01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Costanzo, L. S. (2026). Costanzo Physiology (8th ed.). Elsevier.
章の要約
単独の著者による教科書で、全10章、約560ページである。出版社は、器官系と細胞の両方のレベルで中核的な生理学の概念を包括的かつ一貫して概観し、短く、平易で、焦点の絞られた文体で書かれていると説明している。複雑な概念を段階的に説明し、図表で補い、全体にわたって数式と例題を組み込んでいる。各章には要点をすばやく確認できるまとめがあり、第8版では「自分に挑戦」型の問いと修辞的な問いが増え、神経生理学の記述が拡充された。
第1章:細胞生理学
最初の章として、出版社が器官系のレベルと並べて挙げる細胞レベルを代表し、すべての器官系の章より前に置かれている。
第2~3章:自律神経系;神経生理学
神経系についての2章が早い位置にあり、循環器の章より前に置かれている。出版社は、この版で神経生理学の記述が拡充されたと述べている。
第4~6章:循環生理学;呼吸生理学;腎生理学
三つの器官系の章が、循環、呼吸、腎臓を順に扱う。
第7章:酸塩基生理学
酸塩基平衡は独立した章を持ち、腎臓の章の直後に置かれている。
第8~10章:消化管生理学;内分泌生理学;生殖生理学
本書は、消化管、内分泌系、生殖で終わる。
主要概念
第1~3章:細胞と神経系
- 細胞生理学:後の章が依拠する細胞レベルの仕組み。
- 自律神経系:器官の不随意的な制御で、器官系の章より前に扱われる。
- 神経生理学:第3章で拡充された神経に関する内容。
第4~7章:循環、呼吸、腎臓、酸塩基平衡
- 循環、呼吸、腎の生理学:神経系のあとに連続する三つの器官系の章。
- 酸塩基生理学:第7章。腎臓の章とは別に置かれている。
第8~10章:消化、ホルモン、生殖
- 消化管、内分泌、生殖の生理学:最後の三つの器官系の章。
- 数式と例題:出版社によれば、本書全体を通じて用いられる定量的な道具。
批判的分析
長所
- 簡潔さと明快さを優先すると明示している。 出版社は短く、平易で、焦点の絞られた提示を強調している。また、前の版についての Robert A. Augustyniak(リンカーン・メモリアル大学)による Doody's の書評(2022年)は、本書の魅力は平易さにあり、複雑な内容を論理的で率直に述べている点にあると評している。
- 単独の著者。 全体が一人の著者によって書かれており、出版社は核心概念の概観を「包括的で一貫している」と説明している。
- 定量的な練習が組み込まれている。 数式と例題が本文に組み込まれ、第8版では「自分に挑戦」型の問いが加わった。計算を問う授業のために、定期的な練習ができる。
- オンラインの補助資料。 出版社は、解説付きの学生向けFAQ、アニメーション、著者によるビデオチュートリアルを挙げており、購入には電子書籍が含まれる。
短所
- 設計上、簡潔である。 約560ページ、10章で、出版社は短く焦点が絞られたものとして示している。コースリストにはより長く詳しい著作もある。ある仕組みをより深く知りたい学生は、そちらへ進む必要がある。
- 範囲はシラバスと照らして確認すべきである。 血液、筋、免疫系などの主題を題名に掲げた章はない。紹介にはそれらが扱われているか、どこで扱われているかが書かれていないので、授業でそれらを扱う学生は、本書だけに頼る前に、完全な目次を確認したほうがよい。
- 独立した証拠が限られている。 出版社のページが引用している唯一の書評は前の版についてのもので、第8版の書評は見つからなかった。そのため、教育上の特徴についての主張は、おもに出版社の説明に基づいている。
- オンライン機能はアクセスに依存する。 FAQ、アニメーション、ビデオはオンラインのパッケージの一部であり、印刷された本文の一部ではない。
コースにおける位置づけ
コースリストの生理学書の中で、Costanzo Physiology は簡潔な主教科書である。Guyton and Hall Textbook of Medical Physiology は、身体がどのように恒常性を保つかを系統別に述べた、より大きな著作であり、Costanzo の10章より深い内容を求める学生に向いている。Ganong's Review of Medical Physiology はより密度が高く、生化学の知識をある程度前提とし、生理学の実験的な基盤を強調するため、最初の通読よりも、2冊目や試験前の復習に向いている。
Human Physiology: A Very Short Introduction は、身体の主要な働きを軸にした短く読みやすい本で、Costanzo を読み始める前の背景として役立つ。Physiology at a Glance は、見開きの図解で概観や復習を提供する。無理のない順序は、短い入門書か「ア・グランス」型の本を先に読み、Costanzo を主教科書として使い、より詳しく知りたい主題について Guyton and Hall や Ganong's を参照することである。
本書の使い方
出版社の想定読者は医学生であり、人体生理学の明快な基礎を必要とする他の医療系学生にも向いている。出版社は前提条件を示していない。
実際的な進め方は次のとおり。まず第1~3章を読む。細胞と神経の原理が後の章で繰り返し現れるからである。そのあと、授業の器官系の順序に従う。例題と「自分に挑戦」型の問いは、本文を隠して解き、数式は読むだけでなく自分の手で導き直す。各章末のまとめは復習に使い、仕組みが思い描きにくいときはオンラインのFAQ、アニメーション、ビデオを使う。循環器、呼吸器、腎臓、酸塩基の各章は、血圧、ガス交換、pHの生理学で内容が相互に作用するので、一つのまとまりとして読む。数週間後に、まとめと問題だけで二度目の通読を行えば、仕組みが定着したかどうか確かめられる。ある系統についてさらに深く知りたい場合は、その章に限ってより長い教科書を参照すればよい。
