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Molecular Biology: Structure and Dynamics of Genomes and Proteomes(分子生物学:ゲノムとプロテオームの構造と動態) cover

生物学

生物学

Molecular Biology: Structure and Dynamics of Genomes and Proteomes(分子生物学:ゲノムとプロテオームの構造と動態)

Jordanka Zlatanova

英語原題: Molecular Biology: Structure and Dynamics of Genomes and Proteomes

遺伝情報を保存し、複製し、発現させる分子の構造と物理的な動態を軸に構成された分子生物学の教科書。ズラタノヴァは、転写、翻訳、複製、組換え、修復を、核酸・タンパク質・クロマチンの構造と、その働きを明らかにした構造解析や一分子実験に基づいて説明する。

前提知識: 分子生物学または遺伝学の入門と、生化学の基礎。

難易度レベル
上級
学術レベル
学部
molecular biologygene expressionchromatindna replicationstructural biology

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Zlatanova, J. (2023). Molecular Biology: Structure and Dynamics of Genomes and Proteomes (2nd ed.). Garland Science.

章の要約

本書は全22章と用語集からなり、約732ページ、688点のカラー図があります。出版社は、DNA、RNA、タンパク質のレベルで遺伝情報の伝達と発現の背後にある原理を示し、発見の実験的基礎と構造的機構を重視していると説明しています。上級学部生または大学院レベルの課程向けに書かれています。

第1〜2章:細胞とその先へ:分子生物学の領域/古典遺伝学から分子遺伝学へ

冒頭の章では、分子生物学を細胞との関係の中に位置づけ、古典遺伝学から分子遺伝学への移行をたどります。

第3〜4章:タンパク質/核酸

本書の中心にある分子、タンパク質と核酸についての2章です。

第5〜6章:組換えDNA:原理と応用/タンパク質–核酸相互作用

組換えDNAとその応用の章、そしてタンパク質と核酸がどのように相互作用するかの章です。出版社は、CRISPR-Cas遺伝子編集系を本版の新しい主題の一つに挙げています。

第7〜8章:遺伝暗号、遺伝子、ゲノム/ゲノム物質の物理的構造

遺伝暗号、遺伝子、ゲノムに続いて、ゲノム物質の物理的構造の章があります。

第9〜13章:細菌における転写/真核生物における転写/細菌における転写の調節/真核生物における転写の調節/ヒトゲノムにおける転写調節

転写についての5章で、過程とその調節のどちらも細菌と真核生物を別々に扱い、最後の章でヒトゲノムにおける調節を扱います。出版社は転写終結に関する新しい内容に触れています。

第14章:RNAプロセシング

転写と翻訳をつなぐRNAプロセシングについての1章です。

第15〜18章:翻訳:構成要素/翻訳:過程/翻訳の調節/タンパク質のプロセシングと修飾

翻訳は、構成要素、過程そのもの、その調節、そしてその後にタンパク質に起こることに分けられています。

第19〜22章:細菌におけるDNA複製/真核生物におけるDNA複製/DNA組換え/DNA修復

最後の章はDNAの維持を扱います。細菌と真核生物の複製、組換え、修復です。用語集が付きます。

主要概念

第1〜8章:基礎

  • タンパク質と核酸:第3章と第4章が、それぞれの分子に1章を充てています。
  • 組換えDNA:原理と応用(第5章)。
  • タンパク質–核酸相互作用:第6章。
  • ゲノム物質の物理的構造:第8章。

第9〜14章:転写とRNA

  • 細菌と真核生物における転写:第9章と第10章。
  • 転写調節:第11〜13章。ヒトゲノムでの調節を含みます。
  • RNAプロセシング:第14章。

第15〜22章:翻訳とDNAの維持

  • 翻訳とその調節:第15〜17章。
  • タンパク質のプロセシングと修飾:第18章。
  • 複製、組換え、修復:第19〜22章。

批判的分析

長所

  • 実験の重視。 出版社は、重要な発見の実験的基礎を強調していると述べています。Yale Journal of Biology and Medicine(2016年12月)の初版の書評は、著者が古典的な手法と最近の進歩を結びつけ、各章に歴史的な感覚を持たせていると評しています。
  • 構造が先。 書名と出版社の説明は構造とダイナミクスを中心に置いており、目次は、いかなる過程を論じるよりも前に、タンパク質、核酸、タンパク質–核酸相互作用にそれぞれ章を与えています。
  • セントラルドグマとDNA維持を完全に扱う。 転写、RNAプロセシング、翻訳、複製、組換え、修復には、それぞれ複数の章があります。
  • 学習の補助。 出版社は、各章の学習目標と、関連するオンライン動画のリストがあることを述べています。

短所

  • 書評の根拠は初版のもの。 出版社が引用する唯一の書評は2016年のものであり、第2版の新しい内容に関する記述は出版社の説明に基づいています。
  • 構造志向。 本書は分子構造と機構を軸に構成されています。目次には、ゲノムの配列決定や解析そのもの、あるいは発生を扱う章はないため、これらの話題には別の教科書が必要です。
  • 分量。 22章約732ページは1学期の課程が扱える量を超え、分子生物学または遺伝学と基礎的な生化学を既習の上級の読者向けに書かれています。

コースにおける位置づけ

Zlatanovaは分子生物学の書目の中で、構造に重点を置いた教科書です。『Molecular Biology: A Very Short Introduction』と『Fundamental Molecular Biology』はより穏やかな出発点で、後者は中核的な考え方に絞った簡潔な教科書です。ワトソンの1965年の著作の流れをくむ『Molecular Biology of the Gene』と、ゲノムを軸に構成し細菌・古細菌・真核生物を並べて扱う『Molecular Biology: Principles of Genome Function』は学部向けの教科書です。『Lewin's Genes』は遺伝子の構造、組織、発現を扱う包括的な教科書です。

分子構造や一分子・構造実験が遺伝子発現をどう説明するかを重視する課程でZlatanovaを選び、より短い教科書を読んだ後に読みます。

本書の使い方

分子生物学または遺伝学の入門と基礎的な生化学を修めた上級学部生と大学院生向けです。

  • 中核: 構造のために第3〜4章と第6章、DNAからタンパク質への主な道筋として第9〜10章と第14〜16章。
  • 調節と複製: 第11〜13章と第17〜22章を、課程の進め方の順に続けます。DNA代謝に主な関心がある読者は、第8章から直接第19〜22章に進めます。
  • 背景の章: 歴史と古典遺伝学をすでに知っている読者は、第1〜2章を流し読みできます。
  • 学習: 各章冒頭の学習目標と巻末の用語集を活用します。