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Imperial China 900-1800(帝政中国 900〜1800年) cover

歴史学

歴史学

Imperial China 900-1800(帝政中国 900〜1800年)

F. W. Mote

英語原題: Imperial China 900-1800

唐の滅亡から清の最盛期までの中国について、政治史と文化史を詳しく描いた書。中国の諸王朝と、中国の一部または全土を支配した契丹、タングート、女真、モンゴル、満洲の諸国家に同等の比重を置き、草原と中国の統治の伝統が互いをどのように形づくったかを検討する。

前提知識: エブリーとウォルソール、あるいはスペンスなどによる東アジア史または中国史の概説。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
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01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Mote, F. W. (2003). Imperial China 900–1800. Harvard University Press.

章の要約

本書は、唐の終わりから18世紀末までの中国を描いた単著の通史で、本文は1000ページ近く、5部36章からなる。出版社の説明によれば、モートの方法は、支配者や王朝の個人的特質を浮かび上がらせ、異民族支配への中国の適応という繰り返し現れる主題を追うことにある。遼、西夏、金、モンゴルは宋の脇役ではなく、中国史の一部として扱われる。

第1部 Conquest Dynasties and the Northern Song, 900–1127(第1〜8章)

章題は次のとおり。The Five Dynasties; Abaoji; Building the Liao Empire; Liao Civilization; Creating the Song Dynasty; The World of Ideas in Northern Song China; Dimensions of Northern Song Life; Origins of the Xi Xia State。8章のうち5章が五代とキタイ、タングートの国家に、3章が北宋にあてられ、最初から中国の王朝が北方の隣国とあわせて読まれる。ダニー・イーの書評は、遼に最大で60ページが割かれていると述べる。

第2部 Conquest Dynasties and the Southern Song, 1127–1279(第9〜16章)

章題は次のとおり。The "Wild Jurchens" Erupt into History; The Jurchen State and Its Cultural Policy; The Later Xi Xia State; Trends of Change under Jin Alien Rule; The Southern Song and Chinese Survival; Chinese Civilization and the Song Achievement; Southern Song Life – A Broader View; A Mid-Thirteenth-Century Overview。女真の金とタングートの西夏はここでも独立した章を持ち、南宋と対比される。部の終わりは宋の文明と13世紀中頃の概観である。

第3部 China and the Mongol World(第17〜20章)

章題は次のとおり。The Career of the Great Khan Chinggis; Forging the Mongol World Empire; Khubilai Khan Becomes Emperor of China; China under Mongol Rule。内陸アジアの歴史から中国の元朝へと進む。

第4部 The Restoration of Native Rule Under the Ming, 1368–1644(第21〜30章)

章題は次のとおり。From Chaos toward a New Chinese Order; Zhu Yuanzhang Builds His Ming Dynasty; Civil War and Usurpation; The "Second Founding" of the Ming Dynasty; Ming China in the Fifteenth Century; The Changing World of the Sixteenth Century; Ming China's Borders; Late Ming Political Decline, 1567–1627; The Lively Society of the Late Ming; The Course of Ming Failure。王朝の創建から15、16世紀を経て、辺境、社会、衰退を扱う章が続く。

第5部 China and the World in Early Qing Times(第31〜36章)

章題は次のとおり。Alien Rule Returns; The Kangxi Emperor: Coming of Age; The Kangxi Reign: The Emperor and His Empire; The Yongzheng Emperor as Man and Ruler; Splendor and Degeneration, 1736–1799; China's Legacy in a Changing World。出版社は康熙帝と乾隆帝の治世を特に挙げている。

主要概念

第1〜2部

  • 征服王朝:遼、西夏、金のように非漢民族が建てた国家。この時代の歴史の一部として扱われる。
  • 宋の文明:北宋・南宋の思想を含む知的・社会的世界。

第3部

  • モンゴル世界帝国:チンギス・カンの台頭と、フビライのもとでの中国の編入。

第4〜5部

  • 在地支配の回復:モンゴル支配の後に中国人の統治者が戻ってきたものとしての明。
  • 異民族支配の再来:清の成立と初期の治世。
  • 異民族支配への適応:出版社によれば、本書を貫く文化的主題。

批判的分析

長所

  • 非漢民族国家の包含。 出版社と書評は、契丹、タングート、女真、モンゴルの政権が真剣に扱われていることを強調する。ハーバード大学出版局が引く書評は、契丹=遼、女真=金、タングート=西夏を「他者」の視点から再構成している点を称賛している。
  • 読みやすい総合。 書評は明晰で近づきやすい文体を挙げている。『Foreign Affairs』のルシアン・パイは、壮大な規模の歴史でありながら細部が親密だと評し、『The Historian』のデニス・シノールは、政治史を背景として経済や宗教哲学などの主題を扱う点を称賛した。
  • 明確な構造。 時代と政権に対応する5部構成により、ある王朝や移行期を扱う箇所を探しやすい。
  • 思想史。 ダニー・イーによれば、他の文化的主題に比べ、宋の新儒学から清の考証学までのエリートの思想史が詳しい。

短所

  • 政治中心。 ダニー・イーの書評は、社会・経済史は二次的で、王朝・時代ごとに一章があるだけで、連続した叙述はないと指摘する。シノールは美術の扱いが不十分だと評した。
  • 規模と水準。 1000ページ近くあり、本格的に学ぶ学生向けである。書評は、中国史に真剣な関心を持つ人向けだが意外に魅力的でもあるとする。
  • 図版。 書評は、地図と王朝系図が充実している一方で、図版は6点の半色調版のみだと述べる。
  • 終点。 1800年で終わり、清後期と近代は含まれない。

コースにおける位置づけ

本書は、東アジア史のリストにおける長大な時代史で、対象は中国である。イブリーとウォルソールの『East Asia: A Cultural, Social, and Political History』とホルコムの『A History of East Asia』は地域全体を扱う一巻本で、初学者の出発点に適している。そのうえでモートを使えば中国部分を深く掘り下げられる。ジョナサン・スペンスの『The Search for Modern China』は明末から始まるため、モートの後半の章に自然につながり、ラナ・ミッターの『Modern China: A Very Short Introduction』は近代への短い案内になる。マリウス・ジャンセンの『The Making of Modern Japan』は、日本について同様の単著の長い叙述を提供する。

本書の使い方

前近代の中国と内陸アジアに関心のある上級の学部生、大学院生、意欲的な一般読者に向く。東アジア史または中国史の最初の概説で下地を作っておくと役立つ。

実際の読み方の例を挙げる。

  • 中核: 遼と北宋の背景のために第1部、モンゴル世界のために第3部、明のために第4部、初期の清のために第5部。
  • 選択的に: 征服王朝を重視する授業では、第2部と女真・西夏の各章。
  • テーマ別に: 思想と社会の章(第6、7、14、15、29章)をまとめて読むと文化史・思想史の学習になる。
  • 併読: 本書の王朝系図と地図を手元に置き、各時代の翻訳された一次史料を読んで政治叙述を補う。