01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Bolstad, P., & Manson, S. (2022). GIS Fundamentals: A First Text on Geographic Information Systems (7th ed.). Eider Press.
章の要約
本書は GIS の大部な入門教科書で、第7版は732ページ、2000年代初頭から何度も改訂されてきた(先行する版は2008年、2012年、2016年、2019年に刊行)。Paul Bolstad はミネソタ大学とバージニア工科大学で GIS を教え、先行する各版を執筆した。Steven Manson はミネソタ大学の地理学教授で、第7版から加わった。裏表紙は GIS を、空間データの入力、維持、解析のための計算機ベースの道具と定義し、本書は理論と応用の両方への入門であり、1年次の GIS 授業での使用と実務者の参考書を想定していると述べている。
GIS とは何か、空間データをどうモデル化するか
本書は GIS の導入から始まり、空間データモデルへと進む。これは地球上の地物や曲面をデジタルな形で表現する方法である。これらの話題が、本書の残りが依拠する用語の土台をつくる。
地図投影と座標系
地図投影は出版社の挙げる話題に含まれている。異なる出典のデータを組み合わせるには共通の枠組みに置く必要があるため、GIS の作業の基礎となる。
データを取り込む:データ入力、画像、測位
話題には、データ入力、画像データ、衛星測位(第7版では GNSS、第6版では GPS)、デジタルデータの出所が含まれる。空間データがどのように収集・変換され、GIS に取り込まれるかを扱う部分である。
データを管理する:データベース、メタデータ、標準、精度
GIS におけるデータベースシステム、メタデータ、標準、精度が扱われる。空間データがどう保存され、文書化され、品質が確認されるかに関わる話題で、解析が信頼できるかどうかに影響する。
解析:一般的な空間解析、ラスタ解析、地形モデリング
解析に関する話題は、一般的な空間解析、ラスタ解析、地形モデリングである。裏表紙は、本書が理論と実践の内容を両立させ、読者が現実の問題に GIS を応用できるようにしていると述べる。
主要概念
データと表現
- 空間データモデル:GIS で地理的な地物や曲面を表現する方法。
- 地図投影:地球の曲面を平面に置く方法。
- 画像データと GNSS:GIS に画像や位置を供給する情報源。
管理と解析
- データベース、メタデータ、標準:空間データを整理し共有するための構造と文書。
- 精度:空間データの品質と、それが結果に及ぼす影響。
- 空間解析、ラスタ解析、地形解析:資源管理などで GIS を役立てる解析操作。
批判的分析
長所
- 理論と実践の均衡。 出版社は、第7版が理論と実践の内容を両立させ、読者が GIS の知識を現実の問題に応用できるようにしていると述べている。
- 最初の授業のために書かれている。 裏表紙によれば、1年次の GIS 授業に使い、実務者の参考書としても使えるため、一冊で授業とその後の利用の両方に役立つ。
- 教育経験の豊かな著者。 Bolstad は35年以上 GIS を教え、4,000人以上の学生を指導した。Manson も地理情報科学と空間解析で数千人の学生を教えてきた。
- 更新が続いている。 複数の版を重ねており、出版社によれば第7版では各章が更新され、40点以上の図が新規または改良された。
短所
- 分量が大きい。 700ページを超え、大半の一学期の授業で使える範囲を超えているため、教員や読者は話題を選ぶ必要がある。
- 複数の版が流通している。 2002年から2022年までの各版が同じ書名で流通し、ページ数が異なる(2012年の第4版は688ページ、2019年の第6版は764ページ、第7版は732ページ)うえ、第7版から共著者がいるので、授業で指定された版を確認する必要がある。
- ソフトウェアの手引きではない。 話題の一覧は GIS の方法とデータに関するもので、特定のソフトウェアの操作ではない。ソフトウェアの訓練が必要な読者は、チュートリアルやソフトのマニュアルを併用する必要がある。
コースにおける位置づけ
Bolstad の本は、データモデルから解析までを扱う GIS 技術の一般的な入門教科書である。Longley、Goodchild、Maguire、Rhind の Geographic Information Science and Systems は同じような範囲を扱うが、GIS を応用科学として提示し、表現、データ、ソフトウェアとデータベース、解析、地図作成から管理と政策へと進む。この二冊は、互いに代わりうる最初の教科書としても、併用しても使える。O'Sullivan と Unwin の Geographic Information Analysis は統計的・解析的な方法をより深く扱い、二つ目の科目に向く。
GIS の視覚的な面では、Krygier と Wood の Making Maps が GIS ソフトで地図を作る人のための地図デザインの手引きであり、Monmonier の How to Lie with Maps は地図がどう単純化し誤導するかを短く紹介する。Harley の The New Nature of Maps は、地図を文化的・歴史的文書として見る上級の批判的視点を提供する。
本書の使い方
地理学、環境科学、林学、計画学などの学部生や、GIS の仕事に移る実務者に向く。GIS の経験は前提としない。
読み方の例:
- 最初は順に読む。 GIS、データモデル、地図投影についての初めの章が、のちのデータ入力、データベース、解析の土台になる。
- データの基礎が固まってから解析の話題へ。 応用的な仕事に進みたい読者には、ラスタ解析と地形モデリングが目標になる。
- 実習と組み合わせる。 デスクトップ GIS で実際のデータセットを使い、本書が説明する操作を練習する。
- のちに参考書として使う。 メタデータ、標準、精度の話題は、プロジェクトを計画するときに立ち返る価値がある。
- 版を確認する。 第7版は先行する版を章ごとに更新したものなので、頁数を参照するときは授業で指定された版を使う。
