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名誉毀損と誹謗中傷に関するガトリー cover

法学

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名誉毀損と誹謗中傷に関するガトリー

Richard Parkes; Godwin Busuttil; Alastair Mullis

英語原題: Gatley on Libel and Slander

イングランド法における名誉毀損(文書・口頭)を実体と手続の両面から扱う実務家向けの体系書。2013年名誉毀損法、各種抗弁、悪意ある虚偽表示、私的情報の濫用、データ保護といった関連する訴訟原因、そして訴訟の開始から正式事実審理までの手続を扱う。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
名誉毀損文書名誉毀損口頭名誉毀損メディア法表現の自由名誉保護

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Parkes, R., Busuttil, G., & Mullis, A. (Eds.). (2022). Gatley on Libel and Slander (13th ed.). Sweet & Maxwell.

章の要約

第13版は、出版社のCommon Law Libraryシリーズに属する約1,500ページの実務家向け体系書で、原著者クレメント・ゲートリー(Clement Gatley)の名を冠している。2013年の第12版に代わるもので、出版社によれば全面的に更新・再構成された。34章が四つの部に分かれる。2022年の本体を更新するため、2024年12月に第1補遺が刊行された。

第1部、第1–10章:名誉毀損的な言明

序論、名誉毀損的な含意、名誉毀損的言明の形式と意味、重大な害(この版で新設された章)、それ自体で訴求可能なスランダー、特別損害の立証があって初めて訴求可能なスランダー、公表、被毀損者の特定、当事者(誰が訴え、誰が訴えられうるか)、救済の各章。これらを合わせると、あらゆる名誉毀損訴訟の冒頭で問われること、すなわち何が言われたか、どう理解されるか、重大な害を生じたか、誰が誰に公表したか、誰について述べたか、原告は何を得られるかに答えられる。出版社によれば、この再構成は、2013年名誉毀損法の下での重大な害に関する最高裁判所のLachaux v Independent Print Ltd判決を検討している。

第2部、第11–20章:抗弁

抗弁の総論に続き、真実、誠実な意見、絶対的特権、コモン・ロー上の限定特権、公共の利益に関する事項の公表、制定法上の限定特権、悪意と限定特権、1974年犯罪者更生法、その他の抗弁が個別の章で扱われる。出版社は、真実、誠実な意見、公共の利益が新設の章であると述べている。

第3部、第21–25章:その他の訴因と関連事項

この部の範囲を示す章に始まり、悪意ある虚偽、私的情報の濫用、データ保護、言明から生じるその他の訴因を扱う。出版社が強調するように、私的情報の濫用とデータ保護にはそれぞれ専用の章がある。

第4部、第26–34章:訴訟

訴訟手続を追う。初期段階、暫定的差止命令、請求の詳細、答弁、返答と反訴への答弁、謝罪・申出による和解(offer of amends)・和解、公判前の申立て、中間的事項、そして公判。出版社は、意味についての予備的審理を含む公判前申立ての章が全面的に改訂されたことを特記し、訴訟提起のための書式例とひな形、主要な損害賠償額の要約も提供するとしている。

主要概念

第1部:名誉毀損的な言明

  • 重大な害:訴えの法定の閾値で、独立した章になった。
  • 文書による名誉毀損と口頭による名誉毀損:目次は、それ自体で訴求可能なスランダーと、特別損害の立証を要するスランダーを区別している。
  • 公表と特定:原告は、言明が伝達されたこと、およびそれが自分を指していたことを示さなければならない。

第2部:抗弁

  • 真実と誠実な意見:それぞれ従来の正当化の抗弁と公正な論評の抗弁を引き継ぐ制定法上の抗弁で、独立した章がある。
  • 特権:絶対的特権と、コモン・ローおよび制定法上の限定特権。
  • 公共の利益に関する事項の公表:独立した章で扱われる抗弁。

第3・4部:関連する請求と手続

  • 私的情報の濫用とデータ保護:名誉毀損と重なるが、異なる利益を保護する請求。
  • 意味についての予備的審理:出版社が強調する公判前の手続。
  • 謝罪、申出による和解、和解:公判前に紛争を解決する方法。

批判的分析

長所

  • 分野の包括的な扱い。 出版社は、イングランドの名誉毀損法および関連するメディア・通信上の請求を、実体と手続の両面から徹底的に検討したものとして紹介している。各抗弁と各手続段階にそれぞれ独立した章がある。
  • 実体と手続を併せて扱う。 言明と抗弁に関する法に加え、訴訟の各段階を書式とひな形とともに案内する。
  • 2013年名誉毀損法に合わせた章立て。 重大な害、真実、誠実な意見、公共の利益の独立した章が、制定法の枠組みとそれに関する判例の構造に沿っている。
  • 比較の材料。 出版社は、英連邦およびコモン・ロー諸法域の動向、Lachaux、Economou、Duchess of Sussex v Associatedなどの主要判例の検討に言及している。

短所

  • 学生向けの入門書ではない。 実務家向けの参考書であり、初めて読む人にはなだらかな道筋がない。一般的な不法行為法の教科書から始める方がよい。
  • 範囲。 イングランドの名誉毀損法とそれに近い請求を扱うもので、不法行為法の理論や広い不法行為法は教えない。
  • 本体の後に補遺がある。 2022年以後の展開は第1補遺(2024年12月)とその後の判例にあり、この一冊だけでは最新とはいえない。

コースにおける位置づけ

Gatleyは専門的な参考書であり、コースの教科書ではない。このコースにあるWinfield and Jolowicz on Tort、Markesinis and Deakin's Tort Law、Street on Tortsなどの一般的な不法行為法の教科書は、はるかに広い不法行為の中で名誉毀損とプライバシーを扱う。不法行為法の授業ではそれらが先に来て、真実、誠実な意見、限定特権といった主題を詳しく理解する必要が生じたときにGatleyを引く。Horsey and RackleyのTort Lawは初めてこの科目に触れる学生のために書かれており、体系書に手を伸ばす前の自然な出発点である。

AtiyahのAccidents, Compensation and the LawとStevensのTorts and Rightsは不法行為法の広い構造と理論を扱い、Gatleyの主題とは重ならない。Gatleyは、メディア法の科目、名誉毀損や表現の自由を扱う論文、または名誉毀損訴訟の実務に関わる。

本書の使い方

名誉毀損について論文を書く上級生、請求を準備・分析する人、特定の規則について権威ある説明が必要な人に向く。不法行為法の基本的な理解がある状態で近づくのが望ましい。

進め方の例:第1–4章(序論、名誉毀損的な含意、形式と意味、重大な害)から始める。これらは請求が何を示さなければならないかを定める。抗弁は、総論の章から始めて本書の順に読み、その後に特権の章を読む。第3部は、プライバシーやデータ保護など重なり合う請求の案内として用いる。第4部は、初期段階から公判までの各手続の参考とし、救済について書くときは賠償額の要約を参照する。実務で法の記述に依拠する前に、補遺とその後の判例を確認する。