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The Beginnings of Western Science: The European Scientific Tradition in Philosophical, Religious, and Institutional Context, Prehistory to A.D. 1450(西洋科学の起源:先史時代から1450年までのヨーロッパ科学の伝統) cover

歴史学

歴史学

The Beginnings of Western Science: The European Scientific Tradition in Philosophical, Religious, and Institutional Context, Prehistory to A.D. 1450(西洋科学の起源:先史時代から1450年までのヨーロッパ科学の伝統)

David C. Lindberg

英語原題: The Beginnings of Western Science: The European Scientific Tradition in Philosophical, Religious, and Institutional Context, Prehistory to A.D. 1450

古代の起源から中世の終わりまでを扱う科学史で、科学革命以前の世界をその時代の枠組みに即して理解したい学生のために書かれている。ギリシア、ローマ、イスラーム、中世ラテン世界の自然哲学をたどり、それぞれを哲学的・宗教的・制度的な文脈の中に位置づける。

前提知識: 科学史、または古代史・中世史の入門科目。専門的な科学の素養は必要ない。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
history of scienceancient sciencemedieval scienceislamic sciencenatural philosophy教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Lindberg, D. C. (2008). The Beginnings of Western Science: The European Scientific Tradition in Philosophical, Religious, and Institutional Context, Prehistory to A.D. 1450 (2nd ed.). University of Chicago Press.

章の要約

第2版は14章に加えて序文、注、文献目録、索引からなり、480ページで、ハーフトーン図版76点、線画36点、地図6点を含む。出版社の説明では、本書は前ソクラテス期のギリシア哲学から中世後期のスコラ学までの科学の考え方、実践、制度を描き、宇宙論、天文学、力学、光学、錬金術、博物学、医学を扱うとともに、ギリシア科学が中世イスラームへ、さらに中世ヨーロッパへ伝わる過程を論じる。第2版はほぼすべてのページに改訂があり、いくつかの節は全面的に書き直されている。特にイスラーム科学の節と、ギリシア天文学にとってのメソポタミア科学の重要性についての節である。

第1章:ギリシア以前の科学

この章は「科学とは何か」を問い、続いて先史時代の自然観と、エジプトおよびメソポタミアにおける科学の始まりを考察する。

第2–3章:ギリシア人と宇宙;アリストテレスの自然哲学

第2章は、ホメロスとヘシオドスの世界から、最初のギリシア哲学者たち、ミレトス学派、変化と知識の問題、プラトンのイデアの世界と宇宙論へと進む。第3章はアリストテレスに充てられ、生涯と著作、形而上学と認識論、自然と変化、宇宙論、地上と天上の運動、生物学者としての仕事を扱う。

第4–6章:ヘレニズム期とローマの古代

第4章「ヘレニズム期の自然哲学」は、学派と教育、アリストテレス後のリュケイオン、エピクロス派とストア派を扱う。第5章「古代の数理科学」は、ギリシアの数学、初期ギリシアの天文学とヘレニズム期の惑星天文学、光学、重さの科学を論じる。第6章「ギリシアとローマの医学」は、初期ギリシア医学とヒポクラテス医学から、ヘレニズム期の解剖学・生理学を経てガレノスまでをたどる。

第7–8章:ローマと初期中世の科学;イスラーム科学

第7章は、通俗化する人々と百科全書家、翻訳、キリスト教の役割、初期中世の教育、ギリシア東方の学問を扱う。第8章は、ギリシア科学の東方への伝播、アラビア語への翻訳、イスラームによる受容、イスラームの科学的達成とその運命をたどる。

第9–10章:西方における学問の復興;ギリシア・イスラーム科学の回復と吸収

第9章は、カロリング朝の改革から、11・12世紀の学校と翻訳運動を経て、大学の興隆に至る。第10章は、新しい学問の吸収、大学のカリキュラムにおけるアリストテレス、自然哲学と神学の対立点、1270年と1277年の断罪を扱う。

第11–13章:中世の自然哲学

第11章「中世の宇宙」は、宇宙の構造、数理天文学、占星術、地表を扱う。第12章「月下界の物理学」は、質料・形相・実体、結合と混合、錬金術、変化と運動(運動の数学的記述、力学、その定量化を含む)、そして光学を論じる。第13章「中世の医学と博物学」は、医療従事者、大学における医学、病気と治療、解剖と外科、病院の発展、博物学を扱う。

第14章:古代・中世科学の遺産

最終章は、連続性の問題、「革命」と呼びうる候補、科学革命を取り上げる。

主要概念

第1–6章:古代

  • 自然哲学:哲学的・宗教的・制度的な文脈のなかで行われた自然の探究。本書の副題が指すもの。
  • アリストテレスの物理学と宇宙論:自然と変化、地上と天上の運動。
  • 数理科学:天文学、光学、重さの科学。

第7–10章:伝達

  • 翻訳運動:ギリシア語からアラビア語へ、アラビア語やギリシア語からラテン語へ。
  • 大学と1270年・1277年の断罪:新しい学問がどう吸収され、どこで神学と衝突したか。

第11–14章:中世の科学とその遺産

  • 中世の運動の物理学:運動の本性、数学的記述、定量化。
  • 連続性の問題:科学革命が中世の科学から生まれたのかどうか。

批判的分析

長所

  • 古代と中世の科学を1つの叙述に。 出版社は、初版が両者を1巻で示した最初の成功した試みだと述べている。目次はエジプトとメソポタミアから科学革命まで順に進む。
  • 文脈。 副題と目次は、科学を哲学・宗教・制度のなかに位置づけ、理論だけでなく学校、大学、キリスト教、翻訳についての章をもつ。
  • 更新された学識。 第2版はイスラーム科学の節を書き直し、メソポタミアをより重視している。
  • 書評。 アンジェラ・スミス(Angela Smith)は『H-Net』で、簡潔で非常に読みやすい入門であり、今後も基本的な資料であり続けるだろうと評している。F・ジャミル・ラゲップ(F. Jamil Ragep)は『Isis』で、1世紀にわたる優れた研究の集大成であり、学部生にも専門の歴史家にも読まれるべき優れた本だと述べている。

短所

  • 西洋への焦点。 ヨーロッパの科学的伝統の歴史である。イスラーム科学はヨーロッパへの伝達の一部として登場し、中国やインドなどの伝統は範囲外にある。
  • 1450年まで。 それ以降の展開は、遺産を扱う最終章で触れられるだけである。
  • 概説の規模。 14章と多くの節で2千年以上を480ページに収めるため、プラトンの宇宙論から中世の力学まで、個々の話題は簡潔に扱われる。

コースにおける位置づけ

科学技術史の書目のなかで、リンドバーグは最も早い時期を扱う。ピーター・ボウラーとイワン・リース・モーラスの『Making Modern Science』は科学革命から始めて20世紀までを追うので、リンドバーグが終わるところから続く。スティーヴン・シェイピンの『The Scientific Revolution』は単一の革命があったのかを問い、リンドバーグの結びの「連続性の問題」を引き継ぐ。シェイピンとシャッファーの『Leviathan and the Air-Pump』は、17世紀のある論争の詳細な研究である。

より広い最初の見取り図としては、ジェームズ・マクレランとハロルド・ドーンの『Science and Technology in World History』とパトリシア・ファラの『Science: A Four Thousand Year History』が多くの文明を扱う。リンドバーグは、ギリシア人から1450年までのヨーロッパの伝統をより集中して扱う。

本書の使い方

本書は、科学革命以前の科学の歴史を全体的に知りたい、歴史学・哲学・科学専攻の学部生に向いている。

実用的な読み方は次のとおり。

  • 核心: 第2・3・5章と第8–10章。ギリシアの自然哲学、数理科学、イスラーム科学、中世の大学という主要な物語を語る。
  • 関心に応じて: 医学は第6章と第13章、宇宙と物理は第11・12章、初期中世は第7章。
  • 枠組み: 最初に第1章、最後に第14章。

各章の節見出しを学習の見取り図として使い、後半の章には可能なら一次史料の読本を併せて読むとよい。