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レーウィンの遺伝子 cover

生物学

生物学

レーウィンの遺伝子

Jocelyn E. Krebs; Elliott S. Goldstein; Stephen T. Kilpatrick

遺伝子構造、組織、発現を包括的にカバーする主要な分子生物学教科書で、最先端研究と基本的遺伝メカニズムの明確な説明を組み合わせている。

難易度レベル
上級
学術レベル
大学院
分子生物学遺伝子発現転写翻訳遺伝子調節クロマチン構造ゲノミクス遺伝メカニズム

01 / 読書ガイド

読書ガイド

引用

Krebs, J. E., Goldstein, E. S., & Kilpatrick, S. T. (2018). Lewin's Genes XII (12th ed.). Jones & Bartlett Learning.

章の要約

第12版は4部30章、838ページである。出版社は、遺伝子の構造、配列決定、構成、発現を扱い、エピジェネティクスの記述を拡充し、研究例とデータを追加し、クロマチンの構造と機能、エピジェネティクス、真核生物における非コードRNAとマイクロRNAによる制御について新しい図を加えて図版を改訂したと説明する。対象読者は、分子生物学・分子遺伝学の上級学部課程と大学院課程とされている。

第1部 遺伝子と染色体:第1–3章

第1章「遺伝子はDNAであり、RNAとポリペプチドをコードする」(Genes Are DNA and Encode RNAs and Polypeptides)は、遺伝子、RNA、タンパク質の中心的な関係を定める。第2章「分子生物学と遺伝子工学の方法」(Methods in Molecular Biology and Genetic Engineering)は、全体で使う技術を示す。第3章「分断された遺伝子」(The Interrupted Gene)は、コード部分と非コード部分に分かれた遺伝子を扱う。

第1部 遺伝子と染色体:第4–6章

第4章「ゲノムの内容」(The Content of the Genome)と第5章「ゲノム配列と進化」(Genome Sequences and Evolution)は、ゲノムに何が含まれ、配列比較が進化について何を示すかを述べる。第6章「クラスターと反復」(Clusters and Repeats)は、遺伝子ファミリーと反復配列を扱う。

第1部 遺伝子と染色体:第7–8章

第7章「染色体」(Chromosomes)と第8章「クロマチン」(Chromatin)が、DNAが細胞内でどう組織されるかで第1部を締めくくる。

第2部 DNAの複製と組換え:第9–12章

第9章「複製は細胞周期と結びついている」、第10章「レプリコン:複製の開始」、第11章「DNA複製」、第12章「染色体外レプリコン」は、細胞周期との関係から、開始と伸長、染色体の外にあるレプリコンまで、DNAがどう複製されるかを扱う。

第2部 DNAの複製と組換え:第13–16章

第13章「相同組換えと部位特異的組換え」、第14章「修復系」、第15章「転移因子とレトロウイルス」、第16章「免疫系における体細胞DNA組換えと超変異」は、DNAの再編成と修復を扱う。

第3部 転写と転写後の機構:第17–21章

第17章「原核生物の転写」と第18章「真核生物の転写」に続いて、第19章「RNAのスプライシングとプロセシング」、第20章「mRNAの安定性と局在」、第21章「触媒RNA」が置かれる。

第3部 転写と転写後の機構:第22–23章

第22章「翻訳」と第23章「遺伝暗号の利用」が、RNAからタンパク質への道筋を完成させる。

第4部 遺伝子の制御:第24–26章

第24章「オペロン」、第25章「ファージの戦略」、第26章「真核生物の転写制御」は、細菌とファージにおける制御、続いて真核生物における制御を扱う。

第4部 遺伝子の制御:第27–30章

第27章「エピジェネティクスI」、第28章「エピジェネティクスII」、第29章「非コードRNA」、第30章「制御RNA」が、クロマチンに基づく制御とRNAの役割で本書を締めくくる。

主要概念

第1部:第1–8章

  • 分断された遺伝子:複数の断片に分かれた遺伝子(第3章)。
  • ゲノムの内容と進化:第4・5章。
  • 染色体とクロマチン:DNAがどう詰め込まれるか(第7・8章)。

第2部:第9–16章

  • レプリコン:複製の単位(第10章)。
  • 組換えと修復:相同組換え、部位特異的組換え、修復系。
  • 転移因子とレトロウイルス:第15章。
  • 体細胞組換えと超変異:免疫系において(第16章)。

第3・4部:第17–30章

  • スプライシングとRNAプロセシング、触媒RNA:第19・21章。
  • オペロン:第24章。
  • エピジェネティクス:第27・28章。
  • 非コードRNAと制御RNA:第29・30章。

批判的分析

長所

  • 分子生物学全体にわたる幅。 30章は、遺伝子と染色体、複製と組換え、転写と転写後プロセシング、制御を扱い、転移因子、免疫系の組換え、触媒RNAなど、短い本では独立した紙幅が与えられにくい章も含む。
  • 制御の章の新しさ。 出版社は、エピジェネティクスの拡充と、クロマチン、エピジェネティクス、非コードRNA・マイクロRNAによる制御に関する図の改訂を強調しており、本書はエピジェネティクスに2章、RNAに基づく制御に2章を充てている。
  • 明確な対象読者。 出版社は上級学部課程と大学院課程を対象としており、生物学とある程度の生化学の既習を前提にしていると読める。

短所

  • 分量と水準。 838ページの大著で、対象は上級・大学院課程とされている。分子生物学に初めて触れる読者には、簡潔な教科書のほうが取り組みやすい。

コースにおける位置づけ

Lewin's Genesは、分子生物学のリストで最も大きく、最も詳細な教科書である。『Fundamental Molecular Biology』は中核の考え方を扱うコンパクトな教科書、『Molecular Biology: A Very Short Introduction』は短い概観で、どちらもより穏やかな第一歩になる。『Molecular Biology of the Gene』と『Molecular Biology: Principles of Genome Function』は、結果の背後にある実験に注意を払いながら近い範囲を扱う学部向けの教科書で、これらとLewinの選択は主に提示の仕方の問題になる。『Molecular Biology: Structure and Dynamics of Genomes and Proteomes』は分子の構造から主題に近づく本で、Lewinのクロマチンと転写の章と並べて読める。

本書の使い方

遺伝学入門、細胞生物学、生化学を学んだ後に読む。1学期の課程では、四つの部を順に学ぶことができる。まず第1・3章で基本像をつかみ、次に第11、17–19、22章で複製、転写、スプライシング、翻訳という中心的な過程を学ぶ。第15、16、21章は後回しにしてよい。制御の後半では、第24・26章を読んでから2つのエピジェネティクスの章に進む。方法が出てきたときは、第2章を参照用に使う。