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Essential Epidemiology: An Introduction for Students and Health Professionals(エッセンシャル疫学:学生と医療専門職のための入門) cover

医学

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Essential Epidemiology: An Introduction for Students and Health Professionals(エッセンシャル疫学:学生と医療専門職のための入門)

Penelope Webb; Chris Bain; Andrew Page

英語原題: Essential Epidemiology: An Introduction for Students and Health Professionals

公衆衛生と医療専門職のための、講義一学期分をまかなう疫学教科書。集団における健康と疾病の測り方、主要な研究デザインの仕組み、関連が因果であるかの判断の仕方、そして疫学的エビデンスが予防、スクリーニング、アウトブレイク調査、保健政策にどう使われるかを説明する。

前提知識: 疫学の予備知識は前提としない。基本的な数的処理能力と健康・疾病についての一般的な知識があれば足りるが、入門統計学を学んでいると理解しやすい。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
epidemiologypublic healthstudy designdisease measurementevidence-based practice教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Webb, P., Bain, C., & Page, A. (2024). Essential Epidemiology: An Introduction for Students and Health Professionals (5th ed.). Cambridge University Press.

章の要約

本書は16章、本文は約380ページで、その後に8つの短い付録、用語集、章末問題の解答、索引が続く。全体では458ページである。著者はオーストラリアの研究者だ。前半は道具立て(疾病の測定、記述研究と分析研究、偶然・誤差・交絡、論文の読み方、因果関係とレビュー)を作り、後半はそれを監視、アウトブレイク、予防、スクリーニング、公衆衛生の実践に応用する。今回の版では、第12章(サーベイランス)と第13章(アウトブレイクとパンデミック)が最も大きく改訂され、COVID-19に関する内容が加わった。

第1〜3章:Epidemiology is …;How long is a piece of string? Measuring disease frequency;Who, what, where and when? Descriptive epidemiology(疫学とは……;ひもの長さはどれくらい?疾病頻度の測定;だれが、何が、どこで、いつ?記述疫学)

第1章(pp. 1–26)は、疫学を、集団の健康を測り、病気の原因を突き止め、健康を改善するために介入することと定義し、「健康」とは何かを論じる。第2章(pp. 27–64)は基本の指標、すなわち罹患率、罹患割合(リスク、または累積罹患率)、有病率と、その計算と使い方を紹介する。第3章(pp. 65–92)は記述疫学を扱い、症例報告、調査、全国的なデータシステム、時間的傾向を通じて、「だれが、何が、どこで、いつ」に答える。

第4〜5章:Healthy research: Study designs for public health;Why? Linking exposure and disease(健全な研究:公衆衛生のための研究デザイン;なぜ?曝露と疾病を結びつける)

第4章(pp. 93–120)は、計画的な比較を行う分析研究、つまり介入研究、コホート研究、症例対照研究を扱う。第5章(pp. 121–145)は、曝露と健康上のアウトカムとの関連を表す関連の指標を説明する。

第6〜8章:Heads or tails? The role of chance;All that glitters is not gold: The problem of error;Muddied waters: The challenge of confounding(表か裏か?偶然の役割;輝くものがすべて金ではない:誤差の問題;濁った水:交絡という課題)

関連に対する別の説明を扱う3つの章。偶然(第6章、pp. 146–160)、バイアスと誤差(第7章、pp. 161–186)、交絡(第8章、pp. 187–211)である。これらは、所見が何を意味するかを問う前に、その所見が信じられるかを問うことを読者に教える。

第9〜11章:Reading between the lines: Reading and writing epidemiological papers;Who sank the boat? Association and causation;Assembling the building blocks: Reviews and their uses(行間を読む:疫学論文の読み方と書き方;だれが船を沈めたのか?関連と因果;基礎部品を組み立てる:レビューとその用途)

吟味に関する章。第9章(pp. 212–232)は、単一の研究の結果が妥当かどうかを問う。第10章(pp. 233–249)は、関連が因果的かどうかを問う。第11章(pp. 250–270)は、従来のナラティブレビューから、より系統的なスコーピングレビューまで、エビデンスを統合する方法としての文献レビューを扱う。

第12〜13章:Public health surveillance: Collecting data for public health action;Clusters, outbreaks, epidemics and pandemics(公衆衛生サーベイランス:公衆衛生活動のためのデータ収集;クラスター、アウトブレイク、流行、パンデミック)

第12章(pp. 271–291)は、新たなリスクを見つけ、既知の疾患を追跡し、計画のためのデータを提供するサーベイランスシステムの設計と利用を扱う。第13章(pp. 292–313)は、主に感染症、ただし毒素や化学物質も含むアウトブレイクの調査に焦点を当て、冒頭の例にCOVID-19を用いている。

第14〜15章:Prevention: Better than cure?;Early detection: What benefits at what cost?(予防:治療に勝るか?早期発見:どんな代償でどんな利益が得られるか)

第14章(pp. 314–336)は一次予防、二次予防、三次予防を区別する。第15章(pp. 337–365)はスクリーニングを検討し、成功するプログラムに何が必要か、そしてそれが害より益が大きいことを示す難しさを論じる。

第16章:Epidemiology and the public's health(疫学と公衆の健康)

最終章(pp. 366–380)は、疫学的エビデンスが実践と政策にどう橋渡しされるかを、より広い視野から論じる。

付録

8つの付録は、直接法と間接法の標準化、標準人口、日常的なデータからのリスクと生涯リスクの計算、生命表からの平均余命の計算、オッズ比と相対リスク、信頼区間の公式、オッズ比をプールするためのMantel–Haenszel法を扱う。

主要概念

第1〜5章:指標とデザイン

  • 罹患率、罹患割合、有病率:疾病頻度の3つの基本指標(第2章)。
  • 記述疫学:疾患を人・場所・時間で記述すること(第3章)。
  • 分析研究:介入研究、コホート研究、症例対照研究(第4章)。
  • 関連の指標:曝露とアウトカムの結びつきを定量化する方法(第5章)。

第6〜11章:エビデンスの判断

  • 偶然、バイアス、交絡:どんな関連についても考えなければならない3つの別の説明(第6〜8章)。
  • 因果関係:関連が因果的かどうかを判断すること(第10章)。
  • 文献レビュー:ナラティブレビューやスコーピングレビューなど、研究を統合する方法(第11章)。

第12〜16章:実践における疫学

  • 公衆衛生サーベイランス:公衆衛生活動のためのデータを継続的に集めること(第12章)。
  • アウトブレイク調査:クラスターや流行の発生源と広がりを追うこと(第13章)。
  • 一次・二次・三次予防:予防の3つの段階(第14章)。
  • スクリーニング:早期発見と、意義あるプログラムの条件(第15章)。

批判的分析

長所

  • 一貫した教育形式。 出版社は「特徴的で明快、一貫した教育的構成」と述べる。情報ボックス、各章にある補足事実と問いかけを載せた欄外注、解き方の案内付きの章末問題である。
  • 数学は任意扱い。 統計解析は平易に説明され、難しい概念は任意の発展ボックスに置かれる。標準化、信頼区間、Mantel–Haenszel法の公式は付録にまとめられているので、それらを読まなくても本文は読める。
  • 論理的な積み上げ。 測定から研究デザイン、偶然・バイアス・交絡、因果関係とレビューへと進む順序は、学生が研究を吟味できるようになる過程に合っており、後の章では同じ考え方が監視、アウトブレイク、スクリーニングで働くさまが示される。
  • 国内外の例。 出版社によれば、オーストラリアなどの例が用いられ、COVID-19も含まれる。公衆衛生と臨床疫学の両方を扱う。
  • 新しい版。 第12章と第13章が大幅に改訂され、COVID-19が取り入れられている。

短所

  • 入門水準の深さ。 本書は入門書で、高度な数学は任意のボックスと付録に置かれている。疫学研究に進む学生には、より高度な方法論の教科書が必要になる。
  • オーストラリアに比重がある。 著者はオーストラリアの研究者で、出版社は国内の例と国際的な例の両方を強調しているため、データの出典や政策の背景が他地域の読者には馴染みにくいことがある。
  • 分量。 16章、付録を含め458ページで、コンパクトな入門書ではなく本格的な授業用教科書である。
  • 方法別の構成で、疾患別ではない。 目次は方法と公衆衛生の機能に沿っており、がんや慢性疾患の疫学のような特定の疾患群を扱う章はない。

コースにおける位置づけ

公衆衛生・疫学コースでは、本書は、前半が方法優先、後半が応用中心の本格的な授業用教科書である。Gordis Epidemiology はもう1冊の入門教科書で、疾患の自然史と伝播から、頻度の測定、スクリーニング、研究デザインを経て、因果推論へと進む。代替にも併用にも適している。Rothmanらの Epidemiology: An Introduction は、方法がなぜその形をしているかを説明する、簡潔で概念重視の本で、本書の前半の章と並べて読むとよい。

統計を学びたい学生には、研究の統計的デザインと解析を扱う教科書の Epidemiology: Study Design and Data Analysis があり、本書の任意のボックスを超える統計的な深さを与えてくれる。Modern Epidemiology は総合的な大学院向けの教科書兼参考書で、さらに先へ進む読者向けである。

本書の使い方

本書は、公衆衛生と医療専門職の学生、そして実務にある医療専門職に向けて書かれている。第1章が疫学の定義から始まるので、疫学の予備知識は要らない。基本的な計算力と、健康と病気についての多少の知識があれば足りるが、入門的な統計学の履修があると助けになる。

実践的な読み方:

  • 中核: 第1〜8章を順に読む。以降の章で使う指標、研究デザイン、妥当性を脅かす3つの要因が示される。
  • 吟味: 第9〜11章は、論文の読み方、因果の判断、レビューの使い方を扱う。自分のコースの論文と並べて読む。
  • 応用: 中核の後、第12〜16章は、コースの内容に応じてどの順序でも読める。サーベイランスとアウトブレイク、予防とスクリーニング、政策における疫学である。
  • 任意の数学: 本文に慣れてから、発展ボックスと付録を読む。
  • 能動的な活用: 章末問題に答えて解き方の案内を確認し、欄外の問いかけを自己テストに使う。