。最後に第6章(基準の問題)を読み、付録は最後に参照する。各章で二つの知識水準がどのように適用されているかをノートに取り、得られた立場を知識優先の立場と比べるとよい。
