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Biofluid Mechanics: An Introduction to Fluid Mechanics, Macrocirculation, and Microcirculation(生体流体力学:流体力学・マクロ循環・微小循環入門) cover

生体医工学

生体医工学

Biofluid Mechanics: An Introduction to Fluid Mechanics, Macrocirculation, and Microcirculation(生体流体力学:流体力学・マクロ循環・微小循環入門)

David A. Rubenstein; Wei Yin; Mary D. Frame

英語原題: Biofluid Mechanics: An Introduction to Fluid Mechanics, Macrocirculation, and Microcirculation

循環系を通して流体力学と輸送現象を教える入門教科書。保存則とナビエ・ストークス方程式から出発し、それらを心臓、大動脈・大静脈、微小循環の血流に適用し、さらに血管壁を介した物質移動やその他の生理的な流れへと進む。

前提知識: 微分積分学、物理学入門と生理学の基礎。流体力学の既習は不要。

難易度レベル
中級
学術レベル
学部
biofluid mechanicsblood flowmicrocirculationmass transport教科書

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Rubenstein, D. A., Yin, W., & Frame, M. D. (2021). Biofluid Mechanics: An Introduction to Fluid Mechanics, Macrocirculation, and Microcirculation (3rd ed.). Academic Press.

章の要約

第3版は5部17章、600ページ強から成る。著者はストーニーブルック大学の生体医工学の教員3人で、血流、血小板、内皮細胞、微小循環を研究している。エルゼビアは本書を、流体力学の原理を血液循環だけでなく、肺の気流、関節の潤滑、眼内の液体、腎臓での輸送、その他の特殊循環にも適用する教科書と説明している。出版社によれば、この版では MATLAB を使う例を含む演習問題と例題が追加され、ウォマスリー流れと振動流についての新しい内容が加わり、さらに学部の授業では教員が省略できるよう、より高度な話題に印が付けられた。以下のページ数は出版社の章ごとの書誌記録による。

第1部:流体力学の基礎(第1–4章:序論;流体力学の基礎;保存則;伝熱入門)

第1部は、生理学への応用に入る前に工学の基礎を教える。第2章(約55ページ)は流体力学の基礎を扱い、第3章は約60ページと本書で最も長い章の一つで、保存則を展開する。第4章は伝熱の入門を加えるもので、これは微小循環における物質輸送とともに再び使われる。

第2部:マクロ循環(第5–6章:心臓;動脈と静脈の血流)

2つの長い章が、基礎を大規模な循環に適用する。心臓(約50ページ)と、動脈・静脈の流れ(約80ページで最長の章)である。出版社がこの版の新しい話題として挙げるウォマスリー流れと振動流は、心臓や太い動脈に見られる拍動流の標準的なモデルである。

第3部:微小循環(第7–9章:微小血管床;微小循環における物質輸送と伝熱;リンパ系)

細い血管を扱う3章である。微小血管床の構造と流れ、血液と組織の間の物質と熱の交換、そして体液を循環に戻すリンパ系を扱う。

第4部:特殊循環(第10–14章:肺の換気/血流;眼内の液体の流れ;関節の潤滑と骨内の輸送;腎臓を通る流れ;内臓循環:肝臓と脾臓)

それぞれ15~40ページほどの短めの5章が、方法を血管の外へと広げる。肺の気流と血流、眼の中の液体、滑液による潤滑と骨内の輸送、腎臓の流れ、そして肝臓と脾臓の循環である。(出版社の章の書誌記録では、第10章はより短く「Flow in the Lungs」と題されている。)

第5部:モデリングと実験手法(第15–17章:in silico、in vitro、in vivo の生体流体力学)

本書は、生体流体の問題が実際にどのように研究されるかを扱う3章で終わる。計算によるモデリング、実験室での実験、生体での計測である。

主要概念

第1部:流体力学の基礎

  • 流体力学の基礎:本書の残りの部分で身体に適用される、流体の性質とふるまい。
  • 保存則:流れの問題を解く出発点となる質量・運動量・エネルギーの収支。
  • 伝熱:流体の流れと並んで導入される、熱エネルギーの移動。

第2–3部:マクロ循環と微小循環

  • マクロ循環:心臓と太い血管の流れ。
  • ウォマスリー流れと振動流:拍動流のモデル。出版社は第3版の新しい内容として挙げている。
  • 微小循環:細い血管の流れ。血液と組織の間の交換はここで起きる。
  • 微小循環における物質輸送と伝熱:物質と熱が血液と周囲の組織の間をどう移動するか。
  • リンパ系:間質液を血液に戻す脈管。

第4–5部:特殊循環と手法

  • 特殊循環:肺、眼、関節と骨、腎臓、肝臓と脾臓における流体の流れ。
  • in silico・in vitro・in vivo の手法:生体流体力学を研究するための相補的な方法としての計算、実験室モデル、生体計測。

批判的分析

長所

  • 自己完結した基礎。 一つの部(4章、約150ページ)を使って、生理学に応用する前に流体力学、保存則、伝熱を教える。出版社は学部生と大学院1年生に適した言葉と数学を用いていると強調しており、流体力学の授業を受けていない学生でもここから始められる。
  • 循環器系を越える広がり。 第4部は肺、眼、関節と骨、腎臓、肝臓と脾臓にそれぞれ章を割いており、出版社はこれを従来の生体流体のカリキュラムを越える内容として挙げている。出版社の説明によれば、臨床的な応用が全体を通じて論じられている。
  • 結果だけでなく方法も。 第5部は計算・実験室・生体内のアプローチで締めくくられ、研究プロジェクトへの有用な橋渡しとなる。
  • 第3版の教育支援。 新しい例題と章末問題、MATLAB を使う例、そして連続性を損なわずに省略できるよう印を付けた高度な話題。

短所

  • 最初の授業より高めの水準。 出版社は読者として生体医工学・機械工学の学部上級生と大学院生を挙げ、本書は特に学部4年次と大学院の授業に適しているとしている。学部の早い段階の学生は印の付いた高度な話題を飛ばす必要があり、600ページを超える分量のため、一つの授業で扱えるのは一部に限られる。
  • 特殊循環の扱いは短い。 第4部の各章は15~40ページなので、各系の完全な扱いではなく入門にとどまる。
  • 流体が中心。 物質輸送と伝熱は主に微小循環の中で扱われる。拡散、反応、膜輸送を一般的に学ぶ必要がある学生には、輸送現象の専門書が必要である。

コースにおける位置づけ

生体輸送現象のコースの中で、本書は流体を先に学び、生理学に沿って構成された選択肢である。バード、スチュワート、ライトフット、クリンゲンバーグの『Introductory Transport Phenomena』は、運動量・熱・物質の移動を一般的な収支によって並行して展開する輸送現象の最初の教科書で、身体に特に焦点を当ててはいない。第1部の背後にある一般理論を学びたい学生にとって、本書との組み合わせがよい。フルニエの『Basic Transport Phenomena in Biomedical Engineering』は、流れ、物質移動、熱力学を生理学や透析器・人工肺などのデバイスに適用しており、本書より物質移動に重点を置いている。

ロセリとディラーの『Biotransport: Principles and Applications』は、運動量・熱・物質の輸送を、巨視的収支から一般方程式まで一貫した方法で扱っており、本書の後または並行して、より体系的な輸送現象の授業を求める学生に向いている。トラスキー、ユアン、カッツの『Transport Phenomena in Biological Systems』とフリードマンの『Principles and Models of Biological Transport』はより高度で、前者は流れ・拡散・反応・界面動電現象にわたって輸送理論と生理学を結びつけ、後者は膜と上皮を横切る輸送に焦点を当てる。血流と器官レベルの循環が主な関心であれば、ルーベンスタイン、イン、フレームの本書を最初に読むとよい。

本書の使い方

本書は、学部後半の生体医工学・機械工学の学生と大学院の初年次の学生、そして独立した流体力学の授業を受けずに血流やその他の生理的な流れを学びたい読者に適している。微積分と初歩の物理に慣れていることが望ましく、生理学の知識もあると役立つ。

実際的な計画:

  • 中核: 第1部をすべて読み、次に第2部(心臓と、動脈・静脈の血流)を読む。多くの生体流体の授業の中心である。
  • 次に: 微小循環の第3部、特に物質輸送と伝熱の章。流体力学を組織との交換に結びつける。
  • 関心に応じて選ぶ: 第4部から一つか二つの章。肺、腎臓、関節の章は、呼吸器、腎臓、整形外科のデバイスに最も直接つながる。
  • プロジェクトのために: 計算や実験の作業を始める前に第5部を読む。

学部の授業では、高度な話題として印の付いた箇所を初読時には飛ばし、後で、あるいは大学院の授業で戻るとよい。MATLAB を使う例は読むだけでなく実際に動かし、章末問題で各保存則を確認してから、それに依存する生理学の章に進むこと。