01 / 読書ガイド
読書ガイド
引用
Scherz, P., & Monk, S. (2016). Practical Electronics for Inventors (4th ed.). McGraw-Hill Education.
章の要約
第4版は約1000ページで、全17章が3部(理論、デバイス、設計)に分けられ、3つの付録が付く。各部の長さは大きく異なる。DigiKey TechForumに投稿されたレビューに載っているページ番号付きの章一覧によれば、理論の章は5ページから252ページ、部品の章は253ページから400ページ、デジタル電子回路の章は717ページから842ページに及ぶ一方、設計の部のいくつかの章は20ページに満たない。出版社は本書を、部品の選び方、回路の設計と製作、マイコンや集積回路の使い方、そして完成品のテストと調整のための手引きとして紹介している。
第1章:はじめに
第I部「理論」の4ページの導入である。
第2章:理論
本書で最も長い章で、250ページ近くにわたって回路理論を扱う。部品の部分が最も役立ったと述べるDigiKeyのレビュアーは、理論部分は凝縮されていると評している。復習に向いており、初心者にはより深く学ぶべきトピックを示してくれるという。
第3〜6章:基本的な電子部品、個別半導体、オプトエレクトロニクス、センサ
第II部「デバイス」は部品のガイドである。出版社が挙げる扱う内容には、抵抗、コンデンサ、インダクタ、トランス、ダイオード、トランジスタ、集積回路、オプトエレクトロニクス、太陽電池、フォトトランジスタ、そしてセンサ、GPSモジュール、タッチスクリーンが含まれる。レビュアーは、各部品が何のためにあるのか、その種類がどう違うのかを説明している点、たとえばさまざまな種類の抵抗の長所と短所を挙げている。
第7章:ハンズオン・エレクトロニクス
第II部を締めくくる80ページの章で、デバイスから回路を実際に組み立てる作業へと移る。出版社の紹介は、段階を追った手順、回路図、そして完成したプロジェクトのテストと調整を強調している。
第8〜11章:オペアンプ、フィルタ、発振器とタイマ、電圧レギュレータと電源
第III部「設計」はアナログの構成要素から始まる。オペアンプ、フィルタ、発振器とタイマ、安定化電源である。これらの章はいずれも短く、およそ15〜30ページである。
第12章:デジタル電子回路
約125ページで、第III部で最も長い章である。出版社は、デジタル電子回路、論理ゲート、LCDディスプレイをその内容に挙げている。
第13〜14章:マイクロコントローラ、プログラマブルロジック
マイクロコントローラと試作用プラットフォーム、続いて組合せ論理と順序論理のプログラマブルロジックを扱う。出版社の紹介は、プログラマブルロジックをこの版で新たに解説が加わったトピックの一つに挙げている。
第15〜17章:モータ、オーディオ電子回路、モジュラー電子回路
DCモータ、RCサーボ、ステッピングモータ、マイクロホン、オーディオアンプ、スピーカ、そしてモジュラー電子回路を扱う、比較的短い設計の章である。
付録A〜C:配電と家庭の配線、誤差解析、役立つ事実と公式
巻末の簡潔な参考資料である。
主要概念
第I部:理論(第1〜2章)
- 回路理論:回路を解析するための法則と方法。参照と復習のために一つの長い章にまとめられている。
第II部:デバイス(第3〜7章)
- 受動部品:抵抗、コンデンサ、インダクタ、トランス。それぞれの種類とその得失。
- 個別半導体:個々のデバイスとしてのダイオードとトランジスタ。
- オプトエレクトロニクス:太陽電池やフォトトランジスタを含む、光を発したり検出したりするデバイス。
- 試作:回路を組み立ててテストする実践的な技能。
第III部:設計(第8〜17章)
- オペアンプ:増幅器やフィルタに使われる汎用のアナログ構成要素。
- 安定化電源:設計の他の部分に安定した電圧を供給する回路。
- マイクロコントローラ:プロジェクトを制御する小型のプログラム可能なコンピュータ。
- プログラマブルロジック:組合せ論理と順序論理を実現するように構成されるデジタルハードウェア。
- モータ制御:DCモータ、RCサーボ、ステッピングモータの駆動。
批判的分析
長所
- 部品の知識。 基本部品に約150ページ、個別半導体に100ページ近くを割いており、回路解析の教科書が提供しようとはしない深さの、部品についての実践的な情報が得られる。DigiKeyのレビュアーが最も評価したのもこの点である。
- 部品から動くプロジェクトへ。 出版社は、段階を追った手順、回路図と図解、そして部品の選び方、回路の組み立て方とテストの仕方の手引きを紹介している。本書は理論の授業では扱わない電子工学の実践面を扱っており、DigiKeyのもう一人のコメント投稿者は、教室での授業では通常扱われないことを扱っていると書いている。
- 新しいトピックを含む幅広い範囲。 マイクロコントローラ、プログラマブルロジック、GPSモジュールやタッチスクリーンなどのセンサ、モジュラー電子回路が、アナログとデジタルの基礎と並んで収められている。
- 実践者による執筆。 出版社の紹介は著者を経験豊富な技術者であり熱心な愛好家だとしている。Scherzは物理学を学び、Monkは趣味の電子工作の本を多数書いている。
短所
- 理論は凝縮されている。 DigiKeyのレビュアーが指摘するとおり理論部分は凝縮されており、復習や見通しをつけるのに向いている。回路の授業を受ける学生には、段階的な問題を備えたきちんとした回路解析の教科書が別に必要である。
- 章の分量の大きな偏り。 フィルタ、発振器とタイマ、レギュレータ、モータ、オーディオなど一部の設計トピックにはそれぞれおよそ10〜30ページしかないのに対し、理論とデジタル電子回路には数百ページが割かれている。短い章は入門として扱うべきである。
- 授業ではなく参考書。 約1000ページで、学習の順序ではなくトピックごとに構成されており、調べるために作られている。出版社の資料には演習問題や章末問題への言及はない。
コースにおける位置づけ
この回路・電子工学のコースで、ScherzとMonkは実践的なハンズオンの本である。Neil Storeyの Electronics: A Systems Approach はもう一冊の入門書で、例題と自己評価問題を備え、システムから回路へと下りていく体系的な教科書である。AlexanderとSadikuの Fundamentals of Electric Circuits は問題解決を重視する標準的な回路解析の教科書である。回路の解析を学ぶ主教材はこのどちらかであり、ScherzとMonkは、実際の部品が何であり、それを使ってどう組み立てるかを知るための副読本となる。
コースの他の本は特定の方向に深く進む。AgarwalとLangの Foundations of Analog and Digital Electronic Circuits とHoweとSodiniの Microelectronics: An Integrated Approach はデバイスのモデルと回路設計を厳密に展開し、Haytの Engineering Electromagnetics は回路の背後にある場の理論を扱い、Pattersonの Computer Organization and Design はデジタル論理からプロセッサのアーキテクチャへと続く。ScherzとMonkのデジタル電子回路とマイクロコントローラの章は、この最後の方向への実践的な出発点となる。
本書の使い方
本書は、動く回路を作りたい学生、愛好家、発明家と、理論の授業の傍らに置く実践的な参考書を求める工学部の学生に向いている。DigiKeyのレビュアーは、電子工学になじみのない読者でもついていけるように書かれていると述べている。
実践的な計画:
- 第1章から始め、第2章はざっと目を通す。 理論の章は最初に読み終えるべきまとまりではなく、戻ってくる参考資料として扱う。
- 中核: 部品と半導体を扱う第3〜4章、そしてハンズオン・エレクトロニクスの第7章。合わせて、部品が何をするのか、それを使ってどう組み立てるのかをカバーする。
- プロジェクトに応じて選ぶ: アナログ信号を扱うならオペアンプとフィルタ(第8〜9章)、ほとんどどのプロジェクトにも電源(第11章)、制御や計算にはデジタル電子回路、マイクロコントローラ、プログラマブルロジック(第12〜14章)、必要に応じてモータとオーディオ(第15〜16章)。
- 参考資料: 家庭の配線、誤差解析、役立つ公式についての付録。
読みながら組み立てること。部品の種類ごとに簡単な回路をブレッドボードで組み、本文に書かれていることを測ってみるとよい。回路の授業が同じトピックに達したら、教科書の解析と本書の実践的な手引きを比べてみること。
